青春の群像(第2部)27 目黒の岬のマンションまで送って行くと車を降り、それではと言って、千円渡すので貰ったからいいよというと、お客さんに車代としてもらったからいいのよと胸のポケ


青春の群像(第2部)27


目黒の岬のマンションまで送って行くと車を降り、それではと言って、千円渡すので貰ったからいいよというと、お客さんに車代としてもらったからいいのよと胸のポケットに差し込む、

のでありがとうと言って別れたのです、程なくアパートに帰りついてフトンに入ると直ぐ寝てしまったみたいで、目覚ましで朝目を覚ますとドアをノックするので開けると、おばさんが、

昨日美樹ちゃんから電話があって、


きょう電話くれるように言っていたわと言うので、わかりましたと言って駅に行き公衆電話から美樹に電話すると、バイトだったのねと言うので、そうだよというと、ゆうこさんから電話、

かかって来て、今週の土曜か日曜日に会いたいと言っているよと言うので、それでは土曜日にしょうと言うと、土曜日の午後一時に渋谷のハチ公前でと言うので了承したのです、


学校はと聞くと、ボチ、ボチよと言って、真一は友達出来たと聞くので、何人かは出来たけど、バイトが忙しいので遊ぶ暇ないよと笑うと、店のホステスに引っ掛からないようにねと言う、

ので、大丈夫だよと笑うと、土曜日は家に泊まるのよと言うので了承して電話を切ったのです、昼飯を学食で食べていると、由美が隣に座り夜バイトしているわりには真面目に講義に出て、

いるねと言うので、


いつも寝ているから楽なもんだと笑って、随分あでやかだけど、彼氏はと聞くと出来ないわよと言うので、この前の兄さんの後輩はと聞くと、ああ、塚本君ね私のタイプではないの、話して、

いても仕事の事ばっかしで全然おもしろくないよと言ったのです、面白い奴がいいなら落研にでも顔をだせば、面白い奴が沢山いるのではというと、そうだ真一は落研にはいってネタを書け、

ば大受けするんではと言うので、


バイトがあるのでダメだよというと、私も真一君の店でバイトしようかしらと言うので、お母さんが知ったらビックリするぞ、あのショットバーでカウンターに入れば店はおおはやりする、

のではというと、そうね、あの店なら文句言わないわね、時々真一君も来るんだよと言うので、暇をみつけて行くよというと、楽しみだと喜んだのです、店では支配人に重宝がられ、ママ、

達にも気にいられて、


忙しい毎日です、相変わらず院長は岬を口説いていたのですが、中々首を立てに振らないので、機嫌が悪くなっていったのです、色々な手を使って席を外したのですが、まあ、敵はしつこい、

奴なのです、一回100万(現在の価格で1000万)出すかなと岬に聞くと、一回寝るのに100万も出す訳ないよと言うので、それで行こう、もし出すと言ったら目を瞑れるのと聞くと、100万かあ、

と考えて、


いいわと言うので、そんなに金がかかるのなら諦めるさと笑うと、もし出すと言ったら終った後に、責任を取って私と一回寝るのよというので、100万の価値のある人のお相手なら喜んでと、

笑ったのです、それでは今日それとなく言ってみてというと、怒りださなければいいがと岬が言ったのです、院長が来たので岬が席に着くと、そろそろいい返事が聞きたいなと院長が言うと、


私はお金のかかる女なのよと岬が切り出すと、いくらいるんだと言うので、先生の囲い者にはならないわ、それでもいいのと聞くと、勿論一回寝ればいいのさと言うので、それではお金で、

解決します、100万でいいわと小声で言うと、何10万ではダメなのと言うので、だからお金がかかると言ったでしょう、10万出せば先生と寝るのは、何も私でなくても沢山いるでしょうと、

笑うと、


考えてみようと院長がいったのです、うんと言ったら断るなよと言うので、うそはいいませんよと岬が言うと、よし、前祝にシャンパンをいれようといったのです、院長は暫くして帰って、

いったのです、そっと、岬に聞くと、考えてみると言っていたわ、うんと言ったら覚悟するわと笑ったのです、土曜日になり渋谷のハチ公前でまっていると、美樹とゆうこが現れて、お昼、

まだでしょう、


知っているレストランがあるのでと、美樹が案内して一軒のレストランに入り、ランチを注文してビールで乾杯したのです、ゆうこに久しぶりと言うと、2人とも元気そうねと言うので、

ゆうこちゃんはと聞くと、悩み多き青春なのよと言うので、その悩みを当てようかというと、当ててみてというので、東京に彼氏がいるが、家を継ぐので宝塚に帰らなけばならず悩んで、

いるという処かなと言うと、


何んで分かるのと言うので、青春の悩みといえば恋愛と相場は決まっているよ、その人がよっぽど好きなんだねと言うと、2年付き合っているの、最初はそんなに好きではなかったけど、

最近は大好きになってしまったのと言うので、その人は妻子持ちではと言うと、そうなの、最初のうちは独身と思っていたんだけど、奥さんと子供がいる事が分かったのよ、それから、

段々好きになって行ったの、


別れなければとわかっているんだけど、中々踏ん切りがつかなくてとビールをグイ飲みしたのです、美樹が困って人を好きになったもんね、彼は離婚するとでも言っているのと聞くと、

そう言うけど、奥さんと子供さんに悪いでしょうと言うので、子供がいないのならともかく、子供がいるんだろう、子はかすがいと言って、所詮は元のサヤにもどると思うがと真一が、

言うと、


そうと分っていてもどうにもできないのよとため息をついたのです、他にゆうこちゃんの前に好きなタイプの男が現れれば解決するんだがと真一が言うと、そうね真一君誰か紹介してと、

ゆうこが言ったのです、今日2人に会いにきたのは、あの金の十字架の事です、みんなに話したら国立博物館に寄贈した方がいいと言う事なので、いつ持ち込むかと言う事なのと言うので、

今日これから持ち込もう、


土曜日もやっていると思うよ、今電話してくるよと席を立ち公衆電話から国立博物館に電話して、学術員に話しをすると今日は一日いるとの事なので後で行くと言ったのです、席に戻り、

いいそうだと言うと、それではお昼ご飯食べたら行きましょうと美樹が言ったのです、ランチのお寿司を食べて、コーヒーを飲み一服し電車で上野に向かったのです、上野につき早速、

国立博物館の学術員に面会したのです、


奥の事務所の応接室に案内したので、ゆうこがテーブルに金の十字架を出すと、学術員は手にとって見ていましたが、成るほど素晴らしい物ですねと言って、さつそく検討してみます、

今預かり証を書きますと、ポロライド写真に取り、預かり証を渡したのです、凄い価値のあるものですよというので、寄贈しますのでお金はいらないのですと言うと、欲のない方です、

ねと笑ったのです、


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