応援コメント

第二十三話 人には添うてみよ」への応援コメント

  •  母親と言う大きな壁が立ちはだかりました。

     ただ、母親個人と言う単純な問題ではなさそうです。
     侯爵家と言うもっと大きな存在のようです。

     手切れ金をもらうということは、妙案とも思いましたが、それを知ったリュックさんの気持ちを察するといたたまれません。
     アメリさんが手切れ金を手にしたという事実は、覆水盆に返らず、もう後戻りできない、くらいのインパクトだったことでしょう。

     また、「親に反対されて一緒になった夫婦の行く末は身をもって体験している」は、ビアンカさんへの大きな説得材料でした。
     出自が人生に関わっていく因縁を感じました。というより、そう作り込まれていました。
     合間妹子様が事前に仕込んでいらしたのです。

     さすがです!


     アメリさんがボション領へ行きたいと言うのは、ビアンカさんが以前に招いたという伏線が効(き)いていました。

     ただ、友達を招いただけではなく、その友達の人生に大きく関わることだったのです。
     このような伏線が織り込まれていたとは、思いもよりませんでした。始めからストーリーが深く作り込まれている証拠です。

     さすが以上です。
     敬服します。


     アメリさんの悲観妄想は、読者の想像を超えていました。
     「愛人たちにも失礼」とまで、言うとは……。
     ビアンカさんがビックリするのも分かります。
     
     キャラを作る上で、ここまで想いの裾野を広げる作家さんは、少ないと思います。
     どれだけ、キャラにのめり込んでいるかが想像に難くありません。

     こちらも、敬服です。


     この回は、合間妹子様が作品に注がれた想いを堪能できた回でした。
     私は拍手喝采でした!



    作者からの返信

     貴族同士の縁談をまとめるのはなかなか大変なようです。本人たちの意志だけでは決められません。

     アメリが手切れ金を要求した、と知ったとしたらリュックはアメリのことを見下して気持ちも冷めるだろうと彼女は考えたのですね。リュックには家族皆から祝福される結婚をして欲しいという切ない女心です。ですからリュックの母親が切った小切手も突き返さずに受け取りました。

     アメリの両親は彼女の祖父に大反対されながらも身分差を乗り越えて大恋愛の末結婚したのですが、結局は別れてしまいました。そのことがアメリの少女時代からずっと引きずられていて、世の中や貴族社会を冷めた目で見ているアメリを作り上げてしまいました。

     いい感じになってきていたリュックとの仲も、大怪我がアメリの気持ちに水を差したようです。復職もすぐには出来ない今、何もかも放り出して遥か遠い地に行ってしまいたいという思いも分かりますね。遠い地と言えば南部のビアンカの実家です。知り合いの全然いない土地よりもビアンカの温かい家族がいる彼の地が思い浮かんだのでしょう。

     以前ビアンカの里帰りにアメリが同行したのは、特に今回の伏線と意識してではなかったのです。アメリがたった一人の家族と言える祖父、デジャルダン子爵と疎遠になってしまっているということ、アメリの血の繋がりのある母親や祖父と、ビアンカの血は繋がっていない家族との違いを読者の皆さまにより印象付けたかったという方が大きな理由です。

     悲観的なアメリの考え方はとことん悲観的です。まだ襲撃事件の呪いが残っているかのごとく悪い方向へとしか考えていません。結婚してもリュックが愛人をたくさん作るということが彼女の中では決定事項です。全くもう、アメリは……ビアンカもあきれかえっていますね。

     登場人物としてアメリを作り上げるのには苦労しました。シリーズ作中でも一、二を争うキャラ作り難易度の高さです。彼女はかなりひねくれていて中々素直になれないところがありますから。でも、こんな友達がいればさぞ頼りになるだろうな、と思えますね。

     拍手喝采だなんて、手放しで褒められるなんてすごく照れます!

    編集済
  • アメリの現実主義がここまで裏目に出るとは。身近に上手くいかなかった例があるのでどうしても慎重になるのでしょうね。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます。

    手強いリュックママ登場です。状況はさらに悪化。

    アメリのおじいさまは騎士として名を上げているリュックを大層気に入っているので二人の結婚には大賛成なのですが。。。

    さあリュックはどう出るか?