第2話 冒険者ギルド

「ここが・・・冒険者になろうの世界・・・」


街の中。

チュートリアル的な物はないようだ。


名前:オーディン

種族:人間

職業:ファイター

レベル:1/99

ランク:1


レベルは魔物を倒したりすると上がる。

ランクはレベルアップや偉業の達成等、条件を満たせば上がる。

ランクが上がると、上級職につけたり、飛躍的にステータスが上がるらしい。


本来なら、チートスキルで少なくとも序盤は苦労しないのだろうけど・・・


とりあえず冒険者ギルドだろう。

ギルドに行くと、受付の所にいた職員が話しかけてきた。


「本日はどうされました?」


「はい、実は今日初めて此処に来まして・・・分からない事だらけなので、色々教えて頂きたくて」


異世界からの転生?が一般的かどうかは分からない。

どうとでもとれる表現を使う。


「此処・・・?はい。何処か山奥とかの・・・?来訪者様ではないのですよね?」


「・・・その、来訪者、という奴かも知れません」


「来訪者様なら素晴らしい事です。皆さん素晴らしい力を持っておられます。ギルドカードを発行しますね」


受付は嬉しそうに、カードを出してくる。


「これは神々により作られたカードです。各項目の表示有無は自由にカスタマイズ可能ですが、嘘の情報は表示出来ません。普段は名前のみ表示、必要な時はレベルやランクを表示・・・PTに入る場合や、クランに入る場合、ギルドで特定クエストを受ける場合・・・何か証明する必要がある時だけ、必要なスキルを表示にするのがお勧めです」


「はい、分かりました」


カードを受け取る。


「カードに魔力を流して下さい。それで自分の物に出来ます。魔力の使い方は、体を流れる魔力を意識して、流すイメージなのですが・・・」


やってみる。

上手く行ったらしい。

カードに自分の名前、職業、レベル、ステータス等が表示され・・・


職員がきょとん、とする。


「・・・あれ?何だか凄く普通ですね?スキルもない?スキルを読めなくはできるけど、空白には出来ないはずなので・・・」


「はい、これであっています」


「・・・来訪者様なのに、スキルが有りませんか?」


「はい」


沈黙。

受付は相当がっかりした様子で、


「・・・そうですか・・・頑張って下さいね?恐らく、まだクランに所属するのも断られると思うので、まずはレベルとランクを上げて下さい。本来は来訪者様には色々上級のクエストをお勧めするのですが・・・初心者支援用の簡単な物を受けて下さいね。分からない事があれば聞いて下さい・・・」


受付はそう言うと、


「すみません、貴方が悪い訳ではないのですが・・・来訪者様の担当になれるかと思ってちょっと期待したので、こう、がっかり感が・・・」


かなりがっかりさせたようだ。

申し訳ない。


「すみません、初心者用のクエストを教えて頂けますか?この世界の通貨も一切なくて」


「分かりました。そうですね・・・魔物に気をつけて、この薬草採取をされるといいと思います」


「有り難うございます」


受付に礼を言い、近くの森に向かう。

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