3話

つぎの朝。アラームの音で起きた。

昨日の夢。死んだ後僕の肉体をあげるか。

別に死んだあとならどうせ無くなるし、いいよね。

朝ごはんを食べいつも通り学校の準備をして。学校へ行く。

学校へ行く途中、僕は思った。

この力があれば、金儲けができる!

例えば海外のカジノとかのポーカーというゲームで

相手の考えが分かるのなら、負ける時はやめればいいし

勝てる時は、たくさん稼げばいい!この力のおかげで人生勝ち組だ。

【今日からこの学校に行くんだ!】

と、心の声が聞こえた。周りをみたけど、みんなが転校生に見える。

学校へ着き。ホームルームが始まった。

「は~い、注目」

【何だよ、また抜き打ちテストかよ。】

と、皆が思っているけど、僕には分かる。先生は【転校生】と思っている。

そうだ、転校生。


「どうぞ入って。」

「今日からこの学校に転校してきた、清水 琉杏さんだ。」

「しみず るあんです。親の仕事の都合でこの学校に来ました。

まだまだわからないことばかりなので、色々教えてください」

「席はあの一番かどね」

まじか、俺の隣じゃん。


昼休み


「ゆずる君一緒にお昼食べない?」

まじか、いつも一人だから、誰かと一緒にお昼ご飯を食べるなんてめっちゃ緊張するんだけど。。

「い、いいけど。」

「よかった!ありがとう!」

「ゆずる君は、ずっとここの近くに住んでるの?」

「いや、中3の時に色々あってこっちに引っ越してきた。」

「そっか~色々ってどんな事?」

はぁ~面倒だ。他人の事情に踏み込むのか。まぁいいか。

「誰にも、話した事ないけど。」

「親が離婚して、母親が僕を引き取って、生活を変えようと思って

ここに引っ越してきた。」

【私と似てる。】

今この子、私と似てるって思ってる、けどこの子は仕事の都合で

ここに引っ越して来たって言ってたよね。

「私も実は親の離婚が原因でここに引っ越してきたの。」

少し疑ったけど、そう心の中でも言ってるんだから本当か。

「まぁ、私の場合は親が離婚して、父に引き取られたんだけど、

父は、ある日朝起きたら手紙と少しのお金をテーブルの上に置いて

どこかへ行ってしまったの。」

って。ことは一人暮らしなのか?

「今は誰と暮らしてるの?」

「一人だよ」

めっちゃ複雑だ。。

「お金はどうしてるの?」

「バイトしてるのと、父のお母さんから毎月少しもらってる。

なんか、父がいなくなったから、一緒には住めないけど

学費と少しのお金は送るって。」

「そっか、大変だね」

他人の事でこんなにも同情したのは初めてだ。

昼休み終了のチャイムが鳴った。

「ねぇ、ゆずる君今日一緒に帰らない?」

最初は断ろうとしていたけど。断る理由も無いし、

もう少し話したかったから、一緒に帰るか。

「いいよ」

「じゃあ、終わったら待っててね」

席隣なのに待っててねって、何か面白い。

終礼が鳴り、清水さんの方から迎えに来てくれた(席隣だけど)

「じゃあ帰ろう」

「そういえば、ゆずる君の家どこら辺?」

たしかに、家の方向が違うなら一緒に帰ろうとしても帰れない。

「芒市だよ」

「え、あ!同じ!」

なんでこんなに共通点が多いのだろう。


帰り道、


「明日土曜日だし、よければ私の家こない?

ゆずる君の事もっと知りたい!」

女子から誘われるのは初めてだから、めっちゃ緊張する。

別に予定無いし、良いか。

「うん、俺も清水さんの事知りたいから。」

【何時頃にしようか、家いつ教えようか。】

めっちゃ悩んでるのが分かった。

ここは、俺から聞くべきなのかな。

「家どこにあるの?」

「詳しい事はあとで教えるから。LNIE交換しない?」

「いいよ」


「よし、じゃあ夜に連絡するね」

「うん」

何か分かんないけどめっちゃ緊張する。

【私家こっちだ。】

ここは、俺が聞かなきゃ

「家どっち?」

「右」

「俺左」

【ゆずる君ってこっち方面なんだ】

「ここで、お別れか~じゃあまた明日!」


この日の夜。


LNIEの通知がきた。


「ゆずる君起きてる?

家ここね!時間はいつがいい?」

起きてる?ってまだ、8時なのに、まぁそこはいいか。

「わかった!何時でもいいよ」

「じゃあ10時でどう?」

「うん、わかった」

「は~い」


この日の夜の夢。


「君よ。昨日の続きだ」

「あ、それで肉体はどうなるの?」

「最初に言っておくが、契約は成立してるからね?」

「はい」

「人間は、死んだらあの世に行く。そして生まれ変わる。

肉体は火葬されたとしても、あの世では残る。

そして、肉体が違う人へと変化して、人は生まれかわる。

で、あの世へ行く途中で私たちが君の肉体をもらうと、

あの世へ肉体は行かなくなる。つまり、

生まれ変われないのだよ。」

「生まれ変われなかったらどうなるの?」

「それは、また今度話そう」

と、言い昨日と同じように消えていった。

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