第9話 魔法がイメージだけで上手く扱えるならサッカーもイメージすりゃいいだけだろ?

「どうしてそんなに魔法がうまく使えるのでしょう?」

「魔法のコツはイメージだ」

「イメージ、ですか、なるほど!」


なるほどじゃねーよ!


何度か言ってますが魔法が成立するとしたら脳内で下記の行程が成立せんとあかん。


1.魔法を起動する何らかのトリガー

2.トリガーによって魔法を生成する器官へシグナルが渡る

3.魔法生成した出力を何らかのトリガーで制御

4.ターゲットへ望む出力に魔法を導出


つまり「生成」と「制御」をせなあかんにや。

そしてそんなふわっとしたイメージでそういう細やかな制御ができるんだったら、あんたはイメージすりゃ30mのロングキックもイメージすれば入るだろうよ。

イメージすりゃマウンドから外角低めのコーナーにずばっと投げられるんだろうよ。

そんなんで出来るんだったら誰も苦労しねぇっての。


ネタにマジレス(死語)すると、結局コツなんていう制御感覚とかあるわけなくて、制御のフィードバック機構とフィードバックに即応できる神経回路が絶妙なバランスで成立しないといけないのですよ。

コツとかイメージとかで対処出来るわけねーだろーよ。

ボールを狙ったところに投げるコツなどありゃーせん。何度も投げて、フィードバックの感覚をつかむしかねぇっての。うまい人はそのフィードバックの収束が早いだけ。


じゃなんでこういう「イメージ」というふわっとしたワードを使うのかってぇと、それは書いている側がまさに「イメージ」を定着させる作業をしている匠達だからですね。

書いている側はつまりは「イメージ」が「現実」に変える作業をする仕事をしているからこそ「イメージ」すりゃなんとかなる、って話しを書いてしまうし、読んでいる側も受け取ってしまう。

身体に関係ない作業ですからね、読書って。


という身もふたもない話しだと全く建設的では無く面白くないので、その制御を司るのが「スキル」だ、としたり、逆に「イメージ」が「現実」を書き換える仮想空間での話し、と見せかけて実は・・・・という展開とかどうかな。

私は仮想空間と見せかけて実は・・・とか、なぜスキルが意思を持っているのかとか面白そうな話しだと思うんですが。

ただそういう面白さって伝統的な小説の場合の面白さで、Webを舞台とした小説の場合、閲覧ページごとに谷と山を作らないといけないので、そういうのはむしろ面白くないかな。

みんなどう思う<どう思うと言われても。


たぶんWeb小説に適したネタにするなら結局なぜスキルが意思を持っているか、みたいなWHY部分にはフォーカスを当てるべきではなくて、やりとりの面白さで駆動すべきなんでしょうね。

要するにWeb小説って極端な話し、ページ=小説の1巻みたいな構造になっていないと読者を惹きつけられない。伏線を過去に遡って確認なんかしないし、20日も前の伏線なんて覚えてないですもん。すくなくとも私は。

だから閲覧できる1話の中で谷と山を作るのがヒットする技のハズ。

そらテンプレ使って話しをコンパクトにしますよってなもんで。


俺はヒット作品どころか小説自体書いてないけどな!



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