第3-2話 大樹の水場

舗装された道を進み、途中で小道へ入る

小道を進むと徐々に周囲が薄暗くなり、森が深くなっていく


そこから暫く進むと薄暗かった森が徐々に青み掛かっていった


「微妙に青みがかってるのは魔素が多いかららしいぜ」

とテオックが説明する


らしいと言うのは、きっと村の詳しい人に話を聞いたからなんだろう


青み掛かった森の中を進んでいくと、開けた場所に出る


そこには言葉どおり、大樹と呼ぶに相応しい巨木がいくつもそびえ、

その下は水場となっていた

水は透き通っており、深さは足首から膝くらいのようだ


「なんだこりゃ、凄いな…」

大樹を見上げる

僅かに太陽の光が差し込んでいて、一帯が淡く照らし出されている


俺が暫く景色を眺めていると

テオックは水場の近くを歩き、座り込んだ

「あったぞ」


テオックの近くに移動する

テオックは足元にある白い茎を指差す

「これは煮込むと甘くなって美味いんだ、後は…」


茎の近くにある背の低い葉を指差す

「この草は不味いけど魔素が強いから魔力備蓄の料理や薬草に使えるぞ。

そこそこ高く売れるから採ってくれ」


他にもいくつかオススメの植物やキノコを教わり、テオックと手分けして採取する


「大体は一人でしか来ないから、二人だと沢山採れて助かるよ」

テオックが上機嫌に喋る


採取用の袋が半分くらい詰まった時、テオックがこちらに話しかけた

「なにか来るぞ」


直後、森の奥から体長2メートルはあろうかと言う巨大な獣が姿を現す

体毛に覆われ、顔は狼、イノシシの中間の様な出で立ちだった


「魔獣とか、マジかよ…」

テオックが呟く

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