第31話 不可解な『攻撃発動条件成立宣言』!
ジゼの『八筒』をナキが鳴き、彼女の捨てた『七筒』で竜殺しの少女が明槓。
そして、竜殺しの少女が『白』を捨てた所で、手番は再びジゼへと回ってくる。
しかし、竜殺しの少女はもはやジゼなど眼中になかった。
いや、強いて言うならまだ彼の捨て牌には関心があったのだが。
(『一萬』ですか……)
ジゼの捨て牌が『一萬』だと見るや否や、少女は再び彼に対する興味を失う。
何故なら今、少女が欲している牌は『四索』か『西』だったからだ。
『七筒』を
だが、少女は焦ることなどない。
現状、彼女は暗刻してる『四索』を
加えて、雀頭としている『西』を暗刻するか鳴いて
また必ず
そんな自信が少女にはあったのだ。
なら後は、どちらになるかという問題で、またどちらがし易いかというのが彼女にとっての問題だ。
(けどまあ、どっちの待ちになったとしても、単騎待ちになるのは変わらないですね……でも――)
どちらになればドラが増えるかは明白で、『なら――』と、少女は考える。
(なら、故意に狙うなら三槓子、ですね……それに)
彼女は河を見て、誰かが『西』を抱えている可能性を考えた。
特に西家であるナキが自風牌を抱えているのではないかと睨んでいたのだ。
(お姉さんは、明らかに筒子を集めている。目に見えている範囲じゃ『三筒』『八筒』を鳴いてるし。そして、今お姉さんが抱えているドラは4枚。ドラは『發』以外は全部、筒子だから……狙っているのは混一色の形。しかも『西』はお姉さんにとって自風牌。翻数を上げるために、抱えていないとも限らない……なら)
ナキが恐る恐る捨てた『八索』を見て、少女はやはりと確信する。
(やっぱり、狙うならお姉さんが集めていない『索子』……『四索』で三槓子ですね)
彼女は改めて
そして、彼女はツモった『一萬』を手牌に加えることなく河へ捨てた。
直後――。
「
山牌からつもったジゼが、『六索』を捨てリーチをかけた!
(えっ――)
突然のリーチに、少女は驚く。
だが、彼女が驚いたのはリーチをかけられたこと自体にではない。
(お兄さんは、まだドラ3枚の筈……なのに)
彼女は、ジゼの役はまだ24000点に届いていないだろうと感じていた。
だから、現状でリーチをかけて来たことに驚いたのだ。
(何を、考えているんです……お兄さん?)
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