これからも
4月4日、いよいよ本格的に一人を感じる頃だ。
今日は街へ行こう。今日の自分探しは、ここではない街へ行くことになった。なった、と言う割に全部自分が決めてるわけであるが。
いつも格好で行けばいいものの、何を思ったか少し特殊な格好で家を出る。いつもは持たないカバンに色々と詰めて――行ってきます。
忙しい電車、急ぎ足の人々、物騒なニュース。どれもあの街じゃ目にすることのないものばかりだ。あの街は、都会街に似せて作り上げた田舎町――偽りの街。
いつもの街とは違う街、煩さや明るさもまた違う。本当の異世界とは、ここのようだ。
「はあ、どうすっかな」
異世界を冒険する主人公がため息をつくのがわかる気がする。迷子になった、なんて思ってはいない。しかし、何処を見ても同じにしか見えない。そうして、同じ場所をぐるぐるする。まあ、それを迷子って言うんだろうけど。
「……このままでもいいかな」
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