第17話彼氏
私には当時彼氏がいた。イケメンで優しく周りにも羨ましがられた。ただ、ギャンブラーで仕事が続かないという父によく似た人だった。
寮付きの仕事を辞めたばかりの彼は行くところがなかった。しばらくそこら辺で寝るから良いよ(野宿)と彼がいうので、父に私の家に住めないかと聞いてみた。可哀想だから連れてこいということになった。その日から暫く私の家での生活が始まった。
彼は働かないしギャンブルもするが、ぼけ始めた祖母の介護の手伝いもよくしてくれた。私が疲れてヒステリックになっていると代わってくれたりもした。でも本当にダメ男だった。
ダメ男だけれども離れることは出来なかった。母に冷たくされてきた幼少期のせいなのかセックスでもそうでなくても、抱かれることが凄い幸せだった。人肌が大好きだった。一瞬でも必要とされている感じが好きだった。その時は彼が大好きだった。
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