第6話いじめ②
そして、上履きなどに画鋲が入っていたり物がなくなったりしていたが、中学1年のクラスの中では、平和で楽しい日々を過ごした。
そんな記憶さえすぐに、忘れてしまっていたが…。
中学2年生になり、クラス替えがあり、担任の先生も変わった。
美嘉ちゃんも同じクラスだった。
皆と仲良くなれるかな⁇
そんな不安もあったけど、新しい友達も出来て、学校では充実した日々を過ごしていた。
そんな中でまた始まった…。
朝、登校してクラスに入ったら、クラスの子が泣いていた。
「どうしたの?」
私は話掛けた。
返事はなく、泣いている。
側にいた美嘉ちゃんが
「教科書がなくなった」と教えてくれた。
誰が何の為にこんな事するんだろう?
不思議でしょうがなかった。
私は、職員室にいる担任の先生の所に行った。
「余ってる教科書ある?」
「あるよ。」と言ってすぐに出してくれた。
そして重たい教科書を持って泣いてる子に渡した。
「また何かあったら私に言ってね!」
それだけ伝えて席に着いた。
次の日の朝、学校に着いたらまた同じ子が泣いていた。
美嘉ちゃんが、泣いてる子の教科書を見せてくれた。
えっ!
沢山の落書きがしてあった…
悲しい気持ちと怒りがこみ上げてきた。
私は、落書きされた教科書全てをゴミ箱に捨てて、また職員室にいる担任の先生の所に行って、新しい教科書を貰って渡した。
何度かそれが続いて、担任の先生に
「もうないから、これが最後だよ。」と言われた。
そして自分の席に座って、机の中を見たら私の教科書もなくなっていた。
うーん。
さっき、担任の先生は教科書はもうないと言ってたし…
でも、私は悲しむよりもラッキーと思ってしまったのだ。
これで、授業聞かなくていいやぁ!
遊んでよう。
と思っていたら、隣の席の男子が教科書を見せてくれた。
そして今度は、朝学校に着くと廊下に机が置いてあったから不思議に思いながら教室に入った。
また、泣いている子がいる。
机がないのだ。
すぐに廊下にあった机を泣いてる子の所に持って行ったら泣き止んだ。
次の日の朝はいつもと違いクラスの皆がざわざわしていた。
何だろ?
美嘉ちゃんが指を指したのはベランダのある外だった。
私は2階のベランダに出てみた。
校庭に机がポツンと1つだけ置いてあった。
急いで、校庭まで机を取りに行った。
「もう泣かないでいいよ。」
一言だけ言って席に着いた。
そしてまた、次の日の朝学校に着くと、今度は私の机がなかった…。
まぁ、いいや。
どうせ、勉強しないし…。
こんな事されても、私は家にいるよりかは、学校にいた方がずっとマシ。
そう思っていたら、担任の先生が1階の外にあった私の机を運んで来てくれた。
「何で自分で運ばないの?」と言われたが、私は「別に勉強しないからいらない。」と答えた。
本当に勉強は苦手だったから。
それからは、写真に画鋲が刺さっていたり、嫌がらせはあった。
ただ、何があっても気にしないように過ごしていたし、自分の中で辛い事があっても笑顔で過ごすと決めていた。
そして、毎日の出来事をすぐに忘れるようになっていた。
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