そうか、これが(原作:新吉@bottiti)

 自由度の高い原作だったのですが、あんまり深く考えず自分のスタイルに持ち込んでます。同時に意識していたのが小川洋子。フェチシズムを感じる作品にしたかったのですが、学のなさとバランスの問題でこういう格好になりました。後半に至ると、展示がどうでもよくなっちゃいますね。


 わかりづらい話だと思います。先輩たち(来場者)が展示と化す、という前例を設けることで、蠅取り紙にかかった蠅(僕)が展示と化す、という趣向を類推できるようにはからったのですが、どの程度の人が気づいたでしょうか。やはり「僕」の心理はほとんど描かれないのですが、名前もわからない先輩に対して、花音と下の名前を呼び捨てにしているところに含みを持たせてます。


 フラ・アンジェリコはルネッサンス期の画家ですが、修道士でもあります。また、大宮南銀座という舞台設定そのものがキリスト教的価値観における堕落の象徴となっています。

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