霹靂に夜

ミルクラウン

零個目-epilogue-

様々なものが作られて便利になっていく世の中。

名前も顔も知らない誰かと会うことができる。

幸せを届けることも嬉しさを貰うこともできる。

また、悪口を広げることも不条理を押し付けることもできる。

為になる情報と個人情報が垂れ流しになっては消えていく。

情報が飽和して裁かれるべき罪が裁かれず、沈殿し澱んでいく。

どうしようもなく欠陥した『lemon』を事前に見つけ搾り取る『squeezer』

それが彼らのしたいこと。



目には目を歯には歯を、金や時間を取るだけでは事足りない。

痛みを伴わないと記憶には残りずらい。

罪とは如何なるものか身をもって知ってもらわなければならない。

その為であれば犯罪にも手を染める。

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