第11部 技術部

 チャイムが鳴っているが無視する。

 私には時間がないんだ。


『もうそろそろ授業の時間ですが』


「そうね」


『学生は授業に出ることが義務だと思うのですが』


「義務とは法律上決められた事であり、高校は義務教育ではないわ」


『それでは高校に来る理由がないではないですか』


「それは違う」


 私は手を動かすのを止め、話しかける方に向く。


「この高校は生徒の自由を唄っている、だから私はそれに従っているだけよ」


『生徒の自由と今あなたがおこなっていることは何か矛盾があると思うですが』


「人間がおこなうことには矛盾は付き物。そこに疑問を抱くとはまだ成長が足りないね」


『そうですか。では今回の会話を元に新しくアップロードします』


「しといて、しといて。あと音楽流して」


『了解しました』


 ~♪~♪


 私の好きな曲。

 作業をするのに集中できる曲を流してくれる。

 今作っているロボットが完成したらこの部始まっての大会に参加できる。

 大会には部員が最低でも五名必要らしいが、そこはこの学校の生徒から数名引っ張て来れば問題ない。

 この学校は無駄に広く、無駄な才能を持った人たちが多い。そのうち一人が

 私とは認めたくない。


『何か楽しいそうですね』


「楽しい、そう?」


『はい。頬の筋肉が緩んでいました』


「顔の表情で判断したの」


『はい。それしか判断できないので』


「そっか……」


 私は楽しそうにしていたのか。

 それはきっと楽しそうなモノたちがいるからだろう。


「そっか。今私は楽しいんだ」


『はい。そうだと思います』


 私とサニーは今日も作って行く。


『そんなことより今日はクリスマスですね』


「……今日はクリスマスだったのか」



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