10日目3/4
「メイちゃん!」
ぼくは居ても立っても居られず、メイちゃんの元に駆け寄る。
「うわっ!?」
メイちゃんのところまであと少しというところで、急に足元が不安定になる。
バランスを崩してまっさかさまかと思ったとき、急に体がふわふわしたものに包まれた。
これ……綿?
「ダメよ裕司くん。邪魔しないで頂戴」
メ……メアさん? こんなことをしたのはメアさんしかいない。
けど……何で?
「何でだよ!? 何でメアさんは、ぼく達を引き裂こうとするの!?」
心の中で呟いたはずの言葉は、怒声となってぼくの口から飛び出した。
その瞬間、足首から先の感覚が無くなった。
見てみると、地面から伸びた土が、ぼくの足先をロックしていた。
メアさんだ。どうしてそう言えるのかって? メアさんの杖の宝石が、輝いていたからだ。
「何でかって? そうしないと、裕司くんが死ぬからよ」
「……」
ぼくはメアさんを信じられなかった。
「言っておくけれど、二人を引き裂くつもりは無いのよ? ただ、メイが裕司くんへの接し方を間違っているの。それを正しに来たのよ、私は」
ごめんなさい、メアさん。
ぼく、メアさんの言ってる言葉が、理解できなくなりました。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます