派閥(明治偏) 68 次の日は海軍省で東郷中将と上村中将にその幕僚と軍令部の幹部があっまったのです、冒頭に山本が第一艦隊の司令を東郷に第二艦隊の司令を上村に頼みたいという


派閥(明治偏) 68


次の日は海軍省で東郷中将と上村中将にその幕僚と軍令部の幹部があっまったのです、冒頭に山本が第一艦隊の司令を東郷に第二艦隊の司令を上村に頼みたいというと、上村の参謀長がそれは、

納得できない、先任は上村中将であるから第一艦隊の司令は上村中将のはずであると立ちあがり意見をいうと、東郷の参謀長が人事は海軍大臣の選任事項である貴官はそれに不服を唱える権利、

はないはずだと立ちあがり睨みあったのです、


真一が二人とも座りなさい、戦う相手はロシアであって第一艦隊と第二艦隊が戦うわけではないと言うと座ったので、第二艦隊を上村さんに頼むのは第二艦隊で旅順艦隊を撃滅する為の先方で、

あるのだ、バルチック艦隊が出てきたときに、艦隊が損傷していればバルチック艦隊を撃滅することは難しいので温存する為である、柳田参謀長は最初に旅順艦隊に先鞭をつけるのが厭なのか、

と聞くと、


決してそのような事はありませんと言うので、旅順艦隊の主力艦は湾内深くに隠れ出てこないでしょう、ロシアは我々の補給船を駆逐艦、巡洋艦で霧にまぎれて襲うはずです、これを撃滅すれ、

ば必ず旅順港にいる主力艦がウラジオ艦隊と合流すべく湾外に出てくるはずです、それを第一艦隊と第二艦隊で撃滅するのです、そうすればバルチック艦隊のみ相手すればいい事になりバルチ、

ック艦隊は、


わが国が英国と同盟を結んでいる為、スエズ運河を通行する事ができず、アフリカの喜望峰をまわり日本の近海へこなければなりません、長旅で船には貝殻が付き速力も半減しているでしょう、

途中にはドックがありませんので整備は出来ないわけです、迎え撃つ我が方が断然有利になります、もつともこれはバルチック艦隊が派遣された場合で、来ない場合は第二艦隊が旅順艦隊に、

先鞭を付るのだから、


大手柄となるではないのと話したのです、山本がこの人事は海軍大臣の命令であると補足したのです、山本がもしバルチック艦隊が来た場合に日本海側を通るか、太平洋側を通ってウラジオ、

ストックに行くかが問題だが何か意見はないかと聞くと、柳田参謀が先ほど総理補佐官ず言われたとおり敵は長旅の為船足が遅く、乗組員の休養の為太平洋を迂回し津軽海峡から一気にウラジ、

オストック行くと見るのが妥当だ、


第一艦隊が対馬方面を第二艦隊が津軽海峡の出口で待ち受けるべきであると言うと、東郷の参謀である秋山が艦隊を分散すれば敵撃滅は不可能である、敵は必ず対馬海峡をぬけウラジオストッ、

クに抜けるはずだから、そちらで待ち受けるべきであると意見を述べたのです、真一がそれにはまだ時間があるのでゆつくりと検討してはどうですかと言うと、山本がそれもそうだ、それでは、

各自検討をしてくれと言い会議をお開きにしたのです、


山本は大臣室に上村と東郷と真一を呼び応接を勧めると、上村が東郷どんおんしが連合艦隊司令長官だ遠慮なく命令してくれと言うと、わかりました宜しくねがいますと東郷が言ったのです、

真一が山本にこれから横須賀に行き、商船を三隻改造するように依頼してきますというと、どのような改造をと聞くので、後ろ側が開くように改造し、一隻に10隻の水雷艇を積み込みます、


三隻で30隻を積み込み日本海の補給ルートを走らせて敵をおびき寄せるのです、敵を発見したら素早く水雷艇を発進させ30隻で取囲み攻撃します、敵は多くても小型艦三隻くらいでしょう、

撃滅は可能です、また水雷艇は二つのスクリュウをつけ30ノットを出せるようにします、こうすれば敵の砲撃もかわせます、また三隻には三機の水上複葉機を乗せ、一機ずつ偵察任務につか、

せて、発見次第無線で連絡します、


飛行機への無線も搭載させるようにします、商船は沢山の魚雷と船の搭載が可能ですと話したのです、それは中々面白いですなあと上村がいうので、上村さんは商船三隻から知らせが行けば、

旅順港へ帰るルートとウラジオへ帰るルートで待ち受けるわけです、飛行機で追尾して方向を知らせますと言ったのです、山本が分かりました横須賀へ連絡し、真一さんの命令に従うよう、

させますと言ったのです、


その頃はすでに試験用ではあるが複葉機の水上機も横須賀にあり実験をしていたのです、無線機も艦船には搭載されており近距離での通信は実用化されていたのです、海軍省を出て車で横須賀、

に向かい、横須賀工廠に着くと技術士官が出迎えさつそく技師を会議室に集め計画を話し、どのくらいで可能か聞くと、3ケ月もあれば出来るという事なので、なるべく早く改造するように、

指示したのです、


次に水上機の実験場に行くと操縦士の徳川大尉が出迎えたので、何機あるのか聞くとドイツ製の複葉機が10機程あると言うので、計画を話すと、やつと飛行機が日の目を見れるのですね是非、

やらせてください、無線機も搭載可能ですというので、無線機の性能テストも兼ねて訓練に入ってくれるように頼んだのです、徳川大尉は部下を集め、ようやく日の目をみる事が出来るみんな、

しっかり頼むというと全員が真一に敬礼したのです、


横須賀を後にして家に帰ると東郷が来ていました、一別以来ですというのであれから26年たちましたかといい、酒で乾杯するとユキさんから聞きました、ヤツパリ西郷さんは城山で死んだので、

すねと言うので、西南戦争の後を辿り薩摩兵児の墓におまいりして旅立ちました、あれで良かったのです、今回は東郷さんを助っ人する為に来たのです、思い切りやってください、横須賀で、

準備して来ました、


会戦は来年二月頃になるでしょうと言うと、近々佐世保に回航して訓練に入りますというので、私も直ぐに後をおいますよ、今日はゆつくり飲みましょうと盃を重ねたのです、作戦の要は秋山、

参謀ですなと言うとその通りです中々切れ者ですよというので、東大予備門で英語を習っていると時に会っていますと言うと、真一さんの国際論の講義を聞いて海軍軍人になろうと思い海軍に、

入ったそうですと言うので、


懐かしいですね、みんな目が輝いていましたよ、この発展を見たら、西郷、木戸、大久保さんはさぞかし満足する事でしょうというと、東郷がロシアの次はアメリカと覇権を争う事になるで、

しょう、強くなれば成る程強力な敵が現れるものなんです、何処かで舵取りを間違わなければいいのですがと言うので、考えてみると徳川300年の平和は凄い事だったのですねと真一が言っ、

たのです、


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