1-9【旅の計画 2:~食肉市場~】



 山を下っていくと遂に眼下にピスキアの街並みが見え始めた。

 その姿はやはり巨大ではあったが不思議なことに以前よりは小さく見えた。

 

『何とか、今日中に着けそうだな』


 少し傾き始めているがまだ太陽は高い、これなら市内の宿屋に泊まれるだろう。


「うん・・そうだね」

「キュルル・・・」


 ロメオがいつもより元気のないモニカの様子を心配してか首を回してしきりにこちらの様子を見てくる。


「・・・大丈夫だよ」


 そう言ってロメオの頭を撫でるモニカ。

 だが、その声は未だに弱々しいものだった。


 もちろんあの程度で未だに響くほど体力にダメージを負ったりはしていない。

 ただ、好きだったものに対する拒絶という衝撃が精神面に与えたダメージが未だに尾を引いていたのだ。


 結局あれからモニカはプロクロスの肉や血に手を出していない。


 一応、肉として売るためにロメオの背中に簡単に捌いた状態で背負わせているが、それを狩ったときに見せた心の底から嬉しそうな顔は鳴りを潜め、どこか距離を置いて取り扱っていた。

 今も僅かに漂う血の臭いの不快感を必死に気にしないようにラウラの教科書に意識を集中させていた。

 

 

 そこからピスキア市街の門までそれほど時間はかからなかった。

 最初にやってきたときに来た方向とは異なり、今回の方向は市街地のすぐ近くまで山が接近していて中心部までもそれほど遠くはない。

 それに山側とあってか人通りも少なく、この門はもっぱら地元民の利用や他の門の負荷分散のために誘導されるのを主としていた。


 その為、他の門に比べて小さめで詰めている人間の数も少ない。

 そして運の良いことに検問に並んでいる人はほとんどいなかった、これならすぐに入れるだろう。



「通行証か住民票があれば左へ、なければ右に並んでね」


 検問所に近づくと近くにいた兵士がこの前と同じようにこちらに声をかけてきた。


「これ使えますか?」


 そう言ってモニカが懐から、最初に来たときに作った身分証を取り出す。

 もらったときの説明では暫くの間はこれが通行証として使えるはずだ。


「ちょっと見せて・・・うん、問題ないよ左へ行って、先にいる人にそれ見せてね」


 有効期限でも確認するためかその兵士は俺達の掲示した身分証を覗き込み、問題ないと確認するとそう言って門の左側を指し示した。


「はい、わかりました」


 身分証がちゃんと使えることを確認するとモニカが安心したような声でそう答える。

 やはりちゃんと使えるんだな、出るときはノーチェックで何も見せなかったので少し心配だったのだ。



 その後、俺たちは門の検問もあっさりと通過する。

 最初に来たときとは違い、何かお金を払うこともなく荷物検査にしても本当に確認程度の事しかやっていない。

 身分証があるだけでこの差なのだから、いかに知らない人間を入れることに慎重なのかより一層浮き彫りになった。


『街に入ったが、これからどうする?』

「魔水晶の固定具ってどこで売ってるの?」

『えっと・・・中心街の外れ、冒険者協会の近くにカミルのオススメの店があるらしいぞ』


「じゃあ、そこに行こうよ」

『ただ、どうかな・・・間に合うか』

「ちょっと遠い?」


『大きな街だからな、いくら中心まで近い門だといっても、中心部に着いた頃には日が落ちてるだろうからな』


 この日が長い季節、日が落ちればそれが大抵の店での商いの終了を意味していた。


「じゃあ、どこかでこれを売っていこうか・・・」


 そう言ってモニカが後ろを振り返り、プロクロスの死体を見る。

 首も落としてあり今は良い感じに血が抜けて、解体前の肉といった印象になっている。

 これが討伐対象の魔獣や害獣ならば冒険者協会に持っていけば換金してくれるが、こいつは害獣でも魔獣でもないただの野生動物だ。

 換金するには肉と毛皮として売るしかない。

 しかも観た感じ、あんまり毛皮の方は期待できないので主に肉として売ることになるだろう。

 こういうのを持ち込める市場的な所はあるのかな、そう考え俺はピスキアの地図を眺める。

 するとそれに近いと思われる面白そうな表記を見つけた。


『少し西に行ったところに狩人のために肉の買い取りをしているところがあるらしい、市場の中だそうだ』

「じゃあ、そこに行こう」


 少し寄り道をすることを決めた俺たちは、中心街に向かう道を外れその場所へ向かう。


 地図で見た通り、そこは俺達が入ってきた門からほど近い場所にあった。

 山側に近いせいで大きな建物も少なく、それでいて中心部までそう遠くなく、さらに大きな道も通っている。

 大きな建物を作るにはちょうどいい。

 山側に近いというのもデメリットではなく、近くの森や山で狩ってきた動物を持ち込みやすいというメリットが有る。


「うわぁ・・」


 モニカがその光景に感嘆の言葉を零す。

 そこは俺達の予想を超えて巨大な肉の市場だった。

 縦横数百m、高さも30m近くに及ぶ巨大な屋根の下に、馬車が通れるほどの大きな道が何本も敷かれ、その両サイドに多くの肉問屋が軒を連ねている。

 そしてそこでは様々な商人と思われる人々が活発に声を出して、大きな箱の付いたリアカーに買い取った肉を乗せ何処かへ向かって歩いて行く。


 その様子を見ていたところ、急に横から男が走ってこちらにやってきた。

 そして開口一番、


「お嬢ちゃん! そのパンテシアは潰すのか!?」

「え!? いや、この子は駄目だよ!?」

「だろうな、だがどっちにしろここに連れてきちゃ駄目だ!」


 するとその男が近くにあった柱の注意書きを手で指し示した。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



 荷馬を含む、全ての生きた動物の市場内持ち込みを禁止する。

 また、解体前、後に拘わらず全ての肉の持ち込みは専用カウンターにて行い、直接市場内には持ち込まないでください。

 馬車や荷馬等への荷降ろし積み込みは、専用スペースにて行ってください。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「は、はいっ、」


 ロメオのことを指摘されたモニカがおっかなびっくり了承の返事をする。

 するとその男は、積み下ろし場の方向を指差して、そのまま何処かへ走り去っていった。


『どうやら、そのまま持ち込むことはできなさそうだな』

「えっと、どっちにしても裏側に回るんだね」

『思ったより徹底してるな』


 おそらく・・・というか、ほぼ間違いなく衛生上のことを考えてのものだろう。

 ここは、この季節でも夜は外気温が冷凍庫並になる北国だが、それでも肉を扱う以上は注意するのだろう。


 俺は思ったよりこの世界の衛生観念が進んでいることに大きな衝撃を受けた。


 少なくとも外からの肉は直ぐには市場内には入れずに、荷馬や馬車馬などの生きた動物も近寄らせない徹底ぶりだ。


 そして裏側に回ると、ある意味市場以上に巨大な空間が目に入る。

 そこに大量の馬車や荷馬が止まっており、商売人たちが取引した肉や持ち込む動物を乗せたリアカーを引っ張り走り回っていた。


「どいてどいて!!」

「おい!そこの馬車!邪魔だぞ!」

「牛通る!! 牛通るぞ!!」


 俺達はその様子を見て、商人たちのあまりの迫力に圧倒されて駐車スペースへなかなか踏み出せないでいた。


 その馬車の量たるや、サッカー場ほどの大きさの駐車スペースにも拘わらず、所狭しと並べられている。

 取り扱う肉の量は明らかにこの街だけで消費される量よりも多そうだ。

 殆どの馬車に謎の大きな箱のようなものが積まれており、幾つかその扉が開いている物の中からは冷気のようなもの漏れ出していた。

 おそらくあれで冷凍して遠くまで運ぶのだろう。


 どうやらこの市場は近隣の一帯から肉が集まり、また散っていく巨大な中継点なのだろう。


 しばらくそれらの様子を眺め、ようやく慣れてきた頃に端の方の荷馬を停めておくスペースにロメオの手綱を結ぶ。

 ただ、流石に屠殺場も近いとあってかロメオの様子がいつもよりも殺気立っていて、心配そうにこちらを眺めてくる。


『少なくともお前をここで売ったりはしないよ』


 俺が声をかけると、ロメオが少し落ち着きを取り戻した。

 だが面白いことに、隣に繋がれている荷牛も反応したのだ。

 見ればそいつもロメオと同じように顔が細く鼻が発達している。

 たぶんこいつも魔力を餌にするパンテシアか、その仲間なのだろう。

 やはりこういうのには俺の声は届くらしい。


 その時、モニカの後ろを同い年くらいの少年が二人がかりでイノシシのような動物を担いで走り去っていった。

 見れば他にも子供の姿がちらほら見受けられる。

 

 どこかの業者の手伝いだろうか?

 

 あ、いや違う。

 

 肉を大量に抱えて走っていった子供が目的の馬車にたどり着くとそこで小銭を受け取って他のところへ走っていった。

 どうやらこの市場の荷運びを手伝うことで彼らはお金を稼いでいるらしい。

 使っている商人たちも、駐車スペースから市場までの短いが無視できない距離の間、肉や家畜を運ぶのに利用している感じだ。


 ただこちらには見向きもしない所を見るに、同類かなんかだと思われてるのかもしれない。


 モニカがロメオから下ろしたプロクロスの死体を肩に担ぐとそのまま市場の方角へ歩いて行く。


『加工済み・・・解体済み・・・解体前・・・屠殺前』


 どうやら持ち込む肉の状態で受付が変わるらしい。


「血抜きして簡単に捌いてるけど、解体前でいいのかな?」

『一応聞いてみようぜ』


 俺達はとりあえず解体前と書かれた付近に向かう。

 肉の受付所は、それぞれが巨大な倉庫のようになっていて奥の方で、絶賛様々な動物が解体されている最中だった。

 

「うわぁ・・」


 モニカがその様子にまたも感嘆の声を上げる。

 解体されている中には20mを超える魔獣並みの獣の姿も複数見え、それらが凄まじい勢いで肉に加工されている光景は目を見張るものがある。


「す、すみません!」


 モニカが少しおっかなびっくり、受付の作業台で先程持ち込まれた巨大なイノシシの見分を行っているガタイのいい短髪の女に話しかけた。


「あ? なんだい? 見ない顔だね、新入りかい?」


『モニカ、なんか他の子供達の仲間と勘違いしてるみたいだな』

「ええっと、これを売りたいんですけど・・・」


 そう言って肩に担ぐプロクロスを少し持ち上げて存在をアピールする。


「ん? どこの商会の持ち込みだい? あ、よくみりゃプロクロスじゃないか、近くの狩人の手伝いか?」

「えっと、私が仕留めました・・・」


 モニカが自分の持ち込みだと答えると、その女が怪訝そうな目でこちらを睨む。


「あんた・・・が?」


 どうやら、子供のモニカが仕留めたと言ったのが信じられないようだ。

 まあ、たしかにプロクロスを狩るのは普通のこどもでは無理だろう。

 だが、しばらく見つめた後、その女性がモニカの目の色に気づいたらしく、そこでハッとしたように視線が止まる。


「なんだ、てっきり”積み込み”の子供かと思ったじゃないか」

「そ、それで、これ買い取ってもらえますか」

「ちょっと見せてみな」


 そう言ってその女が、大きな作業机のイノシシの隣の空間を軽く叩く。

 どうやらそこに置けということらしい。


 モニカが担いでいたプロクロスを、その場所に置くと即座に女が見分を始める。


「普通より少し大きめのプロクロス・・・簡単な処理はやってるのか、でこっちは内臓と、破れてはないね」


 そう言ってモニカが一緒に置いた内蔵も軽く広げて様子を見る。


「この状態なら、どっかの専門店がこのまま買ってくだろうね、どうする? あんたが競りにかけるか、市場が買い取って競りにかけるか選べるが?」


 どうやら売り方が選べるらしい。


「どうちがうの?」

「自分で競りにかける場合は当然だが、競りの時にいてもらわなきゃ困る、それと落札価格の1割を手数料としてもらう、市場に売る場合は相場の7割の値段だ」


『自分で競りにかけたほうが儲けは多そうだが、その時まで束縛されるようだな、とりあえずその競りがいつになるか聞いてみようぜ』

「次の競りはいつ?」

「今日はもうないから、明日の朝一になるね? どうする?」


「・・・どうする? 朝また来るのは大変だよね」

『そうだな、明日は中心部でやりたいことも多いし、市場に売ってしまおう』

「・・・わかった、 ええっと、市場で買い取ってください」


 モニカがそういうと、女が一瞬だけニコッと作り笑いをする。


「わかった、ちょっと待ってな」


 そう言って女が受付の壁にかけられていた大きな黒板を確認する。

 見れば、それは肉の細かな標準相場をかいたものだった。


「えっと・・・プロ・・・クロスは・・・ああ、この大きさだから・・・・227・・・の七割だから・・・158・・だ、それでいいか?」


 158セリスということは3・4万円程度か、こんなものなのかな?

 むしろ大きさを考えればかなり高額かもしれない。

 まあどちらにしろ、金儲け目的出来たわけではないし、これでいいのだが。


「じゃあ、それで」


 モニカが了承の合図を送ると、女が何やら目録のようなものに詳細を書き込み、プロクロスの肉を2mほどの大きさのかごに乗せ、後ろへ送る。


 そしてそのかわりに、横の棚にかかっていた袋から銀貨を数えて取り出しそのままこちらに差し出した。


 それを受け取ったモニカがおぼつかない手で銀貨を数えるとちゃんと158セリスあったが、その銀貨は気のせいか少し獣臭い。


 そして、そんなことをしている間にも後ろから子どもたちが二人がかりでイノシシを担いで作業台に置いていく。

 どうやら、どこかの商会が大量に持ち込んでいるらしい。

 女もそれの見分に忙しさに僅かに殺気立ち、銀貨を渡したあとはこちらに興味を失ったようだった。


 俺達も、もうここには用は何もないのですぐに立ち去ることにする。 





『どうする? 飯にするか?』


 市場の受付を出たところで俺がモニカに声をかけた。


「うーん・・・そうだね」


 モニカは昼に胃の中を空にしてしまったので、いつも以上に空腹を感じていた。


『なんなら、この市場で食べていこうぜ、料理屋もあるみたいだし』


 実は先程から鼻腔を刺激する肉の焼けるいい匂いが、獣臭さの向こうにはっきりとその存在を主張してきているのだ。


「でもここにあるお店ってことは肉でしょ?」


 モニカが少し不安げな声で答える。

 どうやら俺の不安通り、昼間の一件で肉自体に苦手意識を持ってしまったらしい、このまま肉が食べられなくなったら流石にまずいな。

 それに生肉は駄目でも、焼いたり煮たりしたら大丈夫なはずだ。


 そう考え、俺はトラウマ化回避のために多少無理にでも肉料理屋へ誘導することに決めた。





 俺の予想通り、市場の一角には市場で働く人を目当てにした多くの食堂が軒を連ねていた。

 それも肉の市場とあってか肉料理の専門店が多い。


 もちろんいつもならモニカが真っ先に向かうような内臓料理や、新鮮な生肉を扱ったような”コア”な店は今回は回避する。

 モニカとしても乗り気ではないので、俺の言葉に従ってそれらの店には入ろうとはしなかった。


 俺がリハビリとして選んだのは、食堂街の中でもかなり”普通”の店。

 ただし、漂ってくる匂いからはその店で取り扱っている肉の質はそれなりのものであるということが伝わってくる。


 どうやら厨房の周りにカウンターテーブルが並ぶスタイルのようで、補助として幾つかのテーブルが置かれている。

 木製の武骨な内装だが、匂いといい雰囲気といいどこか小さなラーメン屋のようでもある。


 店の中には、予想以上に子供の客の数が多かった。

 おそらくこの市場で働いている子供たちだ。

 皆、取り憑かれたように自分の皿の料理にがっついている。


 値段表を見ればそれなりに安いメニューも多く、それが彼等を惹きつけるのだろうか。


「何にする?」


 モニカがどこに座ろうか迷っていると、目の前の厨房に立つ店主が聞いてきた。


「・・・・ロンが決めて」


 モニカが俺に助けを求めるようにそう言った。

 どうやらあまり気乗りしないメニューだったらしい。

 それじゃ、お言葉に甘えて俺が決めるとしますか。


 俺が注文したのは、香辛料をたくさん使った肉の串焼き。

 肉の旨味を残しつつもしっかりと焼かれ、香辛料でしっかりとした味がついている。

 これならば生臭さの”な”の字も残っていないだろう。



 料理が完成すると未だジュージューと香ばしげな音を立てる肉と、付け合せの野菜とパン?のようなものを一緒に載せた木製のプレートが目の前にコトリと置かれる。


 その料理からは五感すべてを使って俺達の食欲を刺激して来て、思わずモニカがゴクリとツバを飲んだ。


 肉について一家言あるモニカならばその肉が、最高とまでは行かなくともかなり美味しいことは理解できるだろう。

 だが、やはりまだ昼間の不快感が尾を引いているのか、なかなかその肉を手に取ろうとはしなかった。


『どうした? 食べないのか? うまそうだぞ?』

「う、うん・・・・」


 俺のその言葉に、モニカがようやく意を決したのか串焼きの串を握りしめ、そのまま焼き鳥を食べる容量で熱々の肉にかぶりついた。


 口の中に肉を入れた途端、ジューシーな肉汁が溢れ出し口の中いっぱいに幸せが広がる。


「・・・・よかった・・・」


『な、言っただろう? 生じゃなければ食べられるって』

「・・・うん・・・おいしい」


 そこには不快感などどこにもない。

 ただ、肉の味があるだけだ。


 安心したモニカの目が僅かに湿気をおび、少しだけ視界が歪む。


 それからモニカはまるで肉を食べるという行為を思い出したかのように、あっという間に皿の串焼き肉を全て平らげ追加の注文を行った。


 周りの人間がその勢いに驚いている。

 特に子供たちは自分と変わらないか小さいモニカが、まるで肉食獣のように肉に食らいつくのを目を丸くして見ていた。




 その時、俺達の背後がにわかに騒ぎ始め、数人の人間が激しく争っている気配が感じられる。


 モニカが何事かと振り返ってみるとそこでは店の主人が、大声を上げながら背の低いやたらと黒い格好をした小男を蹴り出すように店の外に追い出していた。


「どっから入りやがった!!」


 店主がその小男に罵声を浴びせる。


「・・・くそっ・・・おいらが何をしたってんだ!?」


 市場の中の道に這いつくばりながら小男は呻く。


「だから、何かをしやがる前に追い出すんだよ!!」


 そう言って店主が手に持っていた鍋を振り上げる。

 その大声に、モニカがビビって体を緊張させる。

 

 何もしていないと言うし、この小男が一体何がこの店主をここまで怒らせたのだろうか?

 俺はそれが全く想像できなかった。


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