第3話 やってやるぜ!!

「コレ?」

「ん?」

 キリコが不思議そうな顔でナミ見る。

「コレになるの?」

 無言でニコッと笑って頷くキリコ。

「イヤァー!!」

「サインしちゃったから…契約違反は、Go to HELLよ」

「HELL一択?今からでも、I wish go to HEAVEN !!」

「生き返りたくないの?」

「うっ…」

「生き返って、人気嬢になりたくないの?予約完売ブログあげたくないの?」

「予約ってなんですか?」

「出勤あげたら、即埋まるってことよ」

「モテたいだけなんです…人より少しモテたいだけなんです!!」

「モテるわ、このMASSOスーツさえあれば、モテモテよ、保障するわ、TYPEシュワちゃんだもん」

「普通に男子にモテたいの!!」

「普通に?男子にはモテるわよ…普通じゃないほうの」

「普通にって言ってんだろ!!」

「いいじゃない、普通にモテなかったんでしょ?今まで、視点を変えて、バカの悪いところよ、いつまでもこだわって結果が出せないの、バカって考えが一辺倒でしょ、他に考えがいかないから、変なところにイニシアチブ見つけるとソレばっかになるの、解る?ギリギリ?」

「あぁ…なんか…気が遠くなる」

「はっ!! 急いで、ソレヤバいわよ、昇天しかけてる、早く接続しなきゃ、逝くわよ」

「何処へ?」

「快楽の向こう側?昇天?イクーってやつ」

「なにソレ?」

「ハッ、時間が無いわ、強制接続開始!!」

 キリコがナミを長い脚で蹴飛ばして、MASSOスーツに押し込もうとする。

「なに?なんかヤダ!! ヌラッとする」

 MASSOスーツはただ微笑んでいる。

「何か生理的に受けつけないし!!」

「ゴチャゴチャ言わんで、力を抜いて、最初だけだから、すぐに気持ちよくなるから」

「なにレイプ魔みたいなこと言ってんだババア!!」

「ババア?誰のことかしら?ココには貧乳のアナタと理系美女のアタシしかいないのよ」

「じゃあオメェだろ!!」

「口の悪い絶壁娘が!! 屈辱的な結合を味わうがいいわ」

「あん?」

「強制受け入れ体制ON!!」

「OK,MyBOSS」

 MASSOスーツがピンクのビキニをズリッと下げて、後ろを向いて尻を突き出す。

「カモ~ンヌッ」

ニタッとMASOOスーツが誘う様に笑う、いや常に笑っているのだが。

「イヤァァァァァァー」

「FUooooooooo~Uooo~、Oh~YES~」


「YES!! 結合完了ね」

「………」

「コンタクト良好、どう思ったほど痛くなかったでしょ」

「死にたい」

「死んでるのよ、なに言ってんのバカね」

「大丈夫、今、アナタの魂は、MASSOスーツと同化してます」

「悔しいです!!」

「本来の貧乳ボディは、黒いパンティのまま病院の遺体安置所においてあるようです」

「寒そうです!!」

「よし、急いでそのまま下界に走って行きなさい」

「そして肉体へダイブなさい!!」

「この身体で?アタシの身体に飛び込むの?」

「逆は無理でしょ?死体なんだから…バカはこれだから…」


 言われるがまま、空からダイブするナミ。

「あの娘…ビキニ下ろしたまま、あげ忘れてるわ…まぁいいけど…」


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る