第30話海辺の街、うつせみ、ファムファタル2018.08.04

君と出会ったのは、夕日の映える海辺の街。

黄昏る君の横顔に、僕は声をかけずにはいられなかった。


ああ、僕は今とても幸せだ。


友人の中に、君の事をファムファタルという人もいる。

だけど、うつせみのような君に、僕が出来る事をしているだけだ。

そう、僕が最後に出来る事。

あとはこの命だけ。



***


お題は海辺の街。

うつせみ。

そして、ファムファタル。


で、ファムファタルか……。

真っ先に調べました。やはり、認識は間違っていなかった。


うん、主人公は騙された男。

でも、それだけだとお題そのままになってしまう。


ななぐさは、今日いろいろ考えました。読んでる人の想像を超えるものを書きたい。


という訳で、騙された男は保留。


海辺の街。

なぜか、最初のイメージは人気のない夕暮れの浜辺。

その脇を通る道に、防波堤があります。その上で一人たたずむワンピースの女。

うーん、何かどこかのワンシーン何だろうけど、思い出せない。


まあ、いいか。


海辺の街で、次に思いついたのが猫。

連想して、セミの抜け殻をくわえてました。

最初このイメージでいきたかったのですが、ファムファタルが140字では結べませんでした。

という訳で猫を泣く泣く捨てました。


やはり、ファムファタルというからには、男は破滅しないといけないのでしょう。猫の世界を書くには字数が足らず。残念(たぶん、いいわけです)。


そして、うつせみ。


からっぽ、セミの抜け殻、儚いこの世。


うーん。やっぱりそうするしかありませんか?


うつせみの術! という忍者猫も登場させたかったです。


ああ、忍者猫大戦みたいな?

そこで、妖艶な猫が登場し……。


いや、猫離れよう。

最近猫監察をしてたのが、ダメだったのだろうか?


まあ、とりあえずもうこれ以上考えないでおこう。最初のイメージどおりでいこう。


騙された男。出会いは海辺の街。

彼女と会って幸せを感じる。

それはうつつをぬかすという周囲からの声もあるが、耳を貸さない主人公。

そして、自らの命を差し出して、最後は保険金かな?


それでも、満足している男がいる。そんな感じ?


でも、考えてみれば。

そこまでできる一途さも大事なのだろう。ファムファタルが言葉としてあるのは、そこに存在意義がある証拠だと思う。


価値観はそれぞれ。自分が満足できればそれでいい。


何となく、そう思えた瞬間でした。

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