青春の群像(第2部)5 ところが真一君はすでにホームに突入する体制だったわけだ、3mあれば俊足の真一君だキャッチャーを跳ね飛ばすくらいわけない、しかも外野からの返球はダイレクト


青春の群像(第2部)5


ところが真一君はすでにホームに突入する体制だったわけだ、3mあれば俊足の真一君だキャッチャーを跳ね飛ばすくらいわけない、しかも外野からの返球はダイレクトでは返球出来な、

い、玉が上か下にそれるのでガードしにくい体制になるんだよ、あれで1点はいっても同点だ、もう一点を確実にとる為には東郷君を三塁に進めワンアウト三塁にする必要があったん、

だよ、


そうすれば外野フライかスクイズでも点が取れて逆点出来るわけだ、すべは9回裏の勝負だったわけだと言うと、美樹がそんな事を考えていたんだと言うと、久美が油断のならない奴だ、

ねと笑うので、お爺ちゃんには叶わないなあとコーラを飲み干すと、お爺ちゃんが偶然と言う事にしとこうと大笑いしたのです、お婆ちゃんがそれもこれも1、2年生が点数を1、2点に、

押さえる事が条件だったのね、


よく頑張ってくれましたねと言うので、美樹がお婆ちゃんも野球が大好きになったみたいと言うと、ハイ、お陰で最近プロ野球の試合もお爺ちゃんとよく観戦しているんですよと笑った、

のです、真一がこんどお爺ちゃんがチームを作って若い連中と勝負しましょうというと、そうだな、ひとつやってみるかと言うので、おばあちゃんが救急車を用意してやって下さいよと、

言うので、皆が大笑いしたのです、


そこに茂るが現れて、真ちゃん凄いではないかと言うので、おう、久美に呼ばれたんだろうとまあ座ってと言って乾杯すると、茂がこれでドラフトに、名前があがるよと言うので、お前、

こそ県大会では敗退したが、なんと言っても明徳が敬遠したくらいの強打者だ、おれと違って体も大きいしドラフトに指名されるよと言うと、久美がそうなったらプロになるように勧め、

ているのよと言ったのです、


茂が明日は高知商業だね頑張ってと言うので、親戚の前でみっともない試合はできないかと言うと、久美が罰を覚えているでしょうと言うので、優勝しないと駄目なのと聞くと、勿論、

よと言うので、まいったなあと言ったのです、それではお爺ちゃんとお婆ちゃんが私達は夜の街で一杯やってくるので、みんなはゆつくりと席を立つたのです、美樹が私たちも散歩しま、

しょう、


久美と茂君は2人で適当にと言い席を立って街に出たのです、街をブラ、ブラ散策して橋のたもとに来ると一人のお婆ちゃんが困った顔をして下の川を眺めています、真一が何かいるので、

すかと話かけると、実は首から提げていた十字架が鎖がきれて下に落ちたのを通行人の足が蹴飛ばして川に落ちたのです、昔から我が家にあるとても大切なもので困りましたと言うので、


何で出来ているのですかと聞くと金メッキでなかは鉄でこれ位の小さな物です、イエス様に申し訳ないですと言うので、川は水が少ししか流れていません、来る途中に文房具屋があった、

なと言って、美樹ここで少し待っていてと言い引き返し文房具屋に入り、理科の実験ようの磁石を5つと紐とハサミを買い、橋に戻り下に降りますのでどの変に落ちたか教えてください、

と言って川原に降りたのです、


傍の藪から小さな竹を折り、そこに紐で磁石を5個ぶら下げどこですかと言うと、そこから右に2m位だと思いますと言うので、靴を脱いで川面に垂らしてズル、ズル引っ張って引き揚げる、

と色んな鉄クズがくっついていますが、十字架はありません、丹念に近辺を探ると3回目で一番端の磁石に鎖の切れた十字架がくついたのです、手に取りこれですかと上に上げるとお婆、

ちゃんがそうです、


すご~いと言うので美樹が拍手をしたのです、その隣に小さな鉄の箱がくっついていたので何だろうと、手に取りましたが鍵がかかつており空きません、道具を外して袋にいれてハンカチ、

で足を拭き靴をはいて橋に戻り、お婆ちゃんに渡すとありがとうと喜んでいたのです、近くで料亭をやっています、お礼に飲み物をお出ししましょうというので後をついて行くと、いかに、

も老舗の構えの店です、


座敷に案内したので2人で座り、お婆ちゃんにペンチ等の工具を貸してください、鎖を修理しましょうというと、道具箱をもってきたのでニッパとラジオペンチで器用に修理して、これで、

大丈夫ですよと渡すと、凄い器用なのねと感心しています、ついでに、この鉄の箱を開けてみようとニッパで鍵を壊して蓋を開けると、中には金色の十字架が入っています、磁石を近づ、

けてもくっつきません、


本物の金だと言うと、美樹がこれを捜すようにイエス様が傍に落としになったのかしらと言うとお婆ちゃんが、そうかもしれませんねと手に取り、何かいわくがあるのでしょうと裏にある、

刻印を老眼鏡で見ていましたが、慶長5年4月ガラシヤへタダオキと書いてあります、これは細川忠興公が関が原の戦いの前に正室のガラシヤに渡したものかしら、明日警察に届けましょう、

と言ったのです、


鉄の箱に入っていたと言う事は近年にいれたものだと思います、何故あそこにと言うと、何年か前に大雨が降り市街地が濁流に襲われた事があるので、その時持ち主の家が流されてこれも、

一緒に水没したのかも知れませんねとお婆ちゃんが言ったのです、貴方は今日の新聞に載っていた原田学園の村上真一君ですねと言うので、ハイと言うとこれもイエス様のお引き合わせで、

ですねと言ったのです、


仲居が膳を出したので見ると海鮮盛りとハモ料理です、どうぞ食べてと言うので、ハモを梅味噌酢で食べて美味しいと2人が言うとお婆ちゃんが喜んでいたのです、美樹が私もキリスト教、

の信者なんですと、胸に下げた十字架を見せるとまあ、やつぱり、イエス様のお引き合わせですねと言うので、真一が僕は違いますが、イエス様とお釈迦様は友達だそうですから、イエス、

様がお釈迦様に頼んで、


僕に捜させたのですよと言うと、美樹がそうです真一はお釈迦様にこき使われているのですと言うと、お婆ちゃんが大笑いしたのです、今日孫娘が東京から帰ってくるので橋のたもとにある、

和菓子屋に羊羹を買いに行って帰るところだったんです、もう時期つくはずです、東京の大学の付属高校に通っているんですよ、今高校二年生なんですと言ったのです、仲居が今お帰りに、

なりましたよと言うので、


呼んできて頂戴とお婆ちゃんが言うと仲居が呼びに行き部屋に入って来て、いらっしゃいませ立花ゆう子ですと挨拶すると、お婆さんが事の経緯をゆう子に説明したのです、ゆう子がそう、

すか、とても大事にしていたものです、ありがとう御座いましたといい、お婆ちゃんが明日は甲子園に応援に行きますよと言うと、ゆう子が私も行きます頑張って下さいといったのです、


暫く歓談してそれではこれで失礼しますと挨拶して、美樹と料亭を出てホテルに向かったのです、美樹が又不思議な事が起こったね、あの十字架がどんな波乱万丈を起こすんだろうと言う、

ので、あれを首にかけると細川ガラシャみたいに不幸がおとずれるといけないから、もし、持ち主がみつからなかったら博物館に寄付したほうがいいかもと言うと、そうねそうした方が、

言いと私も思うと美樹が言ったのです、


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る