二十七階

 二十七階。


 自分の身体がすっかり灰だと、あなたはとっくに気づいていたのに、見ないふりをしてここまで来たのだ。

 真白い指で肩を払えば肌はほろほろ灰崩れ、蟻や、錆や、釘に似た文字が、あなたの中から湧いてくる。


 二十八階へ。

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