第10話 俺、参上!!
「大丈夫?」
「うん、なんか慣れたっぽい、2度目だし不本意ながら…」
「やはりね、ローションとの相性はバッチリね」
「そんな相性あるの?」
「あるわ、必須アイテムだもの」
「そうなの、じゃあ良かった」
「好きよ、そういう前向きなトコ、バカッて感じで好感度UPよ、ちょっと足りないくらいが可愛いってウリになるの」
「うん、なんの?」
「気にしないで、それより行くわよ、目力込めて周囲を見るの」
「目力? ちょっと自信あるかも♪」
「自己評価高めなくらいが痛々しくていい感じ?痛いブログあげて、少数のキモ客がコメント書きこんで、それで満足して…アレってメンヘラ製造に拍車掛けてる気がするわアタシ」
「何の話?」
「いいの、聞かせるための独り事よ」
「アンタもメンヘラ気質な気がする」
「違うわ、アタシ違うわよ、美人だけどメンヘラ系じゃないわよ」
「見た目、メンヘラ系だけど…初見から見抜いてましたけど…」
「……そうなの?」
「そうよ、キリコ、メンヘラよ」
「軽くショックだわ、でもメンヘラって美人なら許されるじゃない?」
「あの…アタシどうすれば?」
「目にモノ言わせて」
「口ほどに?」
「そうね、そんな感じで周囲を見回して」
辺りを見ると、いるわいるわ…霊魂的なソレが視える。
「やべッ、視える系だ」
「意外といるのよ、1匹視たら50匹はいるわ」
「ゴキブリ?」
「大概は無害なの、でもね、たまに黒い炎を纏ったようなのがいるの、ソレを殲滅するのよ」
「どうやって?」
「そういうのは、人の身体に憑りついてるの、ぶん殴って身体から引き剥がしてボコボコにして回収して頂戴」
「すぐ近くにいるから」
「あっ!! いた…」
「いた? どれ…パターン青、死徒よ!!」
「聞いたことがあるような?」
「アンタいくつ?まぁいいわ、手っ取り早く仕留めなさい、エネルギーゲインが切れる前に」
「なに?活動限界があるの?」
「もちろんよ、エネルギーゲインは体感できるはずよ、高度、角度、伸縮率を感じやすい場所へ付けてるのだから」
「なるほど…アタシ人類メスなんだけど」
「ギリギリね」
「ギリギリちゃうわ!! メーター振り切ってメスじゃ!!」
「その無駄に放出されるアドレナリンを死徒にぶつけなさい」
「や~ってやるぜ!!」
「いいわ、いいノリだわ、ストレスかしら?」
真っ直ぐに、脂ぎった小太りのオタクに走って行くナミinMASOOスーツ。
「っしゃー!!!!」
問答無用で、ぶん殴るナミinMASOOスーツTYPEシュワちゃん。
「ヨシッ!! 飛び出たわー、捕獲急いで」
「OK~OK~」
さりげなく気絶しているオタクを踏みつけて飛び出た霊に近づくナミinMASOOスーツ。
「極楽へ逝かせてあげるわ!!」
(だからあの娘、いくつなのかしら?)
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