第3-5話 撃退

ああ、これやばい、死ぬかもしれない

そんな気がする


「派手に吹っ飛んだな、とりあえずこれ飲め」

テオックが小さな瓶の中身を俺に飲ませる


なんともいえない苦味が口の中に広がる

吐き出したいくらいにまずい


「無茶しやがって、助かったよ」

とテオックが言っている


そうしている間に体の痛みが和らぐ

それでもかなり痛むが


「おお、動くぞ…」

動かすたびに体がギシギシ痛むが動けるようになってきた


「お前は傷薬使うの初めてだったな、

アステノの傷薬は飲んでよし、塗ってよしで町でも人気なんだぜ」

と言ったテオックの言葉どおり、

不思議なくらい体が動くようになる


……流石に骨折って程じゃなかったんだろうな


ゆっくり立ち上がる

途中でテオックが手を差し出してくれたので、テオックの助けを借りて立ち上がる


「正直死んだかと思った」


「大げさな奴だな」


少しだけ体を動かしてみる

痛みはかなり引いていた、まだぎこちないが歩く事は出来そうだ


「ラズボードの気が変わらないうちに帰るか」

テオックが言う、正直すぐにでもアステノに戻りたかった


「そうだな、疲れた…」

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