{第二十五話} 自己暗示
「さて、森に行くか~」
「はい!」
「ネラ~片付け終わった~?」
「はい、終わりました」
「森って、どこにあるの?」
「それほど遠くないですよ。1kmも無いですよ」
「そうか...よし、自転車で行こう!」
「自転車ですか?」
「蔵の中に置いたあった」
「では、蔵に行きましょう」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「お~あったあった、コレコレ~」
「ここが蔵の中ですか」
「入った事無いのか?」
「はい、京一様やマスターが異世界に来ているときしかここにはありませんから」
「つまり、この蔵が異世界と現世をつないでいるのか」
「そうですね」
「って事は、この蔵を調べれば現世に帰る方法もわかるかもしれない」
「そうですね」
「ん?...んん?」
異世界 現世
↓ ↓
● ○
ON OFF
現世or異世界に行きたい時にこのスイッチを切り替えると行き先が変わります
「ん?んん?んんん?」
「現世への帰り方がわかりましたね...」
「色々おかしくない?!もう帰り方わかっちゃったよ!?」
「では、現世に帰りますか?」
「この世界を楽しみたいからまだ帰らないけどなw」
「そうですか、ゆっくりして行ってくださいね」
「お、おう。さて、おじさんに説明してもらおうか...」
アプリから日記を開く
ん?何だい?何用だい?
「今、蔵にいるんだけど...」
あ、(察し...
「おいw」
見つかったか~見つかっちゃったか~
「見つけちゃったよ!」
想像通りそのスイッチを切り替えれば現世に帰れる
「帰っていい?」
え~もうちょっと異世界を満喫しろよ~
「わかったよ」
そういえば、なんで蔵に?
「自転車を取りに」
あぁ、あのマウンテンバイクか...
「そうそう」
この蔵の中の物も好きに使ってもらってかまわない
整備は大体してあるから少し綺麗にして、タイヤに空気を入れれば走れるだろう
「わかった」
アプリを閉じる
「さて、自転車を蔵から出すか」
「はい」
「やっぱり、少し汚いな」
「雑巾などを出しましょうか?」
「いや、大丈夫...」
手元に少し湿った雑巾を出す
「お~「クリエイト」って言わずに出せた!」
「そうですね」
「きっと詳しい人は細かいところまで掃除するんだろうけど、オレはそんなに詳しくないからフレームを拭くぐらいでいいか」
「この丸い金属の部品は何ですか?」
「お、ミイ気になるのか?」
「はい!」
「コレはな「ディスクブレーキ」って言って車なんかはこのタイプのブレーキだろ?」
「そうですね」
「そして、このディスクをパットで両側からはさむことでスピードを下げるんだ」
「じゃぁ、これはなんですか?」
「それは「サスペンション」って言って段差なんかに入ったときの衝撃を吸収してくれるんだ」
「そうなんですね、勉強になりました。ありがとうございます!」
「いいって事よ!ほかにも疑問に思ったことがあったらなんでも聞いてくれ、オレで答えられる範囲なら何でも教えてあげるよ...知らない事はググルしかないな...」
「はい、わかりました!そうでした!私、インターネットにつなげるんです!」
「う、うそだろ?」
「あと、体からWi-Fiを飛ばす事もできますよ!」
「お、おう...現世で通信制限になったときに助かるな」
「はい!」
「さて、大体きれいになったしあとはタイヤに空気を入れるか...この雑巾どうしよう?」
「消そうと思えば出したものなら消せるますよ?」
「そうなのか?やってみるか...」
小さなキューブ状になって消える
「お、消えた。さて空気いれるか」
「空気入れなら蔵にの中にありましたのでここに置いておきました」
「お、気が利くな~ネラ!」
「いえ、メイドですので」(ドヤッ!)
「さすがですわ~、ポンプ式か...」
空気入れをタイヤにつなぐ
「む~」
「どうした、ミイ?」
「私だって、マスターの役に立てます!」(そして、褒めてもらって頭をなでなでしてもらいます!)
そういうと持ち手に乗りピョンピョン跳ねる
「えい!えい!」
見るからに空気が入っている様子は無い
「む~」
ほっぺを膨らまし顔を赤くしている
「ミイ...」
「まだです」
「あのな...」
「私もマスターの役に立てます!」
「ミイ、大きくなれば?」
「あ...」
大きくなりポンプを押して空気を入れる
「硬くなってきました...」
「後はオレがやろう」
「すいません...」
「次は後ろか...」
「最初は私がやります!」
「頼んだぞ」
「お願いします」
「おし、いくぞ~」
「こんなものだろ」
「はい!」
「ミイ、ありがとう。助かったぞ」
頭をなでる
「エヘヘ~」
「偉いぞ~」(さっき思いっきり心の声が聞こえてたからなw)
「さて、行くか!」
「私はどうしましょう?」
「ネラはミイと一緒に小さくなってオレの肩に乗って」
「はい」
ネラとミイを肩に乗せる
「よし、森にLet's Go~!」
「で、どっちに行けばいい?」
「まっすぐ行けば、つきます」
「わかりやすい!」
10分ほど走ると森が見えてきた
「見えてきた!」
「そうですね」
近くに自転車を止め、森の中に入る
「てか、何で森?」
「人目につかないからではないでしょうか?」
「そうか、オレのチート能力を持っているのに使い方を知らないなんて危ないからな」
「そうですね」
「さて、まずは...このブレスレッドだ、どうしたものか?」
「魔力を集中させてみてはいかがでしょうか?」
「そうだな、試してみるか」
集中させると、目の前に透明な板が出た
「何コレ?」
「マスター、京一様に聞いて見ましょう!」
「そうか、その手があったか!ミイ、ありがとう」
アプリを開く
用件は何だ
「ブレスレッドの使い方を教えてくれ」
あ~「ゴッド・オブ・ソード」ね
「ネーミングセンスゴミだなw」
うっせぇ!w
「で、何コレ?」
ソード!
「それは知ってる、使い方を教えてくれ」
まず、出したい武器とかの形を想像して魔力をブレスレッドに集中すれば想像した形に変形して手元にだせる
「なるほど」
魔力に流し方を変えたりすれば強度を変えたりできる
「ほうほう」
ちなみに、何にも考えずに出すとただの透明な板が出るだけだぞwまさか、そんな事しないよな~w
「お、おう...」
え?お前、板出したの?wwwwwwwwwwww......
アプリを閉じる
「想像か、こうか?」
日本刀の形をした物が手元に
「お~」
「名前をつけましょう!」
「そうか、ミイ何かある?」
「そうですねー日本刀!」
「そのまんまだなwネラは?」
「そうですね...「童子切どうじぎり」「鬼丸おにまる」「三日月宗近みかづきむねちか」「大典太おおてんた」「数珠丸じゅずまる」なんて、どうでしょう?」
「それってはもしかして?」
「「天下五剣」です」
「ですよね~」
「自分で決めよう」
「日本刀だからな~カタカナは無いよな~どうしようかな~...また今度でいいかw」
「そうですか」
「そういえばこれって、剣以外の武器も出せるのか?」(想像した形の物が出せる言ってたしな)
「例えば槍とか?」
槍が手元に出た
「盾は?」
盾が手元に出た
出した盾を大きくしたり小さくしたり、丸くしたり四角くしたり、形や大きさを変えて見る。
「これって、わざわざ手元に出す必要あるのか?」
「例えば、頭から角見たいに出せないかな?」
今度は頭から出る様にイメージする。
「おー!出た!」
頭から2本の尖った角の様な物が出てきた。
「と、言うことは...」
今度は胴体全体を覆う様に薄く出す。
「そして、強度を上げれば...」
「これで、胴体を守れる!」
「さて、次は...」
地面から分厚い壁を出す。
「地面からも出せるのか…」
「重力に逆らえるのかな?」
透明な板を空中にイメージする。
「おー!キタコレ!」
出た板は地面に落ちることなく、空中に固定されていた。
「これは、使える!」
「ブレスレッドの使い方は大体試したしさて、次は魔法だな」
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