派閥(明治偏) 66 宿をとり風呂に入りあがってくると、龍馬がこの時代のお金ですと真一に100円札で一万を渡し、大体3000万の価値があります、これだけあれば大丈夫ですよと言うので


派閥(明治偏) 66


宿をとり風呂に入りあがってくると、龍馬がこの時代のお金ですと真一に100円札で一万を渡し、大体3000万の価値があります、これだけあれば大丈夫ですよと言うのでリックサックにしま、

ったのです、私はここで別れますので、東京に着いたら伊東博文を尋ねてください、貴方は知っているでしょう、住む場所も見つけてくれます、あれから26年経っていますが貴方達を皆は覚、

えていますと言ったのです、


ユキがどういう事と聞くので、龍馬の言った事を話すと、それでリックサックに詰め替えろなんて言ったのね、それで今度はいつ帰れるのと聞くので日露戦争が終結してポーツマスで会談が、

成功したら帰れると思うと話すと、明治の後半かあ、でも楽しみだね旦那様と言ったのです、


うめも今年で40過ぎになっている、篤姫様も黒田、西郷従道もこの世にはいない、伊藤博文はたしか総理大臣のはずだと言つたのです、明日は汽車で東京に行こう丸1日かかるが寝台車が、

あるはずだと言ったのです、鹿児島の街並も国の建物はレンガ作りですが町屋はすべて木造です、電灯は一部だけで殆んどがランタンです、翌日駅に行き寝台特急にのり東京に向かったの、

です、


食堂車で夕食を取り暫く歓談して席に戻ると寝台の用意がしてあります、真一とユキが寝台に寝転び目を瞑ると、列車のゆれがここちょく直ぐ寝いってしまったのです、目が覚めると朝です、

外見ると駅に止まっています、どこだろうと思い窓を開けて覗くと大阪です、後9時間で東京に着きます、朝食を取りに食堂車に行きビールとハムエッグとサラダを頼んだのです、


夕方の4時には東京駅に着き、内閣府の伊藤博文に面会を求めると秘書が無理だと思いますよと言うので、聞くだけ聞いてみてと頼むと、電話で話していましたがお会いになるそうですと、

伊藤のいる部屋に案内したので中に入ると、真一さん久しぶり、しかしちっとも歳をとつてないですねというので、この時代の人間ではないので、この時代には歳は取らないのですと、

言うと、


成る程といい、主席秘書を呼び以前真一達が住んでいた官舎は空いているか聞いてくれと頼むと、しばらくして戻って来て、空いているので押さえておきましたといい、案内しますと言、

ったのです、それでは首相補佐官として官邸に勤めてください、それなりの報酬は出しますよと伊藤がいい、秘書が案内しますと言うので車に乗り官舎に向かったのです、


官舎に着くと前に住んでいた時と全然変っていません、若い男と女が玄関で迎えたのです、宜しく頼みますといい、家の中に入ると秘書がここを管理しています春と鶴吉ですと紹介し何か、

あれば電話がありますので連絡して下さいと帰っていったのです、部屋に荷物を置き、居間に出てくると、春がお茶を入れてお風呂が沸いていますというので風呂に行き汗を流してあがっ、

てくると、


ユキが私も入ってきますと風呂へ行ったのです、真一が風呂上りにビールを飲んでいるとユキが上がって来たのでビールを注ぐとゴクゴクと飲み美味しいと言ったのです、春が夕食は何が、

いいですか旦那様と聞くので任せるよというと、承知しましたと返事をしたのです、玄関でこんばんわと声がして居間に連れてくると、うめである、ユキ様ようお戻りなさいましたという、

ので元気でしたかと声をかけると、


旦那様のおかげで動物病院もうまくいっています、私はこんなに歳を取ってしまいましたがと言いい、明日は思い出の場所に案内しますと言っのです、今日はここで夕食を食べていきなさい、

ユキとは積もる話しもあるだろうと言うと、ありがとう御座います、それではお言葉に甘えて遠慮なく頂戴しますと嬉そうです、暫くすると春が食事の用意が整いましたというので、


タイニングに行き座ってワインでグラスを合わせたのです、料理は海鮮料理と、すきやきです、春は中々料理がうまいねと褒めると嬉しそうにしていたのです、ユキが子供は何人いるの、

と聞くと男一人に女二人です、一番下がここにいる春ですと言うので、春はうめの子供なのどおりで料理上手のはずだとユキが納得したのです、ユキが私達がいなくなってからどうなった、

のと聞くと、


旦那様の言われたとおり、篤姫様の店に買い物に来る人達は裕福な人達で隣に動物病院がある事を知ると、次からはペットも一緒に連れて来て、犬猫を預けて洋服選びが出来るので喜んだ、

のですよ、病気にかかると連れて来て診察を大勢の人に頼まれて、アッと言う間に患者が増えて、経営も凄く楽になったのです、今はあそこは三階建てのレンガ作りの動物病院になって、

ています、入院も出来ようになっていますよといったのです、


ところで篤姫様がなくなった後のプリンス商会はどうなっていますとユキが聞くと、お咲きさんが切り盛りしています、洋装の女性が増えて相変わらず繁盛しています、和服も扱っていますよ、

正造さんの作ったセンスも売れ行きがよく、外国の方も沢山訪れますといったのです、農業学校は東京農業高等学校という名称にかわり、私達も非常勤で獣医学を教えているんですよ、


東京の近郊にも酪農や牧畜、養豚を営む人が増えて獣医はかかせない存在なのです、また吟子さんは日本で最初の女性医師として産婦人科の病院を開業していますと今の状況を説明したのです、そうですか、みんなそれぞれに頑張っているのですねとユキが言と、これもお二人のお陰ですよとうめが言ったのです、何やら中国ではロシアと不穏な空気です、戦争にならなければいいの、

ですがとうめが聞くので、


ロシアは南下政策を取っており、今の中国が近代国家にならなければそれを阻止する事は出来ません、このまま放置すれば中国の北部から遼東半島、朝鮮に手を伸ばし、日本が危機にさらされ、

ます、何とか北部に押し返さなければならないのです、国力の違いで完全勝利はできませんが、北部に押し返したところで平和条約を結ぶしかありませんと真一が言うと、そうですかとうめが、

言ったのです、


日本は英国と同盟を結んでいます、少しはロシアの抑止力にはなるはずですというと、あの強大なロシアと戦うなんて考えただけでも恐ろしい事ですとうめが言ったのです、日本人は忍耐力が、

ありますから何とかなるでしょうと言うと、旦那様がそう言うなら安心ですとうめが笑ったのです、

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