6日目1/3

 どういうことだろう。

 今日一日のうち、何時間かの記憶が全然無いや。

「こんばんは、メイちゃん」

「こんばんは、裕司くん」

 メイちゃんとの挨拶(”こんばんは”なのは、夜に寝ているときの夢だから)を済ませたぼくは、単刀直入に質問することを決めた。

「ねえ、メイちゃん」

「何かしら? 裕司くん」


「今日、ぼくの体を乗っ取った?」


「ええ、乗っ取ったわよ。銀髪の女の人がいたから。裕司くんの記憶は、そこで途切れてるはずよ」

「やっぱり、メイちゃんのしわざだったか……」


     *


 話は午後四時ごろにさかのぼる。

 学校の掃除を終わらせて下校する裕司は、校門を出てすぐに、銀髪の女性を見つけた。

 女性もまた、裕司を見つけたようだった。

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