卒業式まで2ヶ月、夕
「まだ復活しなさそうだなぁ」
なんで俺は今茶の香りが漂う教室で屍(?)に囲まれ茶を飲んでるのか。それはアイツが痩せたせいかなんかでメッチャ脚早くなってて、質問攻めしようとしても脱走され、元運動部対アイツで給食後何でもアリ鬼ごっこが開催されたんだけど……皆心身共に屍になって全敗……元運動部だし、運動不足舐めんな
屍1号白木鈴結
「ァァァアアア……」
陸上部のプライドが灰と化したらしい。
屍2号北木鯉楽
「リーチャン、大丈bッ(ガンッ)あぅ」
男の意地で耐えてたが無意識な飴ヤンキーに沈められた。
屍modoki1号南森健吾
「クッ……バナナの皮さえ!!」
南城に仕掛けたバナナに自ら引っかかりダウン。
屍3号花原葉丹
「うえええお家に帰るううう(ダマレ)ア、ハイ」
我がクラスのニート。保健室にいたのが麗華にバレたらしい。
屍5号原田海
「ウソダロ、レイカニ?」
いつも圧力しかないバレー部部長もまさかの体力で負けてマイナスモードに入ったらしい。
屍modoki2号谷町航多
「ハァ漆黒の、ハァ疾風と、ハァ呼ばれてハァいたハァ俺からハァ逃げハァ切るかハァ何奴だ」
航多は息切れしながら中二こじらせてる。
屍modoki3号南城正斗
「アイツ、本当に麗華かぁ?元運動部から逃げ切るって」
ゴロンっと床に寝滑って息を整える、モ天才が自分の天災幼なじみを横目で見る。天然イケメンだ、ウゼ
復活済みなのは……
渡村朝陽、西沖鶴飛、俺、
朝「麗華危ない所にばっか逃げ過ぎ」
麗「ハッハッハーなら追って来るな☆」
朝「無理かな☆」
朝陽は情報部に入っておきながら、引くほど運動が出来る。色んなところから「ぜひウチに」と声掛けられてるらしい。
鶴「包帯巻いてて前見えるの?」
麗「透けて見えるんだよ、孫よ」
爺ちゃんに慣れていても一般常識は忘れてないらしい。西沖は早めに爺ちゃんに茶ァに誘われ流された為復活済み。何茶かは謎。
晴「見えなかったら窓から逃げないだろ」
麗「時と場合によるなぁそれは」
晴「よらねぇよ」
俺は早周り、罠など積極的に捕らえようとしていたが、良く考えてた見れば茶ァと帰りの会の為にアイツが教室に帰って来る事は目に見えていたので早めに帰って来ていた。何よりどれぐらい冷静に分析しても、あの野生のような動きには着いてける筈はなかった。
がまだ復活してない奴らを待つ今は
参加してない奴らと復活済みの俺らは
現行犯に流された為
未だ茶会を開いている……
不参加に奴らは苦笑いして茶を啜る
亀「にしても凄いね麗華ちゃん」
麗「えへへ〜」
「明笑ちゃんもそう思うよね?」
亀田委員長、もし竹下がそう思わなかったら脳に問題があるだろう。
竹「うんうん!バビューンって跳んでダァーって走って!ガシャーンってやって!その後オラオラァって飛び降りて!ね蕾ん!」
擬音多過ぎだろ。普通の擬音何一つなくね?つーか呼び方……
蕾「そ〜だねぇ相変わらず人間のらしくなかったねぇ〜」
麗「まーな(ドヤァ)」
晴「褒めてない」
佐野って確かアイツの友達だよな?常にアイツ人外扱いかよ、納得するが。
鶴「爺ちゃん、コレいつもの違うね」
いつものってなんだ、いつものって羨まs(茶から花の香りがする……ん?
麗「良く分かったな!流石我が孫!」
亀「わぁお花の匂いがする」
晴「気の早い桃だな……」
麗「お?分かるのか?!」
花好きな祖母に叩き込まれたからな
……花言葉も少しは分かる
晴「……桃の花言葉は確か、[長命]と[私はあなたの虜です]だった」
贈り物じゃない事を祈る俺がいる……乙女かよ、キモッ
麗「そうなのか!ありがとう」
そんな顔で笑わないで、眩しいだろ
麗「まさか私の好きな茶と自分の花言葉知識をコラボさせるとはなぁ」
心底優しい目をしてアイツは茶を見る
亀「もしかして貰い物なの?」
何当たり前のように聞いてんだよ、朝陽と西沖が動揺してるのが目に入らないのカナ?俺もだけどナニカ?
麗「あぁ再会祝いだって、遅れたのはアイツなのに」
そう言いながら幸せそうに笑うアイツ
竹「麗華んの彼氏?彼氏なの?」
やめろって!魂抜けるから!聞きたくない!聞きたくない!止めてくれ、聞きたくない奴はきっと俺だけじゃない、けど今はどうでも良い!聞きたくない!違うって言ってくれ!頼むから!
麗「違うよ?」
ハ?チガウ?
……良かった
きっと今の俺じゃ
今の俺らじゃあ
アイツの事祝福出来ない
動揺して屍に戻ったコイツらじゃ
今安心してしまった俺じゃ
アイツの恋がいつか実っても
笑って祝福出来ない
(きーんこーんかーんこーん)
麗「鳴ったな。流れ解散でイイな?」
晴「いいんじゃないか?」
おかしな空気のまま茶会は終わった
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます