{第八話} ベーシックインカム
「それはあの山脈の山々の土や岩はとてもかたく、ツルハシやシャベルでは歯が立たないんです」
「魔法は?」
「魔法をに対するダメージが入りにくいんですよ」
「なるほど...」
「そのため洞窟なんかを見つけて掘るしかないんです」
「しゃあ、あそこは...あ」
「モンスターがでるので手がつけられません」
「そのかわり、資源が豊富と」
「ええ」
「おっと、少し長居しすぎました」
「いえいえ」
「では、僕はこれで」
「またいつでも来てください」
そう言いながら、こちらに手を振る。
「はい!」
僕は手を振り返す。
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話し終わると老人はお茶を一口すすって言った。
「なにか質問はありますか?」
「いえ、とくには」
「そうですか」
「そういえば、あの家は何なんですか?」
「京一様から聞いてないんですか...」
「え、ええまぁ」
「あれは、京一様の家です」
「あーなるほど...でも、家の中は手入れが行きとどいていて汚れ一つなかったですが」
「あの家には京一様が作られたメイドがいて掃除なんかをしているのでしょう」
「メイド...?」
「はい、京一様はものずくりが得意でしたから色々なものをここにいたころは作っておられました」
「なるほど...」(そういえば元の世界でも色々作っていたな...フィギュアとか)
「しかし、家に入れたということは問題ないようですね」
「問題?」
「あの家は京一様が許可した者しか入れないんです」
「へー」(すごいセキュリティーだな)
「ほかに、質問はありますか?」
「えーと、あとお金はどうすれば」
「それなら問題ないと思いますよ」
「何故です?」
「この街では住人全員に毎月お金が振り込まれるんですよ」
「ほほー」(ベーシックインカム見たいなものか)
「それがたまっているとおもいます」
「でも、20年ぐらいもこの世界に居なかったのに良いんですか?」
「京一様のおかげでここまで街は発展しましたし、この街の大きな収入源である鉱山の開拓などをしてくださった方ですから、この街に反対する方はいませんよ」
「でもなんか、もうしわけない気持ちがありあすね...」
「では、もらったぶんだけこの世界を発展させればよいのではないでしょうか」
「なるほど...」
「あ、すいませんまだ自己紹介してませんよね」
「いえいえ」
「僕の名前は菊田昌です」
「昌様ですね、よろしくお願いします」
「いやいや、様だなんていいですよそんな」
「いえいえ、いいんです」
「わ、分かりました」
「そういえばさっき、お茶を持ってきた女の子は誰なんです?」
「うちで働いている子で」
鈴をならす
「チリンチリン」
「失礼します、御用は何でしょう?」
「昌様に自己紹介を」
「はい」
「私はここで働かせていただいております」
「アレラと申します。昌様よろしくお願いします」
「え、あ、はい、よろしくおねがい...します」(またコミュ症が)
「ふふ、面白い方ですね」
「昌様どうなさったのですか?」
「いえ、すいません」
「女の子とあまり話す機会が無かったもので...」
「そうですか、なれるといいですね」
「ええ、まぁ」
「私、付き合いますよ」
「す、すいません」
「では、昌様を家でお送りして差し上げなさい」
「はい」
「いいえ、大丈夫です」
「そうですか」
「では、また」
「こちらこそ、お茶ごちそうさまでした」
「いえいえ」
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「ふう、この街のこと聞いたしあとは家にいるっていうメイドにあってみるか」
「おじさん、メイド萌えだったからな...納得」
「それにしても、相変わらず何言ってるか分からないな」
「でもなんで、あの二人は普通に会話できたんだ?」
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「いやーこの日が来ることをどれだけ待ち望んだことか」
「うれしそうですね、ワードンさん」
「それにしても、うまくしゃべれていたではないか」
「教えていただいたいかげです、うまくしゃべれているか不安でした」
「なに、じきになれるさ昌様の「コミュ症」と一緒に」
「そうですね」
「さーて忙しくなりそうだ」
「手伝います!」
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