コスト

 いつもお世話になっております。

 さて、躁鬱下降状態インフェルノモードが解除されたので、物を売る概念のコストをしていきましょう。


 実はコメントに書いて頂いたことが、まんまその通りで「お金」の話です。


 じゃあ先に当然の話ですが、ほしい商品の値段が安かったら買いますか?

 買いますよね。

 逆に高かったら買いますか?

 買いませんよね。


 そういうことです。

 必要な物が安いものなら買っていく。必要でも値段が高かったら踏みとどまりますよね。

 凄く良いものだとは分かっていても、値段がねぇ……ってよくありますよね。


 消費者側からみると良いものに対しては、それなりの対価が必要になるんです。

 そして対コンシューマーの場面ではここがかなり重要になり、人の価値観でその境界線が変わります。

 どこまでがその人にとって安いのか高いのか、年齢や性別や世代でも大きく切り口が変わってくるのです。


 まあ、ここはそういう仕事に就いた時に考えれば良いですよ。

 それでは大まかな前提から進めていきますと、

 たまに高くて「バリュー」重視で買うという例はありますが、全体の比率でいうなら大半が前者のはずです。

 そもそも「バリュー」が上手く作用していれば「コスト」の話にはならないんですよ。

 消費者が価値を知っていれば、値段が高くても買っていきます。

 逆にその物の価値が全く分からなければ絶対買わないのです。


 ただでもいらない。


 って言葉が昔流行りましたが、そういうことです。

 この「コスト」の話は「バリュー」に対してのお金の対価が均衡した時に使う手段です。

 高い数字を如何にの小細工な話です。

 なので、バリューがしっかり説明出来ていれば難しい内容ではありません。

 逆にバリューが不完全だと難しい問題です。



 実例を話すと話が長いので、カクヨムの内容で説明しますね。

 さあさて、商業本を手に取る読者がって何か分かりますかね?

 それは「時間」と「お金」です。

 お金を払い時間をかけて読むという流れなんですよ。

 商業本は編集者の目を通した作品であるが故に、水準以上(今は一概には言えない)の面白さの確証を得ているという保証がなされている為、今出した二つの要因が「コスト」になります。

 対してカクヨム等のweb小説のコストは「時間」のみなんです。

 商業本よりハードルが低そうですよね。でも全然違うのですよ。

 編集者に通していないのでんですよ。

 つまり読者側からしたら、つまらない可能性も高く見える訳です。

 つまらない物に時間をかけるのって苦痛以外のなにものでもないですよね。まさに「人生の無駄遣い」という生物として最大の無駄遣いをする可能性があるのです。

 なのでコストである「時間」がかなり重要になってきます。

 そして「時間」に直結する物っていうのはもう分かりますよね。「文字数」です。

 要は今回の話は、文字数の多い「長編作品をどうやって読ませるか」という話なんです。



 一時期カクヨムで話題になった問題があります。


 1


 ということです。カクヨム初期では三文字の例の話題作なんかも問題になっていて、作者達は絶叫の渦になっておりましたが、当然のことなので驚く要因ではありません。

 1話完結が読まれやすいのは当然なんです。コンビニで電池を買っていくレベルにありふれた話なんです。

 だって短い時間で面白かったら良いじゃないですか。時間の無駄遣いをしてないと感じればそれで良いのです。

 でも、案の定1話完結作品ブームは落ち着きました。読者の本当の要望を満たしていないから当然です。

 1話完結だろうが、長編だろうが、面白くないとなんの意味もないからです。

 元々長編を書く人達が無理して書いちゃって、読者が飽きちゃった空気がありましたね。

 まあ、短編と長編の書き方が違うからという話になりますが、その話をすると本編から脱線するのが見えているので別の方の創作論で読んで下さい。


 さあ! 今となっては長編や中編、特に100話以上を越える超大作級作品の方が★が多い傾向にあります。

 見せ方が確立したんですよ。


 まず一つは、よく聞くエピソードを細切れにして1話の文章を短くする方法です。これは昔からノベルゲームやアニメにある「アイキャッチ」の技法をweb小説用に改良された物です。映像作品など、人の集中力を持続させる必要がある物は、関係ない画像を断続的に挿入されることで人間は無意識に集中を解除し、回復させるらしいのです。

 それがweb小説の仕様上エピソードの駒が切れやアイコンを用いて、エピソード内で細切れにするなどとにかく「大きい物を小さく見せていく」やり方を理解した作者が増えた訳です。

 量は多くても細切れで読みやすい。

 そして内容も面白い。

 投稿更新も多い。

 と、読者を引き付ける現役★100超え長編作者達の叡智の結晶です。

 創意工夫が成し遂げた感動の技術ですね!


 さあ、私はというと正直めんどくさいので現存の作品は改稿してエピソード数を増やしたりしません。

 もう一つの方法を用いています。

 また私のプロフィールの作品紹介欄の先頭にあり「この世界は五秒前に作られた」の内容を読んで下さい。


 四章構成を想定しており、現在第一章が完結し二章に取り掛かっています。

 一章だけでも読んで頂ければ幸いです!


 って書いてあるじゃないですか。

 これが、実はコストを小さく見せる技法のもう一つです。

 まだこの作品は、2章の途中で現段階は約17万文字、1章は約12万文字。

 あれ? これ1章読んで下さいって、現状って言ってるのと同じじゃん!

 ってことです。

 ですが、ここで鍵になるのは「四章構成を想定し」という単語。この四章までまだ出来ていない言わば架空の数字なんです。

 そう、もう一つのコストを低くする方法は、「コストをわざと大きく見せて小さく見せる」やり方なんです。

 これは一種の印象操作なのですが、相手に大きなリスクをわざと背負わせて、本来の物をと錯覚させる技法があるんです。

 ちょっとマンパワー寄りのやり方ですね。冷静の考えると見破られますが、どちらにしろ読ませたもん勝ちなんじゃい!


 この戦略を取ったのは私のこの「この世界は五秒前に作られた」の作品構成と特性の相性が良かったのでその戦略を取りました。

 しかも、私の読み通り成功しております。レビューやTwitterなんかで「とりあえず1章まで読みました」という意見感想を頂いているので効果はあるはずです。

 勝手に読者に目標意識を持たせやすいのかもしれませんね。

 何で相性が良かったかは……また今度話しますよ! 私のカクヨム内で主力の作品なので、それの紹介ページをこのエッセイで書くつもりです!

 というか、書きたいからこのエッセイを書いたんや!

 皆みてくれよな!



 と、いう訳でこれらが「コスト」を少なく見せるやり方の一部紹介です。

 やっぱり自分の主力となる10万文字長編作品は読んで欲しいですよね!

 今回出したやり方以外にも方法は沢山あるはずなので、とにかく「コストを少なく見せる」ことを意識してみると良いのではと思います。


 コストは終わり! やっぱり早かった!

 最後は「タイミング」です!

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