第18話 このせかいは完結している

上には太陽、下には雑草。

わたしの眼には日差しが入り、手のひらの間には草の臭いと土が入る。

ようするに雑草取りの「のらしごと」である。


なんでこういうとこのフラグ管理は細かいんですかね。よくわからない。


水を撒いて翌日になると植物が育つせかい。

干ばつも台風も病害もない。一年中あらゆる食物が同じ成長速度で育つ。

そんな世界だけれども、それでも雑草は元気に生えてくる。

どういう原理でこの世界を管理してるんですかね。

やつらだって疲れるはずですし。ある程度自動で任せているのでは?


それにしても、毎日積み重ねた雑草取りのゴミ捨て場がいつの間にかちょっとした山のようになっているのは何か地形をクリエイトしている感じがして壮観を感じます。

……草を掴む。……草を抜く。

たのしい。


――いつまで草抜いてんだよこいつ。もう、60年は同じことやってるぞ?飽きろよ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る