概要とキャラクター

概要とキャラクター

今回このお話は、「紙風船」の後日譚として、かかせてもらったのですが、より長大になってしまったので、大まかな世界観とキャラクターを紹介しておきます。


1、 世界観

松の国

いわゆる架空の島国。面積は極めて狭く、おそらく数日で歩いて一周できるほどである。

あらゆるところに松(赤松)が生えているので、この名をつけられた。本島と、近隣のこなごな島により成り立つ。

住民は、北方を中心に橘族、南方には桜族をはじめとするいくつかの少数の種族、こなごな島には、比較的高度な文明を有するサン族が居住しているが、松野族の侵入により、実質的には、松野が支配権を持っている。基本的に、身体的な特徴は、ヒトとあまり変わらないが、

身長が低く、背が高くても五尺程度である。

地質は極めて特殊であり、金(砂金)は容易に採取できる。住民はこれを使って、たらいなどの日常具を制作している。そのためか、金はあまり高級な貴金属とはみなされず、種族によっては犯罪者を取り締まる道具として使用されるなど、蔑視されることもある。金よりも真鍮のほうが、実用的で高級な金属とみなす種族も多い。

逆に、鉄というものは長年使用されておらず、鉄は大量破壊兵器の一部とされ、使用を禁止されており、製鉄の技術も伝授されていない。強い金属として使うのであれば、青銅である。

長年、文字というものは存在せず、情報伝達手段としては、個人の伝聞によるしかなかったが、松野の侵入により、平仮名とカタカナ、漢字がもたらされた。南方の種族は文字の使用を拒否したが、橘ではそれを受け入れ、平仮名であれば読み書きできる住民が多い。またそれを教えるための教育機関というものもなかったが、松野の侵入により、盛んに建設されるようになった。

物の運搬に関しては、車輪という物が長年存在しなかったため、住民が直に担ぐことしかできなかったが、同じく松野への対策として使用されるようになった。牛や馬などを家畜として飼うこともあるが、あくまでも農作業を効率化させるためのもので、運搬を行う動物は基本的にリャマ(ラクダの一種)である。

住民の衣類は基本的に着物であり、これはどの種族でも共通している。主に使用される生地は木綿が多いが、一部は羽二重(絹の一種)を使用することもある。柄は特に制限されていないが、青海波、麻の葉、七宝などの、吉祥文様を着用することが多い。

主食はすいとんである。コメを食べるのは正月などの、特別な時のみ。あとは、野草や木の実、ブドウなどの果実、竹の子などが中心であり、肉を食すことはほとんどなかった。ただ耕地に恵まれなかった南方の桜族の間では、イノシシを獲って食べる習慣もあり、桜族の男性は、イノシシを獲ってくることができるようになることで、成人とみなされるという伝統もある。


諸民族

橘族

松の国北方にすむ、かつては主要な種族であったが、松野の侵入により少数派となった種族。

自称は橘。身長は低く五尺程度である。姓は持たず、名前は平仮名で表記する。

長年、文字をもっていなかったが、松野の侵入に対応して平仮名程度であれば読み書きできる住民が多く、印刷業、書籍の出版も行われている。石板と石筆で筆記していたが、手すきによる紙を使った、毛筆も普及している。

最高権力者は将軍であり、都督と敬称されている。基本的に世襲される形式をとっており、血統が大切にされる。

基本的に竹でできた簡素な住居に住んでおり、たらいや鍋、茶碗などの日常道具はすべて金で作る。着るものは木綿の着物であることが多い。貨幣は存在せず、物々交換で取引する。

宗教は、特にこれと言って言及されていないが、観音像を作ったりすることから、仏教徒である。

教育機関は長年存在せず、青空教室で勉強していた。また、障害のあるものにも寛大で、できない人は別の事をすればいいという考えが定着しており、働けない者は家事をするなど、

福祉的な傾向も強い。

成人(元服)するのは15歳であり、男性も女性も同じである。

男性も女性も巻き毛で、いずれも腰のあたりまで長く伸ばす。ただし、今まで伝聞により情報伝達を行ってきたためか、耳を隠すのは恥とされるため、皆ポニーテール様に髪を束ねるのがお決まりになっている。


桜族

南方のまんどころ大瀧の近辺に住んでいる種族で、人口は非常に少ない。自称する民族名は桜。身長は極めて小さく、四尺程度である(ただし、ひげをはやさないので、ドワーフとはまた違う)。

橘族が、個人で畑を持ち、稲作などを行うのに対し、桜族は、農地を作るのが難しい場所に住んでいるので、畑を持てるものは少数であり、動物を獲って食べる習慣が身についた半農半狩猟民族である。狩猟ができるのは男性のみで、女性は、基本的に家事などに専念する。

イノシシを獲って食べるのが習慣になっており、イノシシを捕まえることができないと、男性は成人したとみなされず、結婚も認められない。なお、松野が侵入してくる前は、バビルサという動物を獲って生活し、その牙を飾り物にするなどしていたが、バビルサは松野に多数乱獲され、全滅してしまったので、イノシシを代用にしているという逸話もある。

男女関わらず、首には桜の花をかたどったリングをはめている。このリングは金ではなく、真鍮で作られており、金は、犯罪者がはめる手錠として用いられるほど蔑視され、それよりも、実用性の高い真鍮を聖なる金属としている。文字は存在せず、平仮名さえも書くことを拒否し、伝統を守り続けている。

サン族

主としてこなごな島に居住する種族で、身長は五尺から、五尺三寸程度であることが多い。

自称する民族名はサン。知能が高く、松野がこなごな島に侵入した時には、唯一侵入を阻止して、撃退に成功した。しかしそれ以降、他の種族とはあまり交流を持たなくなってしまったが、教師として他種族の下へ派遣されることは多くある。

政治は、共和制を取っていて、数人の役員が住民の選挙でえらばれ、その中の一人が、最高権力者となる。したがって、世襲はされず、血統は関係ないので、誰でもうまくいけば政治には参加できるようになっている。しかし、若いものは基本的に役員に立候補することはまずない。

基本的に、農耕民族であるが、かなり文明化された民族でもあり、哲学をまなぶための団体が多数設置されるなど、学習意欲も旺盛な種族でもある。医学にも詳しいが、危険なものは作らない。

サン族も男女関係なく髪を伸ばすが、巻き毛ではなく、ストレートであり、髪は束ねない。

固有の文字はないが、松野から拝借した平仮名と、簡素な漢字であれば読み書きでき、文章は漢字かな交じり文である。また、住民の名前は、漢字と仮名を混ぜたり、カナカナ名でも構わない。


松野族

松の国では主要民族で、人口の半分はこれ。自称は松野。身長は、大柄な人であれば、六尺近くまでなる。基本的に知能は極めて高く、住民は漢字、平仮名、カタカナを読み書きでき、姓は持たないが、漢字名を名乗る。学問をするための「学校」と呼ばれる教育機関もあり、社会人としての倫理観や道徳観などを教え込むなど、現代人に最も近い種族ともいえる。

橘や桜では、金を日常用具や犯罪者を取り締まる道具程度しかみなさないが、松野では、金を貴重な資源とし、容易にそれを得られる橘に嫉妬して、橘の土地を乗っ取ろうと考えたといわれている。そのためには、危険なことでも厭わないで実行してしまい、「紙風船」では、鉄兵器や蒸気機関、紙の開発などを無理やり行わせた。

しかし、きわめて高い知能を有する故、「他の種族と比べる」という行為を、唯一行ってしまうことがあり、それに対して愚痴をこぼしたり、不満を漏らしたりすることもある。これが、戦争を引き起こしたり、「目時会」が結成されたきっかけともなって、一番人口の多い種族でありながら、最も不安定な種族と言える。

最高権力者となるのは、基本的に女性で、男性は参政権を持たない。そのほか、軍事や財政なども女性が担当する。そのせいか、常に権力争いが絶えず、権力者は世襲されるというルールにはなっているが、ほとんどが一代から、三代程度までしか続かないことが多い。これを、秀子は「王朝がころころ変わっている」と表現した。労働に美意識を持っているので、その足手まといは基本的に排除する傾向がある。そのためか、障碍者や、芸術に従事する人は、徹頭徹尾差別される。


気候

基本的に、日本とあまり変わらないが、夏と冬の温度差が激しく、夏は嵐が頻発し、冬は猛吹雪に見舞われるほどの豪雪地帯。一年を通じて自然災害が非常に多く、特に野分(大嵐)による鉄砲水が必ず起こり、ほとんどの住居がことごとく破壊されてしまう。これに対して松野は防波堤を築くなど対策をとっているが、他の種族では、これが頻繁に起こるという理由で文明化はせず、「ぶっ壊れたら直せばいい」をスローガンとして何も対策は取らないことを美意識にしている。こうなると、生活レベルは発展途上国とほとんど変わらないが、精神性は非常に高く、自然には勝てないとし、自然と共存を図っているとも評価できる。


地質

北方では、比較的耕地に恵まれていて稲作も行われている。また竹林では多くの金が見つかる。「紙風船」で、懍が行った調査では、鉄の材料となる「真砂鉄」もよく採取できる地質でもあるようだが、鉄を加工する文化は長年存在しなかった。これが、松野族の嫉妬する一因でもあった。

一方、南方では、非常に痩せた土地とされており、せいぜい簡素な畑を持つことしかできず、稲作は不可能である。そのため南方の桜族は、自動的にバビルサを取って食べることを習慣にした。


まんどころ大瀧

最南端にある、大きな瀧で、日本の華厳の滝のように、自殺の名所と言われ、ここに飛び込む若者は後を絶たない。この周辺に住んでいた桜族は、目時会の命令により、自殺を幇助したが、自身の食品であるイノシシも駆除されてしまったために、抗議を起こした。


素顔同盟

北方の人里離れたところにある、慶紀が設置した施設。種族に関係なく、学校や社会で躓いた若者を寝泊まりさせて、立ち直らせるための同盟である。会員の中には、優れた芸術への才能を持つものが多い。


歓楽街

北方にある、女郎屋が立ち並ぶ地区で、建前上は旅館街ということになっているが、実は売春街となっている。女郎屋の経営者は忘八と呼ばれるが、苦労人である。働いている女郎たちは、基本的に中年以上の女性で、大体の者は、子供が障害を持っているために働けず、自身が体を売って、金を稼ぐ生活を強いられている者たちである。散茶女郎、新造など、階級もあるようであるが、女郎同士でいがみ合いをすることはほとんどない。

かつて、てんの父まつぞうによって、ほとんどの女郎屋は経営を禁止されたが、そのたびに復活し、永遠になくならないとみられる。


2、 キャラクター紹介

日本人

影山杉三

本作の主人公。読み書きと歩行ができない不思議な男。通称「杉ちゃん」。

伊能蘭

杉三の友人。

青柳懍

蘭の大学院時代の教授。専門はたたら製鉄である。頭が切れ、危険な薬品の正体もすぐに見破る。通称は「青柳教授」。

磯野水穂

懍の手伝い人で蘭の同級生。非常に体が弱いが、誰が見てもわかる、美しい容姿をしていて、目時会を壊滅させるきっかけとなる、「傾国の美女」ならぬ、「傾国の美男子」。食せる寿司ネタは「かっぱ巻き」のみ。


松の国の人々

てん

橘族の最高権力者。通称は大都督と称される。男性でありながら一人称は「わたくし」であり、常に敬語を使用する。歩行不能であり、体も弱いが、意思は強く、様々な提案をして最終的に目時会を壊滅させる。少々意固地な面があり、伝統に重点をおきすぎるという欠点もあるが、けっして暗君ではない。時に、感情的になって石板をたたき割るなど、人間的な一面も見せる。杉三とは大親友となり、呼び捨てにされても平気でいる。

ちなみに作者によると、名は数字の10から取ったもので、モデルは、島津斉彬とされている。


みわ

てんに使えてきた女性魔法使い。といっても、大掛かりな魔法が使えるわけではなく、物体を瞬間移動させたり、姿を見せなくさせたり、壁抜けの魔法など簡素なものしか使えない。てんとは幼馴染で、歩行不能であった彼にとっては、彼女の魔法が移動手段であったこともある。しかし、車輪が考案されてしまったことで失脚してしまう。その後、刑務所で長い間幽閉されていたが、模範囚となって解放され、杉三たちの下へ戻った。


ビーバー

サン族の最高権力者。体の弱かったてんに代わり、松の国を統治するが、伝統を重んじるてんと対立する。またはちが、十人殺し事件を起こすと、その責任を負わされてしまい、また千鶴子にも突かれて失脚し、こなごな島に帰る。その後、どうなったのかはほとんど言及されていない。


かぴばら

橘族の少年。体は大きいが、元服はしていない。吃音症であり、そのせいで日雇の労働者として生活していた。ひょんなことからてんの側近になり、あらゆる面でてんを助ける。杉三からは「安禄山」とあだ名される。自身のことを「はなたれ小僧様」と表現するほど自己評価は低い。活版印刷を考案したり、狂乱した女性からてんをかばうなど意外に高い能力がある。終盤、てんの養子として迎えられ、後継者となる。


またはち

橘族の青年。主君である自治会長の女中部屋に放火し、女中10人を殺害する事件を引き起こしたために磔の刑を言い渡される。しかし、刑死する寸前に詠んだ歌が、住民の感動を呼んでしまい、高い文学性を持っていることがわかる。


慶紀

けいきと読む。橘と松野の男女が姦通した時に生まれた私生児で、どちらにも属すことができず、孤独に生きてきた中年男。素顔同盟を結成し、理事長となる。橘に近い容姿であるが、歌口近くに響孔があり、そこに雁皮紙を貼る松野の笛(いわゆる竹紙笛)を演奏する。


あおい

北方の橘族の統治者。いち早く目時会と対立したが、逆に毒殺されそうになって、寝たきりの生活になってしまった。脱藩したてんたちに住む場所を提供した。


しんぺい

北方で、印刷屋を営む商人。目時会に息子を預けたが、あっけなく殺されてしまう。のちにひろしの著書の出版を受け持つ。「大変だ、大変だ!」と言って、明美たちの下に飛び込んでくる癖がある。


ひろし

橘族の青年。自殺未遂の経験があり、目が見えない。文才があり、しんぺいが息子を亡くした顛末を文章化して出版する。終盤ではとも子と結婚し、有能な著述家になっている。目が不自由なためか、音には敏感。

歌の才能も持っている。


とも子

サン族の女性。元教師。おっとりした性格。ひろしの執筆を可能にさせるべく、彼の文書を書きとる役目を負う。のちに彼の妻になる。少しばかり臆病なところもある。


とし子

サン族の女性。ソプラノ歌手。素顔同盟の会員となるまでは、遊女として働いていたこともあったらしい。見事なベルカントの美声を有する。


秀子

松野族の女性。やや発達障害の傾向がみられ、思ったことを何でも口にしてしまう傾向があり、マナーが悪いといわれるが、勿論罪の意識はない。松野族の生活を嫌っている。


淑子

松野族の女性。秀子の教育係のような役目を負っている。のちに、秀子と漫才コンビを組み、

芸人として活躍する。


むら

桜族の最高権力者。目時会の強制により、自殺幇助を行うが、代わりに貴重な食料であるイノシシを駆除されてしまったため、千鶴子の下に抗議にやってくる。


明美

橘族の男性。明美とは千鶴子から与えられた芸名で、本名ではない。作中では本名は明らかになっていない。目時会に入会した男性は、殺されてしまうことがほとんどであるが、彼はその容姿の美しさのために生き延び、正大師まで昇格する。しかし、千鶴子のやり方に疑問を持ちはじめ、千鶴子が水穂を寵愛するようになると、嫌気がさして脱退し、杉三たちと行動を共にする。杉三からは、楊貴妃に玄宗皇帝の寵愛を盗られてしまった梅妃に例えられ、彼自らも、自身を梅妃に例えた歌を詠むなど、文学性も持っている。


敵組織

目時会または目時帝国

散茶女郎であった千鶴子が作ったテロ組織で、当初は、配偶者からの暴力に悩む女性を助けるための会であったが、次第にテロ組織に変貌していき、やがて主権国家を目指すようになる。名目的には、家庭内暴力をふるう子供(特に男性)を引き取り、矯正させて立ち直らせる、福祉的なことを掲げているが、奴隷的な強制労働をさせて、使えなければ容赦なく殺害し、遺体はごみとして焼いてしまうというれっきとしたテロ集団である。会のなかでは、「親のありがたみをわからせるための聖なる行為である」として、殺人を正当化している。そのほか、暴れる子供を抑える薬として覚醒剤(麻黄からとったアンフェタミン)を製造したり、建物疎開と称して、精神障碍者の家屋を破壊するなど、危険な行為を女性たちに行わせている。会の名前である目時とは、千鶴子が散茶女郎であったときの芸名(いわゆる源氏名)から取ったものである。


千鶴子

目時会の会長で、今回の事件の黒幕。松野族の女性。髪は短く、肩に着く程度。様々な殺人行為を命じてきた、独裁者と思われていたが、自身の部屋には、如意輪観音を設置して母親を祀るなどの、信心深い一面も見られる。父親に暴力を振るわれて育ち、母親も非常に苦労したことから、男性に対して強い恨みを持つ。父の死後、女郎屋で働き、散茶女郎(女郎の最高位)まで昇格したが、女郎屋が潰れてしまったため、自身の主権国家建設を企むようになった。その一方で、美しい男性や、事情がある男性にはことごとく弱く、水穂を溺愛し、自身で政権崩壊への道を作ってしまった。


眞砂子

サン族の女性。千鶴子の側近。彼女自身の過去には言及されていないが、男性を嫌い、徹底的につぶそうとする点では千鶴子に勝る。終盤では、水穂を明美に奪われて発狂した千鶴子の下を去り、逃亡した。


3、その他

尺貫法について

松の国ではメートル法が確定しておらず、尺貫法で物の長さを測っていた。

基本的に肘から手首までが一尺であり、大体30センチくらいと考えればよい。例えば、橘族の平均身長は五尺であるが、メートル法に直すと150センチくらいである。


文字について

橘族、サン族、松野族の間では、共通の文字として、平仮名がある。漢字を流ちょうに読めるのは、松野と、サン族の知識人のみ。

表記は、石板に表記することが一般的だが、紙に毛筆で書くこともある。ただ、大事なことに関しては、伝統を守って石板に書くことが多い。

印刷術も存在し、石板に文字を書いて、墨を塗り、それを紙に付けて文字を映すというものである。つまり、周りが黒く、文字の部分が白く映る。かぴばらの考案した平仮名のみの活版印刷術で、初めて黒い文字を映せるようになっている。


金属について

金は橘族で最も身近な金属であり、たらいや鍋、箸、ご飯の皿などはすべて金で制作している。金は竹林でよくとることができ、日常的な物なので、貴金属とはみなされないようである。一方で、日本では身近な金属であった鉄は、全く使用されることはなかった。まず、製鉄技術は存在しなかったことや、製鉄の燃料とするための、材木を確保するのが、倫理的に難しいということもある。また鉄は破壊力が強かったため、大量破壊兵器として使用が禁止されているという事情もある。

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