第9話置いていかないで…3
また飲みに行った。今度は父と私で追い掛けた。母はうまく私たちをかわして出て行った。また置いて行かれた。でももう涙は出なかった。
そんなことが度々あり、母は父にバレないように家を出た。父のいないときに電話がかかってきた。「友だちのところに暫く世話になるけど、あんたたちは問題ないけど末っ子が心配。だから末っ子だけ連れて行こうと思う。支度しておいて」
また私は置いて行かれる…私の存在って何なんだろう。
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