第4話


 気がつくと私はそこにいる。


「何度くれば、気が済みますか」

 愚か者への忠告か、それは。

「自分を×して、気は済みましたか」

 気が済むなんて、そんな。

 何度やったって、終わりなんてないのに。

「本当に終わりはないのですか」

 なのだ。

 と、首を曲げながら呟いた気がする。

「そうですか」

 その女は呟く。

 さて、あまりにイロイロがわからな過ぎる。けれどもひとつだけ知っているような気もするが、いったいこれはなんだろう。

 なにかがわたしのあたまでこっそりささやく。

 目の前のそいつはきっと私なのだ。

 なるほど、と私は納得する。

 なるほど。

「おはよう世界。こんにちは私」

 おまえ、私か。

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