4 おめでとう!

とうとう君の顔を見ることが出来ました。受賞おめでとうございます。インタビュー見ましたよ。僕と君がこの話のモデルだと、正直に答えてくださって僕は一向に構わなかったのに。少し照れたような君の顔が愛おしかったです。本で読んだ描写そのままでした。バイトで多くの下読みを行っていた中で君の書いた物語を見つけたときは、こんなにも僕を知ってくれている人がいるなんて、と驚きましたが今となっては君と僕が主人公の話がこんなにも大きな賞に取り上げられて、全国で多くの人に読まれていることに感動を覚えます。神に誓うよりも何に誓うよりも、こんなに多くの人に僕たちが愛し合っていることを見てもらえるなんて、僕らはなんて幸せな二人なんでしょう。君はきっとこれからどんどん忙しくなって、僕に手紙を書く時間はおろか、僕の手紙を読む時間さえ、きっと無くなっていくかもしれませんね。それでも良いのです。あの本がたくさんの人に読まれて、記憶に残っていくたびに僕たちの愛は絆を増して、それはきっと永遠ともいうべき尊いものになっていくのでしょうから。

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