2#子猫と赤い風船

「うみゃああああああああ~~~~~~~~!!うみゃああ

ああああああ~~~~~~~~!!うみゃああああああああ~~~~~~~~!!うみゃああああああああ~~~~~~~~!!うみゃああ

ああああああ~~~~~~~~!!うみゃああああああああ~~~~~~~~!!うみゃああああああああ~~~~~~~~!!うみゃああ

ああああああ~~~~~~~~!!うみゃああああああああ~~~~~~~~!!」



 1匹の痩せた白い子猫が街路樹の下で、大声で鳴いていた。



「うみゃああああああああ~~~~~~~~!!うみゃああ

ああああああ~~~~~~~~!!うみゃああああああああ~~~~~~~~!!うみゃああああああああ~~~~~~~~!!うみゃああ

ああああああ~~~~~~~~!!うみゃああああああああ~~~~~~~~!!うみゃああああああああ~~~~~~~~!!うみゃああ

ああああああ~~~~~~~~!!うみゃああああああああ~~~~~~~~!!」



 痩せた白い子猫は、街路樹の木の枝を見上げて鳴いていた。


 何度も何度もジャンプした。


 木の枝目掛けてジャンプした。


 木の枝には、真っ赤なゴム風船が引っかかっていた。


 赤い風船の紐が木の枝に引っかかって、ふわふわと揺れていた。



 

 「うみゃああああああああ~~~~~~~~!!うみゃああ

ああああああ~~~~~~~~!!うみゃああああああああ~~~~~~~~!!うみゃああああああああ~~~~~~~~!!うみゃああ

ああああああ~~~~~~~~!!うみゃああああああああ~~~~~~~~!!うみゃああああああああ~~~~~~~~!!うみゃああ

ああああああ~~~~~~~~!!うみゃああああああああ~~~~~~~~!!」




 子猫は、大声で鳴きながらジャンプした。


 木の枝に引っかかった赤い風船を取ろうと、ジャンプした。


 何度も子猫はジャンプした。


 何度も何度も子猫はジャンプした。


 何度も何度も何度も何度も何度も何度も・・・


 赤い風船を取ろうと、必死にジャンプした。



 


 

 「うみゃああああああああ~~~~~~~~!!うみゃああ

ああああああ~~~~~~~~!!うみゃああああああああ~~~~~~~~!!うみゃああああああああ~~~~~~~~!!うみゃああ

ああああああ~~~~~~~~!!うみゃああああああああ~~~~~~~~!!うみゃああああああああ~~~~~~~~!!うみゃああ

ああああああ~~~~~~~~!!うみゃああああああああ~~~~~~~~!!」




 とぼ・・・

 

 とぼ・・・


 とぼ・・・

 

 とぼ・・・




 「ん?子猫が・・・何度も飛び上がってる・・・?何やってるんだろ?」


 丁度、無頼の野良猫アルがそこを通りすがった。





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