この世に勇者がいないことを感づいた孤独で滑稽な魔王
いつもお世話になっております。
最近自分の作者としての道を考えております。
①読者の需要に合わせた作品を書く。
②自分の書きたい作品を書く。
作者として絶対にぶち当たる問題だと思います。
私は早い段階からその問題にぶち当たり悩み続けていましたが、この前久しぶりに会う友人と飲みに行き、決めてきました。
私は自分の書きたい作品を書きます。
了
まだ終わらないよ!
その会った友人は確か小学校か保育園時代からの若干覚えていない段階からの友人、いわゆる幼馴染みですかね?
幼馴染みは陽キャで社交性があり、多趣味ながら絵描きの道に進みました。
二次創作で絵の勉強を重ね、コミケで毎回10万円を稼ぐ社会人となっておりました。
純粋に凄いし偉いと私は思っています。
創作で稼ぐなんて本当に凄い、嫉妬しちゃう。
こんな所でチマチマ金にもならない文章を書いている陰の者である私と比べ物にならないですよ。
比較すると辛いです。
そんなジャンルや功績の違う私と友人ですが、まあ一年に一回程度には交信していたのですがあちらから「久しぶりに会って話そうよ」って話になりました。
という訳で久しぶりに会って来たのですが、友人の周りでまともに創作活動をしている人達が私ぐらいしかいなくなってしまったそうです。
まあ、そうですよね。
私達の年代は結婚を真面目に考えたり、会社では主戦力として前線立たされるようになりますから。
凄く忙しくなる。
だが、友人の周りは忙しいから創作を止めた訳ではなかったみたいです。
「アイツら、仕事が上手くいって承認欲求満たされちゃったんだってさ」
と、遠い目で呟きました。
なるほどね。
私も仕事で功績は出した。
私に金は少ししか入っていないが、明らかに私の上が、私と部下の功績を元に事業拡大に動いているのを感じる。
明らかに大きなお金を動かした感覚がある。
でも、今の仕事がどうなろうと「凄くどうでも良い」という気持ちしか残っていない。
私は上の階級に上がったが、上がりたくはなかった。
創作の為に万年平社員でいたいため断り続けたが、逃げ切れなかっただけだ。
友人の言葉にそうさな~と、同情と納得をしました。
私には昔から承認欲求が薄い。
無くはないけど、自分の為の欲求ではなかった。
強いて相手に求めるリアクションは、驚かすこと。読み手や受け手に「驚かせたい」という欲求だけだった。
誰かに認められたり尊敬されることではない。
私からの発信を受けたその人に「衝撃」を心へ与えたい。
与えた時のその表情を見たいという欲求。
心動かしてほしいという欲求です。
自分の力を相手に見せつける承認欲求とはやはり少し違いますね。
元々自分は力を持って、相手の心と感情を動かしコントロールしたいというあえて言い表すなら「支配欲」そして私への「被支配欲」で創作していたように思えます。
承認欲求には答えと終着点がある。
誰かに認められた瞬間にそれは達成してしまう。
大切な人の欲求だけれども、案外簡単に手に入ってしまう物なんだと思います。
年を重ねれば重ねるほど、容易に満たされる欲。
でも私の到達点は遠すぎる。
相手を驚きという感情へと支配する作品を作りたい。
そして私を驚かせる物語で支配して欲しいという願望。
本当は自分よりも圧倒的に強い者に囲まれ袋叩きにされたいのだ。
クオリティの暴力で圧倒されたのだ。
でも、物語を多く知り、人の心を動かす技術を知っていくと、徐々に世の中の物が浅はかに見えてくる。
今や、プロも私の心を動かす作品を作ってくれない。
プロは金を稼ぐのが仕事だ。
決して絶対に人を楽しませる物を作るのが仕事ではない。
アマチュアも気づいている人達が沢山いる。
オタク産業界隈が、私の求める支配的な「衝撃」ではなく安寧の「同調」を求めている。
人間はどうやっても環境の前では勝てない。いくら知識を使っても限界がある。
だから。私の戦いは全く終わらない。
絶対に満たされない。
需要あった作品を書かない奴はいらない。
資本主義の国らしい意見だ。
金を稼いだ奴が偉い。
資本主義のこの国に生まれ教育を受けてきた人の言い訳の逃げ道だ。
私は創作で成功した友人の悲しそうで世間の心理を見たような表情を見た。
なんやかんや長い付き合いの幼馴染みも、私の感じ取った世の中の人々の認知と自分達の認識の差に到達してしまったようだった。
居酒屋には沢山に人がいる。
だがこの空間に人を楽しませようという創作家は二人しかいない。
外へ出てもいるのか怪しいものだった。
学生の創作者は沢山いるだろう。
でも、私達の世代まで、その子達が創作している保証はない。
どこまでも孤独がまとわりついてくる。
そもそも世の中の人も、今創作をする人達も、信じたくないけど核心してしまう。
元々この世の中で、人生を捧げる程創作に全力を注ぐ人間は本当に一掴みしかいないという絶望。
それが改めて幼馴染みと話してわかった。
私もいつ死ぬかわからない。
その人生の中で、書ける文字数には限りがある。
承認欲求が薄い自分だからこそこの年まで創作が出来ている。
なら、やはり需要に合わせた物を書いている暇は私にはない。
テンプレコピー本の量産は、どっかの資本家のプロにまかせた。一生異世界で余生を過ごして下さい。
私はやる。
私は人を驚かせる作品を書き続けるよ。
誰かが心を動かされ、私をボコボコにする作品を作ってくれるまで、私は自分の命を費やして面白さの究極を目刺し続けます。
より強くなった私は倒す実力を持った作品を求めて
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます