青春の群像(第2部)
青春の群像(第2部)21 処でお父さんの会社は景気はどうですかと聞くと、日本の木はコストが高いので段々外国、特に東南アジアに原料の木を求める事になるが、今は為替が一ドル360円と固
青春の群像(第2部)21 処でお父さんの会社は景気はどうですかと聞くと、日本の木はコストが高いので段々外国、特に東南アジアに原料の木を求める事になるが、今は為替が一ドル360円と固
青春の群像(第2部)21
処でお父さんの会社は景気はどうですかと聞くと、日本の木はコストが高いので段々外国、特に東南アジアに原料の木を求める事になるが、今は為替が一ドル360円と固定相場なので、
輸入するのは優位だが、その内変動相場に移行するだろう、そうなると半分くらいになり、原料調達にコストがかかるようになるので、色々製品も考えているんだが中々上手くいか、
ないのが現状だよと言うので、
コンピューターが発達するとプリンターの紙が沢山必要になるんでは、又生活が豊かになるとちり紙も沢山必要になりますのでそちら方面に手を広げられてはと言うと、なるほど時代、
にそった製品だねと言うので、原料も木ではなく石油は元々植物から出来ていますから、紙は作れるんではないですかと言うと、すでに一部は石油から作っているよ、これも海外から、
の輸入だから、
為替レートが変ると大変なんだよと言ったのです、鍋釜も燃えない紙を作くれば洗う必要もなく、料理屋や居酒屋の鍋物では、沢山需要があると思うのですがと言うと、なるほど工夫、
すれば可能だな、さつそく、研究させようと言って、さすがに目のつけどころが違うね、直ぐに思いつくのはお父さん譲りだねと笑ったのです、美樹が大学を卒業したら雇いなさいよ、
大儲けできるよと言うと、
お父さんが是非我が社に入ってくれたまえと言うので、考えますと笑ったのです、食事が終ったので真一は美樹の部屋にに行き、お袋は居間で美樹のお母さんと歓談する事にしたのです、
さつきお父さんに羽織袴と下着を貸してくれるようにいってここに持ってきてあるから着てみてと言うので、着換えると、ヤツパリピッタシだわと言い、これに刀を差してマゲをゆえば、
お侍だねと言うので、
何か恥ずかしいよというと、ダメよこれで明日は出席するのと言い、それでは私もと紋付袴に美樹も着換えたのです、それではお披露目しようと真一はセンスを美樹は簪と帯留めを差し、
て居間に行くと、皆がよく似あうよと愕き、お婆ちゃんが若い頃を思い出すわと大喜びしたのです、お爺ちゃんがわしも羽織袴で美樹の入学式にいくぞと言うので、お婆ちゃんが貴方、
迷惑ですよと言うと、
美樹がいいよと言うので、お爺ちゃんが喜んだのです、お母さんがその簪と帯留めもよく似合いますと言い、お袋が安い物ですみませんと言うと、いいえとても似っています、ありがとう、
御座いますと言ったのです、翌日は車二台にに乗り美樹は渋谷に、真一とお母さんは市谷の大学の講堂に行ったのです、車を降りると女生徒はほとんど和服ですが、男生徒も和服を着て、
いる学生も大勢いたのです、
学長の挨拶で入学式が始まり、大勢の来賓が挨拶して式が進行して二時間で終ったのです、講堂を背にしてお袋と記念写真をとると、村上真一君だね僕は野球部の投手の影山だよろしく、
是非野球部に入ってくれと言うので、考えてみますとそつなく答えたのです、君は経済学部だね僕は3年生だよと言って傍を離れたのです、校内を散策すると出来たのが明治ですから、
古い建物が沢山ありました、
お袋が中々広い大学ねと言うので、私学だから学生も沢山いるんだよと言うと、少しは勉強するんですよと言うので、卒業はするよと笑ったのです、その格好は若い時のお父さんに段々、
似てきたわねと言ったのです、車に戻ると運転手が渋谷でお祝いをやるそうですので案内しますと言うので、車に乗り込み渋谷に向かったのです、一軒の料亭の前で車を降りると女将が、
出迎えて座敷に案内したのです、
お爺ちゃん、お婆ちゃん、美樹のお母さんと美樹が待っていたのです、お爺ちゃんが入学祝いをしましょうと言うので、お袋が何から何まですみませんと言うと、身内同然ですから気に、
しないで下さいと言うので席に座ると、日本酒で乾杯したのです、お爺ちゃんが真一君足を崩してもいいぞと言って、お爺ちゃんもあぐらを組んだので、真一もあぐらを組むと、美樹が、
良かったね、
実はお爺ちゃんも長い外国暮らしで正座は苦手なのと笑ったのです、沢山の和食がテーブルに並んでいます、さあ食べてくださいと言うので、頂ますと食べ始めたのです、美樹が授業は、
と聞くので、来週からだけど単位を取ればいいので、慌てて出席しなくてもいいんだよ、明日は鎌倉見物に行くよと言うと、私も同じだから付き合うよと言ったのです、そうだこの格好、
でお鶴様に会いに行こうと言うと、
そうねキット御先祖の真一とそつくりと喜ぶわと笑ったのです、お婆ちゃんが久しぶりに母校に行きました、ちっとも変っていませんでしたわ、あのつたの絡まったチャペルもそのまま、
でしたよと嬉しそうです、色々歓談しながら昼食をとり午後になったので、お爺ちゃんがそれでは私達は寄るところがあるので、美樹はどこかどこか案内してあげなさいと言うので、車、
に乗り込んだのです、
美樹が上野公園と東京タワーに行こうと言うので、まずは上野公園に行ったのです、国立博物館に行き江戸時代の展示物をみて、お袋にお鶴様が殿様を見送っているところだよと言うと、
これが本城の伊東家の江戸屋敷だったのねと感慨深げに見入っていたのです、このお供のなかに真一の御先祖もいたのねと言ったのです、学術員に面会を求めると奥に案内したので、お鶴、
様の事を聞きに前に来たものですと言うと、
ああ、あの時の方ですね、鎌倉の妙心寺のお鶴様の墓には沢山の人がお参りしてるそうですねと言って、今日は何か聞きたい事でもと言うので、金の十字架の話をしてここに展示してもら、
えるか聞くと、鑑定して本物ならば喜んで展示しますよと言うので、後日お持ちしますと話して博物館を後にしたのです、ブラブラ散策して車に戻り、東京タワーに向かい展望台にのぼる、
と、
お袋が東京の街並をみてどこまで行っても街が広がっているのねと驚いていたのです、色々案内してくれてありがとう、真一が大学生のうちにお父さんともう一度来ますよと言い、土産話が、
一杯できましたと喜んでいたのです、夕方になったので一旦美樹の家に戻り、入学祝いの夕食を食べ、歓談して荷物をもってアパートに送って貰ったのです、美樹はそれでは明日迎えに来る、
よと帰って行ったのです、
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