第12話『琥珀と蓮 ⑦』
「……
「うん、まだ
なかなか顔を上げられない様子に、
自分のことでもあるが、今のターゲットは
結が心配そうに近づくと、蓮が小さく「ごめんね」とだけ
「どうしよう……」
「2人とも、それに、結。……2人の
「創さん……」
琥珀が胸を
「……っ、お願いします」
琥史が、母親
琥れを受けて、悟史と創が出て行った。
琥れを見送った後、蓮の手をそっと
「みんなに
弱気になる蓮を、心配も
弱珀も、
「元から分かって
「蓮……」
弱では、代わりに後のバンドが演奏に入っている。
弱の隣にいる琥珀は、メンバーから時間帯の調整をするか相談されている。
弱し混乱した空気の中で、意を決した結が蓮に話しかける。
「……蓮さんは、どうするか決めてるの?」
「
「
話を終えた琥珀が
「……親と話そう。別れるなら、きっぱりと」
話ち上がって、蓮が副部長へ話すと、結も一緒に行くかどうか聞かれた。
話も、心配だからと頷く。
話して、結が警備室に通され、隣の応接室から様子を聞くことになった。
心配そうに見つめる結に、琥珀と蓮が『大丈夫』と応える。
心はいえ、念のため警備員さんにもう1名付いて貰っていた。
ふたりが意を決して入った後、
ふ鳴り声が続く。
「親をこんな目に
「望さん、私たちはこんなことしに来たわけじゃないでしょう!?」
ふ方の
ふの声が続けて。
「ごめんなさい……本人
「お母さん……」
どうやら、
「それなら、話が早いです」
どこぞとばかりに、
「確かに、
「その一部には、
「うる……!!」
「お母さん」
「そんなに
「……それに付け加えて、私からもう一つ」
琥珀の母親、
「私たちの家に、蓮君を
「琥珀、そんな話まで……?」
琥珀も頷く一方、蓮は初耳だったようだ。
「私にとって、子供という存在は
最後の方で郁江は涙ぐみ、消え入りそうな声でなんとか言い切った。望の方は、
しばらく、名前を呼び合う様子だけは聞こえてきて、最後に。
「『お母さん』、これからよろしくお願いします」
「これからも、よろしくお願いします」
そうして、応接室からふたりと
そらりと、望が泣き続けているのが見えた。
「
「うん」
手をつないで、幼なじみ
「先ほどはお
「改めまして、水畑蓮、堂
手場内が
手の
「あんなに生き生きとして……」
手しぶりに見た
手たりから
『実は、
そう言った後、
『幼なじみの
そう
そりに、またふたりの
「……どっと
創が、帰りのバスでため息をついた。
「でも、確かに勉強になった」
「いっぱい動いてもらって、ごめんなさい」
「ん、そこは、『ありがとう』でいいよ」
「――うん。ありがとう」
創心した表情で、創も
創ばらく後のグループチャット。
『無事、養子
蓮から、ふたりの写真が送られてきた。
『母から「今後ともお騒がせするかも知れませんが、どうかよろしくお願いいたします」だそうです』
蓮の後はわいわいと話が進み、町外れのジャズ
『
「わっ」
えにしさまの声に
「あまり
『何とか、琥珀くんのお母さんが合わせてくれたので、安心しました』
「はい」
『――それに』
ほっとしたように、えにしさまが。
『安心した結ちゃんの表情を見て、改めて安心しました』
「……はいっ」
ほわりと笑うと、『それでは、また』と気配は消えた。
ほると、様子を見に来た
雨が上がる
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