今回はエンジン以外にもチョコチョコと

 今回のエンジンはCD50のクランクケースにスーパーカブ90クランク・シリンダー・ピストン・ヘッドを組み込んでみようと思います。で、使うミッションはCD50の4段ミッションです。大島サイクルの店主なら1速ギヤがカブ90と同じ中国製ミッションを使う所ですが、今回はコストやコスト、そしてコストの都合でそのまま使います。


「今回はありあわせのミッションを使います。ちなみにこのCD50のトランスミッションはジャンクとして出品されていたCD50のクランクケースを丸ごと、お値段は数千円で買えました」


 ジャンクだった理由はシフトドラムの破損です。私は踏み込むだけでシフトアップできるロータリーシフトが好きなので、CD50用のシフトドラムを持っている方にモンキー用リターンシフトドラムと交換してもらいました。


「CD50のトランスミッションはスーパーカブのクランクケースに収まりますが、系列としてはモンキー系ミッションになります。スーパーカブ50カスタムやジョルカブの物とは違うので注意しましょう」


 ホンダ横型エンジンのトランスミッションややこしいのです。ジョルカブやカブ50カスタムのミッションをロータリーシフト(爪先を踏み込むとシフトアップ)から一般的なバイクに採用されるリターンシフト(一速は爪先踏み込んで、二速以降は爪先をかき上げてシフトアップ)にする場合、同じ横型エンジンのシフトドラムが使えなかったり、逆にモンキーのミッションをロータリーシフトにする場合はジョルカブやカブ50カスタムのシフトドラムは使えません。


「ちなみにモンキーをロータリーシフトにしたい場合はCD50のシフトドラムを使いましょう。カブ50カスタム用やCD90用を使うとロックします」


 まぁ今回はCD50のミッションをそのまま使うって事です。難しい事は考えず組むことにします。そう、ここまでは何も難しい事を考えなくて良かったのです。


「難しい事になったのは何故か、それはカブ90用クランクシャフトを使うからです」


 ここまでサクサクと進んだ組み立てが急にストップします。本来ならボルトオンで付くはずの部品が取り付け出来ないのです。そのボルトオン可能なはずの部品は……カブ90用オイルポンプです。


 次回はCD50クランクケースにカブ90用オイルポンプを取付ける様子をお送りします。

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