第4話 じゃぁ良いテンプレってなんだよ?
今まで「作品の価値を冷静に他人に伝えようと思うと、奴隷少女とかの手管はクソにしか聞こえない」「というか異世界モノ自体クソみたいなもんじゃん」「そういう異世界モノを何故飽きること無く読んでるか、ってぇと、それはそもそも言語化できない」「言語化出来るならもうそういうショートカットはとっくに使われてる」
という訳で良い異世界テンプレの条件が分かったら、私にもおしえてください、ホントお願いします。
それはさておき。
今までは異世界モノを微妙にディスってきましたが(笑い)そもそも文学作品自体がスキャンダラスな題材、人格破綻者の物語ばっかで、要するに文学、あるいは広く文芸はクソみたいな世界をクソみたいな奴らがクソな行動をする、という話の集合体でもあるわけです。
島尾敏雄の「死の棘」とか粗筋読むともう笑うしか無い位に主人公クソですわ。でも惹き込まれるわけでね。
で、話は良いテンプレってなんだろう、という話になります。
奥泉光は良いテンプレは多分「イロニー」に関係している、と考えているそうです。
私も多分良いテンプレって「自分の伝えたいものを書きやすい様式だ」と「書いている側が理解」している事じゃないかな、と思うのですね。
例えば「ロビンソンクルーソー」という小説、異世界(無人島)に行って、最終的に献身的な奴隷(フライディ、♂だけどな!)と仲間を得て無双して最後に富を得る、つまりはかなり相当猛烈に異世界テンプレしているお話なのです。なのですが、異世界転生に相当する無人島到着がなんと小説の半ば。そしてリアリティをもって無人島に漂着し、なおかつ自立する為のツールがあるという設定を成立させるためにはそれだけの前フリが必要なんだ、ということでもあります。
そりゃ我々はテンプレ使って無人島到着までショートカットしますわ、ってなもんで。
でもテンプレに則った作品であればテンプレ以上の力は出せない。それじゃそもそもの最初の読者である作者が飽きてしまう。
だから何か、本当に自分が読みたいものを「書くことで掘り起こす」事が必要なんだ、とそう思うのです。
「掘り起こす」実感があるかぎりエタる事はないのですし。
その「なんだか言語化出来ないもの」を「掘り起こす」のが文芸なんだ、という事でどうか<どうかと言われても。
俺は小説なんて書いてないけどな!<全部台無し(笑い)
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この話はここで完結ですが、余談を気が向いたら追加します。ではでは。
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