派閥(明治偏) 70 料理屋に着き席に座るとビールで乾杯して秋山にバルチック艦隊撃滅の方法を聞くと、敵は二列縦隊で進撃してくるはずですそこで左に一斉に回頭し横腹を見せ砲撃し
派閥(明治偏) 70
料理屋に着き席に座るとビールで乾杯して秋山にバルチック艦隊撃滅の方法を聞くと、敵は二列縦隊で進撃してくるはずですそこで左に一斉に回頭し横腹を見せ砲撃して、敵の艦船の前を、
左回頭を繰り返し頭を抑えてウラジオへ行かせないようにします、敵は前方の2門の大砲しか使用できませんが、我が方は6門の大砲をすべて使用でき一隻あたり3倍の威力となり、攻撃、
可能な艦船10隻として、
我が方の火力は30倍の威力を発揮します、また我が方の火薬は下瀬博士が考案した威力があり煙の少ない火薬なので連射が可能ですが、ロシアは黒色火薬を使用している為、次の照準をつ、
ける為には間をおかなければなりません、会戦1時間で敵の3分の1は撃破できるはずです、そうなれば敵は陣形をみだして指揮系統を失い短時間で壊滅するはずですと話したのです、素晴ら、
しい戦術です、
ユーターンする時の距離を間違えると攻撃しても命中率が低くなるので完全に命中する距離でユーターンする必要があります、回頭している時は一瞬敵には止まってみえるので非常に危険、
な作戦ですと言うと、この方法でないと敵に突破されてウラジオへ逃げ込まれる可能性大ですといい、肉を切らせて骨を切るしかないのですと話したのです、この話は東郷さんと秋山参謀、
の胸にしまっておいた方が良いですね、
分かってしまえば敵も又右に一斉回頭する可能性があります、そうなれば消耗戦となり我が方もかなりの損害が出てしまいますと真一が言ったのです、バルチック艦隊が日本近海に現れる、
のは4月か5月頃でしょう、艦船の修理が終ったらウラジオを威嚇しましょう、そうすればロシアは防衛の為満州の兵力の一部をウラジオへ回さなければならず、我が軍が満州でも有利に、
なります、
またこれをロジンスキー提督が知れば最短距離を通ってウラジオに行こうとするはずですと話すと、東郷がそうしょうと思っています、艦船の修理は2月中には終る予定ですと言ったのです、
真一が私は明日旅順に行き鉄道で北上し大山さんに会ってきます、バルチック艦隊が来る前にロシア軍を奉天から北方に撤退させておかなければ、和平交渉の後奉天に居座ると今回の戦い、
の意味がありませんと言ったのです、
伊藤はすでにアメリカに金子堅太郎を和平工作の為送り込んでいたのです、イギリス、アメリカの世論は今回の旅順陥落で好意的になったのですが、奉天での勝利とバルチック艦隊の撃滅、
がアメリカ大統領をロシアとの斡旋に乗り出させる鍵だったのです、真一は旅順に着き列車で北上しロシア軍と対峙している大山の陣営に行ったのです、さつそく作戦会議が開かれ、
参謀達はバルチック艦隊撃滅まで戦線を膠着すべきだとして、積極的攻撃論は騎兵部隊長の秋山好古一人である、彼はこのまま対峙しておれば和平会談後ロシア軍は奉天に居座る事になる、
として、その前に奉天を占領すべきだと主張したのだが、敵の兵力を恐れる参謀達は了承しないのです、真一がそれではまず第3軍を左側面に配置して敵を包囲する陣形にしましょうと言、
うと、
第三軍は旅順攻撃にて相当の損耗がありロシア軍との前面に立てば直ぐに突き破られ我々が包囲される危険があると言うので、旅順を落とした第3軍を恐れて敵は積極的攻撃にはでません、
そこで騎兵である秋山部隊が敵の背後に回り鉄道の線路を破壊するのです、敵は背後の鉄道を確保されれば逃げ場を失うので必ず国境線まで撤退し、バルチック艦隊の到着を待つはず、
ですと言うと、
第3軍の参謀がこれ以上陛下の赤子を殺すわけには行かないと言うと、児玉が立ちあがり何を言うかこれまで無能な作戦で陛下の赤子を大勢殺したのはお前達第3軍の参謀達ではないか、
今回は責任を取って最前線で敵を待ちうけ全員討ち死にするのだと一括したのです、乃木は一言も発しません、これにより秋山部隊が明日未明に出発し明後日から総攻撃を開始する、
事になったのです、
真一は秋山と同行する事になったのです、乃木の陣地を訪れると真一さん一別以来ですなあ、あの田原坂で死んでいるはずなのに、まだおめおめと生きていますというので、指揮官とは、
辛い立場ですなあ、ここが乃木さんの死に場所なのでしょう、私が秋山さんと同行して後方を攪乱します、猛突進して来た敵はわざと開けてください、後方からの追撃が途絶えたところ、
で、開いた口を閉めれば、
簡単に包囲殲滅できます、むやみに受けて立ってはいけませんと言うと、逃げるのですかと言うので戦術ですよと笑うと、そうですね戦いは最期に勝つ事が目的でしたと乃木も笑ったのです、
傍にいた参謀達に児玉さんが言った言葉は貴方達に対してではありません、全軍の士気を高める為にあえて貴方達に激しい言葉を言ったのです、貴方達は旅順での過酷な戦闘を見てきてい、
ます、
ロシア軍は第3軍の軍旗を見ただけで鬼兵団と思い萎縮しているのです、あの犠牲はその為のものだったのですと言うと、参謀長が児玉さんは本当に我々の気持ちを分かっているのでしょう、
かと聞くので、乃木さんと児玉さんは昔からツーカーの仲ですよ、乃木さんが分かってくれると思うからああ言ったのです、だから乃木さんは黙っていたわけですと話したのです、いいです、
かむやみに死んではいけません、
生きて第3軍の活躍を国民に知ってもらう必要があるのです、そうすれば英霊達も喜ぶでしょうといい、明後日の勝利を確信してと酒で乾杯したのです、やつと皆に笑みが戻って来たみたい、
です、乃木が兵隊達にも少しだが酒を配ってやれというと、参謀が承知しましたと天幕を出て行ったのです、乃木の天幕を辞して児玉の元に行くと大山も傍におり、またもや真一さんに、
助っ人して貰うとはと大山が言うので、
これも私の役目なのです、児玉に明後日は薄い防御の乃木軍に突撃するはずですから、口をあけるように言っておきました、ほおっておいてください、あの児玉さんの一括で必ず口を閉めて、
反撃にでるはずです、押し返したら一斉に攻撃に移ってください、但し奉天までの進撃で進撃はストップしてください、その頃には後方の線路が何箇所も爆破された事が連絡いくはずです、
慎重なクロパトキンは必ず国境線まで撤退します、その後に奉天に入場すればいいのですと話すと、承知した、あの田原坂で乃木が自刃しないように見張るのは大変でしたと笑うので、ここ、
で活躍してもらうためだったのですよと言うと、あいつにはいつも損な役割をさせて申し訳ないと思っているのですと言うので、乃木さんは十分分かっていますよと言うと、
大山が真一に酒を注ぎバルチック艦隊は撃滅できるんでしょうかと聞くので、東郷さんと秋山参謀に任せれば大丈夫ですよと笑うと、真一さんのお墨付きなら心強いと3人で盃を重ねたのです、
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