第8話 たとえ神だって従わない

「脱ぐのよ、なんで?なにその顔?あからさまに嫌そうだけど」

「嫌でしょ…なんで下校途中で服を脱げと?」

「服はいいのよ、パンティ下ろさないと魂外に出ないでしょ」

「ちょっと意味が?」

「あっバカだからね、うん、魂は物理的に透過できないのよ、イメージ違うかもだけど…物理的にできないの、解る?ギリギリ?」

「魂はともかく!! なんで、おしりから出入りしなきゃいけないの!!」

「えっ?吐くとき苦しいけど、排便のときは快感じゃない?だから口からじゃなくておしりからにしたんだけど…他の穴もあるけど、媒体が女とは限らなかったから、ほら男は穴がひとつ少ないじゃない?」

「魂って…そういうものなんだ…なんかショック」

「現実って無慈悲なものよ、でも乗り越えなさい!! 生きる為に!! 半分死んでるみたいなもんだけど」

「はい!! って…アタシ死んでるの?」

「死んでるというか、魂が抜けやすい状態というか…気張っちゃうと、一緒に出ちゃうというか…アナタ便秘かしら?」

「割と快便派です…」

「よかった~じゃあパンティ下ろして、気張ってみて、コツは脳みそをおしりから出す感じで」

「脳みそを尻から出す感じ?」

「そう、アナタほら軽そうじゃない?頭も尻も」

「軽くネェし!! 膜、守ってっから!!」

「そうね、そうね、後生大事にしなさい、アナタみたいなのは、貞操破るとビッチ一直線だから」

「アタシの何を知ってるの!! アンタはー!!」

「ん?色々知ってるわ、逝く先まで知ってるわ」

「神か?神気取りか?」

「いや、そこまで偉くは無いんですけど~、まぁ神くさいといえば、否定しきれない美貌ではありますか?ありますかね」

「ホコリ被った色気で神気取んじゃねぇ」

「磨き掛かってるわ、毎日磨いてるの美貌って常に今が旬だから」

「股の間だけ一生独りで擦ってろ淫欲ババアが」

「ふ、スッポンの遠吠えなど届きませんよ、下々の更なる底辺、臭い沼地で這いずりまわる貧乳ビッチの僻みなど…あれかしら?這いずり回りすぎて胸が真っ平なのかしら?そうね、そうなのね!!」

「削れたんじゃねぇし!! 控えめな性格が胸に現れただけだし…内気なんだ、ホントは…」

「ん?なに?なんて?」

「聞いてねェんかい!! 耳遠いんかいババア!!」

 天に向かって突っ込むナミ。

「どうでもいいわ、スッポンの戯言女神に届かずってね、いいからパンティ脱いで、魂をひりだしなさい早く」

「ひりだす? せめて解放と言って欲しい」

「はい、せーの、キャストオフ!! リピートアフターミー、セ~イ」

「キャストオフ…」

 パンティを思わず下ろすナミ。

「いいわ、さすがアタシが見込んだビッチ!!」


 今、ナミの戦いが…もとい、始まる。

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