{第二十六話} 異世界免許証

剣を持ち武装した5人に男達が前に現れる


「アルギさん、ここは私が!」


「僕も戦います、とりあえず情報を聞き出すために動きを止めるか」


「そうしてもらえるとありがたいが...」


「グラビティ!」

武装した男達を地面に押し付ける。


「グフッ」

このブレスレットを使えば柵を作れるかな?

男達の周りに金網を出現させてみる。

お、出た出た。


「囲まれた~」


「これでどうでしょう?」


「ありがたい」


「てめぇら!誰に命令された!」


「だから落ち着けカルニすぐに熱くなるなお前の悪い癖だ」


「す、すいません団長...」


「任せてください!」


「ショウ殿、何を?」


「簡単です、こうするんです」

重力をさらに強くする。


「早く質問に答えないと君達ぺしゃんになっちゃうよ?」


「わ、わかった言うから!やめてくれ!」


「さあ誰に頼まれたか話してもらおうか」


「酒場で出会った男に頼まれたんだ!」


「名前や顔は?」


「聞いてないし、フードを深くかぶっていて見てないんだ...」


「本当か?」


「本当だ本当に知らないんだ!」


「よくそれで引き受けたな...」


「大金を前金で渡されて...」


「そういうことね」


「すいません」


「この町の住人か?」


「はい、鉱山で働いています」


「鉱山?お前らちょっと耳かせ!」


「ヒソヒソヒソ...」


「大変申し訳ありません!」

男達が話を聞いたとたん土下座をしはじめる。


「ショウ殿、何を?」


「この町鉱山とは色々ありましてw」


「そうででしたか」


「次、悪さしたらただじゃ置かないからな!」


「す、すいません!」


「あれ?かえしちゃまずかったですか?」


「いえいえ、彼らも反省していたようですし二度とこんな馬鹿なまねはしないでしょう」


「すいません、オレのわがままに付き合ってもらちゃって」


「大丈夫です」


「じゃあ、行きますか」


「ああ」


 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 


「ここです」


「ここは?」


「この町を発展させた人をよく知る人の家です」


「そんな人が...」

ノックし扉を開ける。


「すいませーん!ワードンさーん!いますかー」


「これはこれは、昌様どうされました?」


「この町について聞きたいって騎士団の人がきてたからワードンさんなら詳しいと思ってつれてきました」


「そうでしたか、どうぞ中へ」



「私はセウェ・ワードンと申します」


「私は、ハネット王国、王国騎士団、騎士団長、ボース・アルギ」


「騎士団長様がわざわざこの町の何を聞きにきたのですか?」


「この町がどうしてここまで発展したのかを調べるようと議員に頼まれたしだいです」


「そうですか、わかりましたそういうことでしたか」


「おしえてもらえぬだろうか?」


「騎士団長様の頼みとあらば断る理由はありません、話しましょう」


「ありがたい」


「あれは、今から20年ほど前...」


 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 


「そして、京一様のご兄弟の息子様が昌様にあたります」


「そうであったか、ありがたい」


「いえいえ」


「では私は王都に帰って議員に報告をせなばならぬので」


「僕も王都に行く用事があるので一緒についていってもいいでしょうか?」


「ああ、もちろんだとも」


「準備をしたいので一旦家に帰ってもいいですか?」


「いや、もう外が暗いから明日にしよう」


「アルギさんたちは夜はどうされるんですか?」


「宿を借りる事にしよう」


「わかりました、明日の朝に町を出ましょう」


「僕は家に帰ります」


「お待ちください、昌様」


「ワードンさんどうしました?」


「こちらを」

カードのようなものを渡してきた


「なんです、コレ?」


「「この町を出るときに必要になるだろう」と、京一様からあずかっていました」


「ありがとうございます」


「いえいえ」


「それでは、おやすみなさい、ワードンさん、騎士団の皆さんさん」


「はい、おきおつけて」


「あぁ」


 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 


家に帰り布団に入る


「まさか騎士団長と出会うとはな~」


「予想外でしてね、マスター」


「そうだな」


「そういえばさっきワードンさんから何をもらったんですか?」


「忘れてた!確かここに...あった!なになに...」

そこには「異世界運転免許証」と書かれていた。


「免許証?!」

氏名の欄に「菊田昌」と文字が浮かび上がってきた。


「オレの免許証?!」


「とりま、おじさんに聞こう」

アプリを開く



どうした?


「免許証なんだけど」


あ、忘れてたw


「何コレ?」


免許証だけど?


「意味あるの?コレ」


あるぞ、持っているだけで未成年でも免許もってなくても車が運転できる!


「はぁ?法律は?」


異世界に法律は無い!


「そうだけど!」


しかも異世界だから無免許とか関係ない!


「お、おう」


あ、でも異世界だけだからなその免許証の効果


「え?」


書いてあるだろう「異世界でのみ有効」って


「本当だ...」


ちゃんとお前の顔写真と名前も書いてある


「いつの間に...」


サイフの中にでもいれといてくれ


「わかった」


これで、ネラに運転してもらわずに自分で車を運転できるな!


「せやね」


よい子のみんな!これは異世界だからであって、現実世界で無免許で車を運転してはいけないぞ!


「誰にいってんだよ」


細かい事はきにするな


「お、おう」


そういえば、魔法はつかえたか?


「一応...」


どんな魔法を使った?


「重力を操った」


うまくできたか?


「まぁまぁかな」


そうかw


「そういえば騎士団長にあったぞ」


騎士団長?王国の?


「Yes!」


ふぅ~ん、なんで?


「なんか、この町の事を調べてこいってたのまれたらしい」


騎士団長が?


「うん」


普通は騎士団長の仕事じゃないと思うけどな~


「なんか、反ハネット派の議員の差し金らしい」


王様も大変だな~どうせわざと失敗させるためにやらせたんだろう


「だろうな」


で、どうしたんだ?


「ワードンさんのところにつれていった」


そうか


「そこで、免許証をもらった」


ワードンが預かっていたのか~そうか~すっかり忘れてたぁ~


「明日、王都に行くよ」


どうして?


「魔王を倒す事になったから情報収集」


そうか、がんばれ


「いわれなくても...おじさんは魔王を討伐したの?」


もちろん


「強かった?」


そりゃあな、魔王だもんな


「戦いのコツは?」


自分で見つけろ


「え~」


じゃあお前はゲームを買ってすぐにネタバレを見るのか?


「いや」


だよな?


「わかった、自分でどうにかするよ」


まぁ、俺でさえてこずった相手だ、お前には倒せるかどうか...


「はぁ?余裕だろ?」


どうかな~やられるんじゃないか?


「なわけ」


い~やっ、お前には無理だ!せいぜい死なないようにがんばる事だなw


「うっせぇ!」


HAHAHAHAHAHAHAHAHA....


アプリを閉じた。



「さて、寝るか」

ミイはもう寝てるしw


「おやすみ、ミイ」

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