第4話 魔法が成立すると太陽が成り立たなくなりませんか?
この手の話は異世界系読んでいる読者は百も承知、二百もご存知、三百も知ってラァてなもんですが、一応おさらいとして。あと議論が退屈なんで以下はかっ飛ばして【解決策】だけ読むのを推奨します。
【魔法へのツッコミ】
魔法の動力源については大気中にはマナがあってその力で、という説明がよくある手筋ですよね。
でもさ、力があって・・・という意味なら大気圧だって大層なもんじゃない?
じゃぁなんで大気圧からエネルギーが出てこないかってぇと大気圧の差が無いから。
同様にマナが偏在していてもマナのポテンシャルエネルギーの差が存在しないとエネルギーは取り出せない。
更に言うと、そのポテンシャルエネルギーを取り出す場合、作用する術者から作用する波動(魔法?)が出ていって焦点のあった場所で別のエネルギー(魔法?)に変換する訳じゃないですか。
で、これは(詳細は最後に示しますが)事実上物理学が成立しない世界じゃないと出来ない事なのです【※近接作用】
つまり魔法が存在するばあい、こちらの物理学が成立する時空ではないはずです。
その場合、物理学=量子力学の発露である化学反応も存在しない。
量子力学が成立しないなら、核融合反応の発露である太陽光も存在しない。
ファンタジー世界では太陽は(マジに)石炭で燃えてる可能性だってある!
で、それじゃぁ夢も希望もないんで、解決策を漫然と騙ります。
【解決策】
SFの場合、困った時はナノマシン、という格言があります(大嘘)
魔法を実現する場合、下記のように夢も希望もない、物理的な手筋がありえます。
空気中にナノメートルレベルの微細なマシンが漂っており、そのナノマシンは真空からエネルギーを汲み出している、とします。この真空からエネルギーを汲み出すのはカシミール効果によって、という話は結構SFあるあるですので、覚えておいてください。
この場合、呪文詠唱がナノマシンへのコマンド発呼、そして漂うナノマシン間で情報を共有しターゲット付近のナノマシンがカシミールエネルギーを「発火」する事で爆発的なエネルギーを発現させる、というのはどうですかね。
これだと途中までファンタジーがいきなりSFに出来たり、逆もありえるので「これ絶対ナノマシンだよ」と思っていた主人公があるとき「これマジで魔法じゃん!」とびっくりするとかの手筋もありえますよね。
という今回はあまりウケないネタでありました。げははは。
【※近接作用】実は収束するレーダーアンテナ的な装置が無くても、波動が収束するような上記のような事が成立するのは物理学の根本的な原理である「近接作用」に反しているんですね。
「近接作用」って要するに力は拡散して広がる、という事なので、ある地点で収束する、という事が器具ナシには出来ない。
魔法で収束させてる、という説明だってその収束させる魔法をどうやって伝導させてんだ、という話なので、結局同じなのですよ。
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