バリュー マンパワー編

 続きました!

 しかも長くなるので二部構成。


 いつもお世話になっております。

 それではさっそく物を売る概念を話していくのじゃー。


 皆様は前の記事で言った三つの要素は覚えていますかね?


・バリュー

・コスト

・タイミング


 これです。

 今回は「バリュー」について話して行こうと思います。

 バリューってまあ、英語なんですけど、意味は分かりますか?

 ネームバリューとかは聞いたことがあると思いますが……

 そう、「価値」です。

 この世の中に生まれた商品は、必ず何かの為に作られた価値があります。

 まず、物を売るにあたりその商品の価値を熟知する必要があります。


 言われても分かりづらいと思うので、例を出しましょうか。


 例えば、1000円のフライパンと3000円のフライパンがあるとします。

 皆様はどっちを買いますか?

 安い方ですね普通。

 フライパンなんて焼ければ何でも一緒ですよ。

 なら安いのでも良いじゃん。


 でも、怪しく思った人もいませんか?

 何なんだ、この値段の差は? ってね。

 それじゃあ、実態を話しましょうか。


 1000円のフライパンは普通のフライパンで、使っていると焦げ付き半年ぐらいで掃除が大変な感じなります。金束子で擦らないといけないのです。

 3000円のフライパンは焦げ付きづらく、食べ物が貼り付かないので洗い流して凄いお手入れが簡単。

 だいたい一年間使える上に一年のメーカー保証が付きます。

 しかも、熱電導率が良いので焼き加減にムラがなく、中まで火が通り美味しく焼けるおまけ付きです。


 この話を聞いて、どう思いました?

 料理をしたことがあってフライパンの焦げ付きが気になる方は、今話を聞いて納得するかもしれません。

 もしかしたら、この時点で3000円のフライパンを買うことを決断する人がいます。

 それか逆に半年使えればいいと言う人は1000円のフライパンを買っていきます。


 さて、私が言葉で何をしたのかと言うと、二つのフライパンが産み出した2000円分の差をのです。

 同じフライパンなのに2000円分高い理由を説明し、価値の高い物、または同等の価値観まで引き上げた訳です。


 そうです。

 これがいわゆるバリュー、を伝える行動なのです。

 今のは比較対象があったので簡単に出来ましたが、別に単品でも問題ありません。ちょっとやり方が違いますが、要はその商品の良い所を伝えるのです。


 話を戻します。

 作家の皆様に関して言うなら、

 それでは、自分の小説の価値って何か分かりましたかね?

 要は何度も言いますけど面白い所ですよ。

 だいたいの方は、面白いと思ったからこそ作品を作ったんですよね?

 だから、分からないなんてことありませんよね?

 どういう所が面白くて、どういう所が他の作品よりも優れているのか言ってみて下さいよ!


 さあ

 さあ!

 さあ!!


 ……なーんて言われたって、言える人はそうそういませんよ。

 だって作者は、その作品を作るのに全力を注いでいるんですからね。ここが売りなんだとかではなく、自分の作品の全体に価値があると思って書いた訳ですからね。一部分の抜粋なんて難しいにも程がある。

 これが出来るのは第三者の言葉、筋の通った感想という信憑性の高いもの(ここでも出る信頼性)が必要になるんです。

 これこそまさに「出版社の仕事」って言われる所です。


 じゃあ作者からしたら、どうやって自分の物を伝えるかって問題になるのです。

 やり方は複数ありますが、こういう人に物を伝えるのは大きく分けて二つのタイプが存在します。


・マンパワー型

・ロジック型

 

 です。

 因みに私はロジック型です。決して頭が良いという意味ではございません。話をして行けば本質が分かります。

 なので、マンパワー型の説明が少しアバウトになると思います。ちゃんと言えるかも怪しいです。


 まずは、マンパワーから説明しましょうか。

 マンパワー型の思考は「自分がやっている物に興味を持ってほしい」という思考が非常強い傾向にあります。

 悪い意味ではありませんよ。寧ろこの社会で本当に求められる技能です。

 これが上手く出来る人は本当に強いんですよ。社会でも声がデカイ人(強い影響力を持っている人)になるんです。

 webの世界で見ると、Twitterのフォロワー数が多い人です。それだけ他人にフォローボタンを押させたという猛者なのです。

 そういう人達の作品を見ると★の数が100言っている作品が普通にあります。

 ★は1人三つまでなので最低34人以上を動かす力があるんです。しかも結構な短期間でです。

 対人技能が得意というか、恋愛でいうと「相手を惚れさせるのが得意」というか……

 私の思う所だと「相手に興味を持つ力」を使いこなす人だと思います。

 他人から軽い興味を持たれると、基本的に人は嫌な気分をする人がいないのです。

 恋愛ゲー的に言うなら、

「俺、お前に興味でちゃった」

 みたいなことを言われちゃうやつです。

 こういうこと言われると、好きじゃなかったのに自分に興味を持っている人と、逆に興味を持ってしまうのです。

 その心理を用いて、仲良くなり興味を自分に向けさせることが得意なのです。


 ええ、ここまで話して分かると思いますが、全く持って

 マンパワー型の最終的なやり方は仲良くなった相手に「私が売ってるの良いやつだから買って」で決まります。

 売る物の説明はほとんどしないで売るのです。

 小説業界もそういった感じで、仲の良い人だから読みにいこうという心理が働き、どんどん読者を集めていけるのです。

 内容が基準値程度面白ければ★3ラッシュ間違い無しです。


 これが嘘みたいな本当の話、マンパワー型の人です。

 抽象的過ぎて理解出来ない人がほとんどかもしれませんが、よく「周りの人達と仲良くなれ」とか「いろいろな人に営業をかけて読んでもらうのが良い」とか「ネームバリューを付けろ!」ということをSNSや創作論で言っている人はマンパワー型の思考です。

 それが一番効率が良く、人を確実に集め易いことを知っているからこそ、何故それをやらないのかと、我々に訴えかけているんです。

 実際その通りで、どの物事にも応用出来て、失敗してもフォローしてくれる仲間を作りやすい。これがマンパワー型、言い方を変えればカリスマ性なのです。



 でも、その理屈は分かっていても、

 そう言った「自分を売り出すこと」が出来ないのです。

 自分に自信なんて全くないし「自分が自分が」と押されることが凄くうざったいことを考えているからです。

 なのでマンパワー型が、人に売り方を教えても真似することは修行をしない限り出来ません。もはや根本的に出来ない人もいるんです。


 そう、マンパワー型は人を周りに集める天才です。創作でも社会でも、何でも上手くこなす天才型なんです。これで話も面白ければ最強です。

 もう私のようなミジンコは跡形もなく吹き飛ぶのです。



 さあ、人と仲良くするのが苦手な人達は、人間社会において本当に不利です。

 コミュ障とか、もう頑張れと言われたって無理何ですよ。私には分かります。

 マンパワーを使えるのは天才です。使えないのは凡人です。

 凡人は天才の華々しく上り詰めていく様を指咥えて眺めるしかないのです。

 これは紛れもない現実なんですよ。

 目を背けてはいけません。

 この世の中は「ネームバリュー」で売れていくんです。

 Twitterの現役編集者も言っていました。


「自分のファンを作って下さい」ってね。

 プロの人も言ってましたからね!笑









 アホかあああああ!!

 それでも物を売るプロか!

 言ってて恥ずかしくないんですかね!

 仕事を舐めているとしか思えなあああああい!

 ネームバリューでしか売れない勘違いマンの典型ですね。マンパワー信仰者は、閑散期に入ったらとことん売れなくなって、売れないのを人や社会のせいにして逃げるんです。

 もう何人もそういう人を見てきました。そして問題も多く起こして、仕事を残して辞めていってその尻拭いを私がしてきました。

 何が現役編集者だ!

 何がプロだ!

 売るのはお前だ!

 自分の会社の利益を産むのが仕事だろうが!

 契約者に全て頼るんじゃない!

 失敗を擦り付けるな!

 プロは何だって売るだよ!

 売れない物も売る努力をするんだよ!

 作業じゃなくて仕事をしろ!

 脳死してんじゃないよ!

 売れないのは、人のせいじゃなくて自分のせいにするのが社会人だ!

 物の売り方を誰にも教わってこなかったのか!

 何にも考えずに物を売ってきたのか!

 考えて万策つくした人は、そんなこと言わないんだよ!

 人をバカにするな!

 人のせいにするな!

 遊びじゃないんだ!

 金がかかっとるやぞ!

 自分の力量を恥じよ!


 今の編集者も血眼でこの現状を頑張ってるはずと思ってたけどガッカリだよ!


 これが作品を売る編集者と名乗るのだから、劣悪な販売環境にいる私から見たら本当にちゃんちゃらちゃんちゃんちゃんですよ!



 天才市場主義の面白みのない方々に凡人は負けたりしない!

 これから教えてやりますよ!

 凡人だから産み出せる価値ってやつを!

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