派閥(明治偏) 76 高橋が立ちあがりご馳走になりましたと言うので、わざわざ知らせてもらってありがとう御座いますと礼をいい玄関まで送っていったのです、部屋に戻るとユキがもう日


派閥(明治偏) 76


高橋が立ちあがりご馳走になりましたと言うので、わざわざ知らせてもらってありがとう御座いますと礼をいい玄関まで送っていったのです、部屋に戻るとユキがもう日露戦争が終った、

のに龍馬が現れないのは又私達に何かをやらせるつもりなのかしらと言うので、多分そうだろうその内現れるよと真一が言うと、清の坂本龍馬が孫文なのと聞くので、あの国は国土が広く、


多民族国家で喋る言葉、習慣も全然違うんだよ日本みたいに簡単にはまとまらないのさ、しかも軍閥という私設軍隊が各地域を支配しているので、よっぽど強烈な支配者が出てこない限り、

統一は難しいと言ったのです、ユキがそうだ佐世保からカツオの塩辛を買ってきたんだった、春、旦那様に出してあげてというと、ハイと言って台所に行き持って来たのです、しかしこれは、

ウイスキーにも会うから不思議だよと真一が言ったのです、


孫文による辛亥革命が起きるのは5年後の事である、この時期日本には革命の指導者が滞在しており蒋介石もその一人である、日本政府は清朝の手前積極的には彼らを支援しなかったのです、

酒を飲んでいると玄関の戸が開き春が出ると龍馬である、部屋に入って来たのでヤット着ましたね、これで歴史通りです、いつ戻れるのですかと聞くと酒を飲み干し、実はもう一つ残って、

いるのですというので、


そんな事だろうと思いましたよ、それで今度は何をやれと言うのですかと聞くと、もう係わっていますよと言うので、孫文の辛亥革命ですね、あれは5年後のはずですがと聞くと、そうです、

しかしこのままほうって置くと5年後にも革命はおきないのです、歴史の表舞台には記録されていませんが、これが成功する鍵がこの時代に起きるのです、第一次辛亥革命です、この年に、

起こる事になっているのです、


孫文には軍事力がありません、清の軍部を握っているのは軍閥です、北洋の軍閥袁世凱は清国の北洋軍を握っています、彼は欲深いおとこで孫文が中国統一の為に手を組もうとしても組み、

せん、しかし清国の中ではただの一軍人にしかすぎず、中央の政治に介入はできないのですというので、それでは今革命を起こしても圧倒的な軍備をもつている袁世凱に叩き潰されるのみ、

ではと言うと、


その通りですそこで真一さんの助っ人で北京近郊まで侵攻して負けて欲しいのです、そうすれば清国は袁世凱を高く評価するはずです、袁世凱は中央入りを果たし権力を行使しだします、

恐れた大臣どもは再び袁世凱を地方の軍閥におい落とすはずです、袁世凱は自力では清朝を倒す事はできません、そうすれば不満をつのらせ5年ごの孫文の革命で手を握るはずです、


初代の総理には孫文がなり二代目は袁世凱と約束するわけです、そこで中華民国を宣言すれば清朝は崩壊します、内部の権力争いはおきますが中華民国がつぶれる事はありませんと言った、

のです、しかし軍隊もないのに革命は出来ませんよと言うと、小銃5万丁と弾薬150万発は大山さんが調達してくれます、袁世凱は大砲50門をもっていますが、これを真一さんの手で潰して、

欲しいのです、


有志ある者は大勢います、軍隊も孫文に味方します、総勢は3万はくだらないでしょう、袁世凱軍は5万人の兵を持っていますが、いずれも寄せ集め軍ですから、北京まで侵攻できますという、

ので、そのまま孫文が中華民国を宣言すればいいではないですかというと、清朝の皇帝が北京から脱出すればどこかの軍閥がとり込み内戦に発展してしまうのです、あくまでも皇帝が譲位を、

すると言う形が中国では必要なのですと言ったのです、


そこに大山が孫文と蒋介石を連れて尋ねてきたのです、部屋にユキが通すと孫文がこの前はありがとう御座いましたといい、大山が龍馬さんから聞いたとおもいますが、武器弾薬、糧秣医薬品、の用意は出来て今横浜の商船に積んでありますといい、孫文が真一さんに広東軍総司令官として参加していただきたいのです、副官は蒋介石がなります、日本陸軍の戦術は粒さにまなんでいま、

すと紹介したのです、


蒋介石が何んでも命令してください、死はいといませんと言うので、死ぬ為に戦うのではありません、生きる為に戦うのです、今回は北京まで侵攻し負ける役目ですよと言うと、承知してい、

ます、上手い負け方をしますよと蒋介石が笑ったのです、大山がその後は日本に亡命して時節を待つ事にしてくださいと言うので、よく武器弾薬を供給することに政府が承知しましたねとい、

うので内密にやる事です、


武器を近代化するという瞑目で廃棄処分にしたのです、このまま清朝が列強のいいなりになれば、わが国が列強と争う事になります、清朝が脆弱だと駐留している満州軍が勝手に事をかまえて、

暴発する可能性が高くなります、清朝に変る中国政府が必要です、しかし列強が清国を支援している限りわが国も同調せざるを得ないわけですと大山が言ったのです、蜂起はいつにするのです、

と聞くと、


準備はととのっています、あとは武器弾薬が届くのを待っているのです、明日横浜を出航し明後日には広東につきます、一周間を準備期間として来月1日を蜂起日としますと言うので、わかり、

ました同行しましょう、蒋介石に中国の弓200ふりと弓矢を5000本用意してくださいと言うと、いまどき弓ですかと言うので、大砲を潰すゲリラ戦に使うのです、音が出ないので有効な武器、

になりますよといったのです、


段取りを済ませみんなは帰っていったのです、ユキにこの前のメンバーで同行してもらえるかな、多分今回も多くの戦傷者がでるだろうと言うとわかりましたというので、鶴吉にみんなを呼び、

に行かせたのです、ほどなく集ったのでユキが事情をはなすと全員が行きますというので、おりがとう中国の女性達に看護の仕方を教えましょうといい、吟子さんは医術をお願いしますと言う、

とまたユキ様と働けて嬉しいですよと言ったのです、


次の日は全員が横浜に行き客船に乗り込んだのです、翌日には広東に着きユキ達は野戦病院の用意をし、真一は各部隊の編成を決めたのです、本体を5000人として蒋介石を師団長、第一軍は、

王を司令官にして1万2000人とし第二軍は李を司令官として12000名の人員を配置し小銃と弾薬を分配したのです、1日が来てまずは広東州の役所を占拠して蜂起したのです、この報は清国に、

伝わり、


北洋軍の袁世凱に討伐の名令が下ったのです、広東州の州さかいに塹壕を掘り北洋軍を待ち受けたのです、最前線の塹壕には多数の兵隊の格好をした人形を置き、のぼり旗を沢山掲げ差させ、

塹壕をいくつも巡らし縦に移動する通路を幾つも作り、敵が砲撃している間は後ろの玉の届かない塹壕に待機して、歩兵が突撃して来たら最前線へ進み銃撃する事にしたのです、

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