隠居が通る20 なかなか見事な指図ですなと熊蔵が言うので、正直が合戦さながらじなあ、熊蔵は中々やるではないかと言ったのです、 おみつが言っていた通り長吉は喧嘩へたで、
隠居が通る20
なかなか見事な指図ですなと熊蔵が言うので、正直が合戦さながらじなあ、熊蔵は中々やるではないかと言ったのです、 おみつが言っていた通り長吉は喧嘩へたで、何回も切られ、
そうになる所を配下が割って入り助けていたのです、熊蔵が長吉なんだそのへっぴり腰は、刀は振り回すな右から左、左から右に振り下ろすのだと言っていたのです、龍神一家の、
右翼が鬼頭一家の左翼に突撃したて敗走した事から、
鬼頭一家は陣形が崩れ次々と突破されて、駒蔵は本陣を捨てて敗走したのです、川原の端まで龍神一家が追撃したところで勝負あったみたいで、熊蔵の所に戻って来て勝どきを上げ、
たのです、キズついた者を敵味方区別なく荷車にのせて運んでいったのです、そこに駒蔵が役人と取り方をともなっても戻って来たのです、町方同心の山梨である城下を騒がす不貞、
のやから神妙にしろと言うので、
正直が近寄りやくざ同士の喧嘩だ負けたほうに役人は味方するのかと聞くと、何だお前達は、逆らうなら容赦しないぞと言うので、ばか者と顔をぶん殴ると後ろに吹っ飛んだのです、
おのれと刀に手をかけるのでおみなが、抜くても見せず手を小太刀の峰で叩くと、ぐえ~と言って刀を落としたのです、懐からお墨付きをみせて、わしは、道中見回り役中浦正直だ、
これは上様直々の朱印状だと見せると、
びつくりして、はは~と平伏するので、あこぎな稼ぎをしている駒蔵に肩入れし、いくら、賂を貰っているのだ、めこぼしをしてやろうと思たが、勘弁ならん、防府藩は道中見回り役、
に盾ついだかどにより改易に処する、帰って奉行にそう伝えよ、不服あらば旅籠に逗留しているので申し立てに来いと言うと、はは~というと走ってその場を離れたのです、熊蔵が、
前に来て手を差し出し、騒がした罪にて、お召し取りくださりませと言うので、お前はわしの雇い主だ、雇い主はお縄にはできんぞ、これで騒ぎも治まるだろう、体に気をつけて商い、
をするのだと言うと、ありがたいお言葉に御座いますと言うので、長吉お前は喧嘩がヘタクソだなと笑い、いいか喧嘩はこうするのだとくるりとうしろに回り長吉の着物を後ろから、
首に手を突っ込み剥がすと手が羽交い絞めになるので、前に来て平手で張り倒すとイテ~と言って、ひつくり帰ったのです、さあ立てと言う、そこにいた者をお前こっちに来いと言、
って、今の要領でやってみろと言うと、言われた通りにやると、相手は羽交い絞めになり身動きがとれません、成るほど、これはすげ~やと言うので、指南の酒代は頼むぞと言うと、
へいまかしておくんないと言うので、
みんなが大笑いしたのです、怪我した者はちゃんと治療するのだ、お前達の喧嘩では死んだ奴はおらんから、良かったなと笑い、川原を後にして旅籠に戻ったのです、部屋に戻る、
と女将が偉い出入りがあったそうで、お怪我はありませんかと聞くので、大丈夫だと言うと、それでは気つけにとみんなに酌をするので飲み干したのです、馬のひずめの音がした、
ので、
ほらおいでなすったと笑うと、女中がご家老様が中浦様にと言っておられますと言うので、ここに通しなさいと言うと、家老に奉行が入ってきて知らぬ事とはいえ大変な失礼をした、
そうで申し訳御座りませぬと平伏するので、お手を上げなされと言って、町人の喧嘩でしかも迷惑のかからない川原での事だ目こぼしをしても良かろうというと、ハイと言うので、、
こともあろうか、
役人が駒蔵の味方をするとは賂でも貰ろうているのかと聞くと、厳しく詮議いたしますれば、なにとぞ防府藩に寛大な処置をと言うとので、それなら、お二方は責めをおって此処、
で切腹なされと言うと、家老が防府藩が助かるなせ是非もない事ですと、脇差を抜き腹につきたてようとするので、手で止めて分かりもした、身を捨てて藩を救おうと言う志見事、
に御座れば、
今回は目を瞑りましょらう、喧嘩した者も役人も特別罪にはとうてはならん、そのまま商いは続けさせてもよい、但し駒蔵への十手はなりませんぞ、熊蔵へお預けなされ、かの者なら、
城下の治安を良く守でありましょうと言うと、家老が承知しました、駒蔵は叱りおく事にしますと言うので、それで宜しいでしょらうと言うと、寛大なご処置いたみいりますと言うと、
家老と奉行は帰っていったのです、
そこに熊蔵が初をつれて現れたので、川原の指図みごとであったが寝ていなくて良いのかと聞くと、それが中浦の殿様の教えてくださつた、うなぎを初が焼いてくれましたのを食べま、
したら、なんだか胸のつかえが取れたんで御座います、あれは利きますねえ、毎日食べようと思っているのですと言って、今回はお奉行様から十手を預かりました、殿様の口ぞえと聞、
きましたので、
お礼に上がったのですと言うので、お前ならこの町の治安も良くなるだろうと言い、お初にお父さんが元気になって良かったなと言うと、クス、クス笑うので、熊蔵がこれ、これお殿、
様に失礼だよと言うと、ハイ、ありがとう御座いましたと言ったのです、女将にうなぎを渡しておきましたので皆様で、お召し上がりくださりませと言うので、もう、焼いてあるのか、
と聞くと、
お初が大丈夫です、生きていますよというので、それは良かったと言うと、ハイとお初が言ったのです、それでは失礼しますと言うので、長吉とお初を夫婦にしてやれと言うと、ハイ、
長吉が喧嘩が強くなったらそうしますと言って、帰って行ったのです、おみなが本当に利くのですねと言うので、病は気からと言うだろう、お初が信じて丹精をこめて焼いたのが利い、
たのだろうと笑うと、
あれは嘘なんですかとおみなが聞くので、わからんが利きそうだろうと正直が言うと、あきれ返っていたのです、熊蔵が何の話しですかと聞くので、おみなが訳を話すと、それは又、
うなぎだけでも利きますよというので、正直が言うてはみたが、自分が食べるとなるとなと言うので、みんなが大笑いしたのです、風呂に入り上がってくると夕餉のしたくができて、
おり、
ほんとうにうなぎの蒲焼です、女将がお初さんが教えてくれた通りに焼いてみましたと言うので、正直がまさかスッポンの血は入っておるまいなと聞くと、なんですか、スッポンの血、
ですか、そんな物は入っていませんよ、入れた方がもっと美味しくなるのですかと聞くので、いやそんな事はないと言うと、おみなが笑っています、うなぎの蒲焼、アジの塩焼き、
酢の物、かぼちゃの煮つけと味噌汁です、
うなぎを食べてこれは美味いと言うと、おみながお殿様が教えたのですよと言うので、スサポンの血は生臭いから、酢醤油を入れると匂いが消えると思うたのだが、泥臭さも消えるの、
かというと、おみながひょうたんから駒ですねと言うので、そうじあなあ、この焼き方ならはやるのではないかと言うと、女将がええ、私も食べてみましたが驚いたのですよ、これか、
らはこの宿の名物にしますと喜んでいたのです、
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