{第十四話} メイドと銃と地下室の秘密
「さて、きれいになったことだし...銃だ!」
「色々あるな...」
「けど、何でこの壁にしかないんだ?まぁいっか」
「M92FにG36、AK、P90、これは...ミニミか」
「ライフルもいくつか、M24にドラグノフ、ヘカートⅡ...」
「RPGにグレポン、ミニガンもあるのか!」
「てことは...」
「グレネードもあるな、スモークグレネード、スタングレネード...」
「C4にTNTもある」
「また忘れられてますね...」
「あ、すいません...」
「べつにいいですけど」
「大変申し訳ない」
「なんでこんなに銃が...」
「それはね、おじさんの趣味」
「京一様のことですか?」
「ああ、昔からおじさんこういうミリタリー系好きなんだよねwこの銃を見る限りはアニメやゲームの影響に見えるけどねw」
「そうなんですか」
「でもなんでこの部屋こんなに中央のスペースが開いているんだ?」
「わかりません」
「そりゃそうだ、これはもしや...」
「どうしました?」
「ということは...」
辺りを見回す。
「なんだ、この壁紙はがれかけてる」
少し壁紙に触ると、壁紙がはがれ落ちた。
「おいおいおい...マジか」
シャッターが現れた。
「まさか、オレの勘当たちゃった?」
「なんのことです?」
「掃除するときなんか違和感なかったか?」
「いえ、とくには...」
「何でもいい」
「そうですね...地下室にしては少し...いえ、たくさん砂や土が」
「やはりそうか!」
「それがどうかしたんですか?」
「わからないか?」
「はい」
「広いのに何もない部屋の真ん中、壁紙で隠されたシャッター、そして...たくさんの砂や土!」
そういうと壁を触りだす。
「オレだったらこの辺に...あった!」
「何です?」
壁の一部が開き、スイッチが出てきた。
「壁沿いによっとけ」
「はい」
「スイッチ...オン!」
スイッチを入れたとたん、床の真ん中に線が入り左右に開き始める。
「きたきた」
床が開ききると、今度は何かが下から上がってくる。
「オレの想像通りだな!」
車が現れた。
「まさかこんなものが...」
「この前、ネラが指輪の説明のときに「機械も作れる」って言ってただろ?」
「はい」
「どうして?」
「どうしてとは?」
「どうして機械も作れるってしてるの?」
「それは...はっ!」
「そうゆうこと!最初クリエイトの能力でおじさんは銃を作ったんだと思う」
「そして車も作った」
「なぜ車も作るとわかったのですか?」
「おじさんは銃と同じ位、車が好きだからさ」
「知らなかったです」
「きっと、オレを驚かせたかったんだろう」
「そういえば時々家の中からいなくなることがありました」
「そのときに作っていたのだろう...」
「そうだったんですか」
「さてさて、かぶってるシートをはずしますかね」
「どんな車なのでしょう...」
「このシルエットでなんとなく検討はついてるけどねw」
勢いよくシートをはがす。
「やはり、BARUSUのVXか!」
「なぜ「VX」だとわかったのですか?」
「まず、異世界には道路は無いしほとんどがオフロードでしょ?」
「そうですね」
「そうなると、オフロードに強いSUV辺りが来るんじゃないかと思ったわけ」
「なるほど」
「そしておじさんは日本車、とくに「BARUSU」が好きなんだよね」
「で、コレだと?」
「まぁね、オレも好きだしw」
「そうなんですか、この車の特徴はなんですか?」
「まず、トルクがしっかりしてるから結構急な坂道もらくらく登れるんだよね」
「なるほど...」
「そして、ルーフがついてるから上にも物がつめる!」
「なるほど...」
「しかも、3代目のGT系!」
「最新型なんですか?」
「たしか発売日は、今年の5月位だったような...」
「今年とは?」
「え、ここにきた日が2017年の12月なんだよ」
「となると発売日は、17年の5月ですね」
「そう、つまり最新!まだ半年位しかたってない」
「そうですね」
「このシャッターの先ってどうなってるんだ?」
「開けて見ればよろしいのでは?」
「おっしゃるとおりで」
「ですが、どうやってあけるのですか?」
「それはね...」
床を開いたスイッチがあった方に歩く。
「ここには、もうひとつのスイッチがあるんだよね」
そのスイッチの下にはシャッターと書かれていた。
「ポチっとな」
ガラガラと音を立てながらシャッターが開く。
「普通に家の下じゃんw」
「そうですね」
「さて、車も見終わったし...そろそろお腹がへったな」
「では、食事にしましょう」
階段をあがりリビングに入る。
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「そういえばネラって食事つくれるの?」
「たいへん失礼な質問ですね」
「そんなつもりじゃぁ...すいません」
「そんなつもりでなくても、そうなることもあるんですよ」
「ごめんなさい...」
「質問の答えですが、もちろんできます!メイドですから!」
「ですよねw」
「なにが食べたいですか?」
「とりあえず、冷蔵庫の中を見てみよう」
「そうですね」
「酒とジュースぐらいしかない...」
「お酒がお好きでしたからね」
「理由のひとつにじいちゃん家に行く道を少しそれると、ウイスキーの工場があるのも関係してるとおもう」
「そうなんですか」
「ここにあるし、ウイスキー」
「飲まれますか?」
「飲むわけないじゃん!未成年だよ!」
「異世界には法律は無いですよ」
「法律もそうだけど、未成年だとアルコールを分解する器官がまだ未熟だから、分解するのに時間がかかるし体に悪い」
「それもそうですね」
「未成年はジュースでも飲みますよ」
「そうしてください」
「で、ご飯は?」
「外にでも食べにでもいきますか?」
「そうしよう」
「お金なら多少は持っていますので」
「オッケイ!しゅぱーっつ!」
「テンション高いですね」
「だって、異世界の料理が食べられるんだぞ?」
「そうですね」
「きっとおいしい食べ物や料理がたくさんあるんだろうなー」
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