8日目3/3
「はああああああっ!」
わき目もふらず、メアに向かって突撃するメイ。
だが、メアは余裕を感じさせる笑みを浮かべ、杖を掲げた。
「真紅の
杖から灼熱の炎がほとばしり、メイを襲う。
「きゃあああああっ!?」
突進中のメイに避ける余裕などなく、炎に真正面から突っ込む状態になってしまった。
(ダメ、避けられない――!)
炎の中に突っ込み、その動きが止まった。
「メイちゃん!」
裕司が叫ぶが、叫び声は空しく響いただけだった。
「さて、裕司くん。これで、貴方の悪夢は……なっ!?」
メアが真後ろを向く。
そこには、身を焼かれながらも、裕司に背中から突っ込むメイがいた。
「逃げて、裕司くん!」
メイが勢いに任せ、裕司に体当たりする。
その衝撃(実際は裕司が体をビクッと震わせただけだが)で、裕司の目が覚めた。
「はあっ、はあっ、はあ……。一体どうしたんだ、二人とも……」
裕司の疑念は、その夜再び眠るまで止まらなかった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます