Beggar and a little girl(原作:歌田うた@utatane_999)

 タイトルも含めて、童話のような、とても雰囲気のある作品なのですが、それだけに現実とどう紐つけるかで悩みました。そのままフィクショナルな方に振ってもよかったのでしょうし、他の方のリライトを読むといっそうそう思えてくるのですが、やはりどうしても趣味に寄せてしまいます。


 設定が決まってからは、なまじ書きやすいテーマだけにあんまり考えず書いてます。オチだけは悩みましたが、ほとんど一筆書きでした。以前、自作で音と言葉を対比させる演出を使ったことがあるのですが、それに近いことをやってます。


 言葉というのはまあ、ロゴスでありノモスですよね。理性とか、社会とかそういうキーワードと結びつく。言葉少ななホームレスのおじさんというモチーフはその逆を行くわけです。であればこそ主人公には大人になってもらわないといけませんでした。そうでないと、おじさんに投影されるモラトリアムな感覚が際立たないからです。

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