第16話貧乏な家
父の家には前にも述べたとおり祖母がいた。祖母と父と3人の生活。祖母とはソリは合わなかったが、社交的ではない祖母とは当初はあまり関わらずにいられた。時々迷子になって捜索する以外は…。
父はギャンブルはしていたが、バカみたいな掛け方はしていなかったが貧乏だった。家賃の督促(母と結婚していたときからため込んでいた)、ガスも止まりお風呂に入れず知人の家のお風呂を借りたこともあった。発熱したとき体温計がなく、また、購入する事も出来ず知人に借りに行った。ご飯には小麦粉を水で溶いて焼いただけの「お好まない焼き」、お肉食べたいねと言ってもなかなか出てくることもなかった。当時高校生だった私が欲しいものは全自動洗濯機。その後、知人の引っ越しで不用品をいただけることになり、全自動洗濯機が我が家に来たときの喜びったらなかった。ただ特別辛いとは感じていなかったが、督促だけは嫌だった。鳴り止まない電話。ベルが鳴るとドキッとして鳴り止むまでドキドキと汗がが止まらない。なので私は未だに電話の着信音が苦手だ。スマホは常にサイレントモード。
そんな生活のせいか過呼吸が出始めた。
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